封入体筋炎患者です。米国の封入体筋炎研究団体Cure IBMの解説の精度を教えて下さい。

person70代以上/男性 -

解説

臨床試験では、封入体筋炎の薬物治療に明確な利点は示されていません。ほとんどの専門家は、特定の限られた状況を除いて、封入体筋炎の薬を処方していません。

過去炎症と戦ういくつかの薬が試されてきました。

これらの抗炎症薬、免疫抑制薬はどれも一般的に成功していません。

但し、状況によっては、プレドニゾン、メトトレキサート、またはアザチオプリン(イムラン)などの免疫抑制薬の試験が適切な場合があります。

以下の患者さんには治療を検討することができます。

○IBMに加えて、全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群などの別の自己免疫疾患

○非定型機能のために不確実なIBMの診断

○肩や股関節などの近位筋の顕著な衰弱を伴う、多発性筋炎と重複しているように見える症状

○筋生検またはMRIでの異常に重度の炎症

○劇的に上昇したクレアチンキナーゼレベル、通常の15倍以上

薬が処方されている場合は、短い最初の試験の後に再評価し、効果の証拠がない場合は中止する必要があります。

長期の免疫抑制薬で治療された封入体筋炎の患者は、治療を受けていない患者よりも早く悪化するといういくつかの証拠があるため、これは重要です。

患者や医師は、損傷した筋肉によって血流に放出される酵素クレアチンキナーゼのレベルをチェックすることによって、治療の効果を誤って判断することがあります。

筋肉の酵素レベルは、病気の経過を正確に反映していません。

患者の筋力が安定しているかどうか、または患者がよりよく歩くことができるかどうかを判断することははるかに困難です。しかし、患者の機能能力を評価することは、治療に対する反応を評価するための唯一の意味のある方法です。

ケビン・ドゥーリー、
2019年12月13日改訂

各回答は、回答日時点での情報です。最新の情報は、投稿日が新しいQ&A、もしくは自分で相談することでご確認いただけます。

お探しの情報は、見つかりましたか?

キーワードは、文章より単語をおすすめします。
キーワードの追加や変更をすると、
お探しの情報がヒットするかもしれません

協力医師紹介

アスクドクターズの記事やセミナー、Q&Aでの協力医師は、国内医師の約9割、33万人以上が利用する医師向けサイト「m3.com」の会員です。

記事・セミナーの協力医師

Q&Aの協力医師

内科、外科、産婦人科、小児科、婦人科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、整形外科、精神科、循環器科、消化器科、呼吸器科をはじめ、55以上の診療科より、のべ8,000人以上の医師が回答しています。

Q&A協力医師一覧へ

今すぐ医師に相談できます

  • 最短5分で回答

  • 平均5人が回答

  • 50以上の診療科の医師