病院での肥満症治療ってどのようなもの?

  • 作成:2026/05/22

「やせるためには、結局自分で食事制限や運動をするしかないから病院にいっても同じでは?」「何十キロも痩せないと意味がないのでは?どうせそんなに痩せられない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、肥満症治療の目的は、体重を大きく減らすことではなく、減量によって健康障害を予防・改善することです。本記事では、肥満症治療の目標と、治療選択肢についてご紹介します。

大西 由希子 監修
朝日生命成人病研究所附属医院 診療部長/糖尿病内科部長/治験部長
大西 由希子 先生

この記事の目安時間は6分です

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病院での治療目標は3~6か月で3%の減量が目標

肥満症の減量目標は、「3~6か月で現体重の3%」です。「たったの3%?」と驚かれるかもしれませんが、この程度の減量でも、血圧、血糖、脂質、肝機能などの数値が有意に改善することが報告されています。

※合併している疾患(例えば重度の睡眠時無呼吸症候群など)によっては、最初からさらに大きな減量(15%以上など)が必要と判断されるケースもあります。

また、最初に設定した減量目標を達成後、合併症の改善が不十分な場合、追加の減量目標が設定される可能性があります。現在治療中、またはこれから受診を考えている場合は、主治医の先生とご自身の状況に合った具体的な目標体重をご相談ください。

一人で抱え込まず、医療のサポートを。病院での治療選択肢

肥満症の治療には、食事療法・運動療法だけでなく、行動療法、薬物療法、外科療法(減量・代謝改善手術)などさまざまな選択肢があります。病院を受診いただくと、医師や管理栄養士などの専門家が、みなさんの生活リズムや体質に合わせ、適切な選択肢を提案してくれるでしょう。

  • 食事療法・運動療法: 治療の基本です。医師や管理栄養士、理学療法士などの専門家が、あなたに合った無理のない食事の量や、安全な運動の取り入れ方を一緒に考えます。
  • 行動療法: 「ストレスがたまると食べてしまう」「早食いしてしまう」といった自分の行動の癖に気づき、無理なくコントロールしていくための心理的なサポートを行います。
  • 薬物療法: 食事療法、運動療法、行動療法を一定期間行ってもなかなか体重が減らない場合や、急速な減量が必要な場合などに、これらと合わせて薬物療法を検討する場合があります。
  • 外科療法(減量・代謝改善手術): 高度な肥満症の方で、他の治療では改善が難しい場合、胃を小さくする手術などが検討されることもあります。

まずは、かかりつけ医または肥満症外来等の専門機関にご相談を

肥満や肥満症は、遺伝的要因、社会的要因などさまざまな要因が関係して発症しますが、「個人の自己管理不足」という偏見にさらされたり、自分自身の責任と考えることも少なくありません。「肥満症かもしれない」「健康診断でいくつか引っかかる項目がある」という方は、「自分の意志が弱いだけかも」「病院に行くほどでは」などと思わず、まずは一度、かかりつけ医にご相談ください。専門的なサポートを受けながら、無理のないペースで健康的な体づくりを始めてみませんか。

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