Q

子宮腺筋症

子宮腺筋症と診断されましたが、治療は可能でしょうか。(海外在住のため、勝手がわからなくて、苦労しています。)

質問者:ちかこPARK さん

hero2005 先生
全科

hero2005 先生

そのお国の事情によります。

その症状の程度、これからお子さんを生みたいか否かによっても治療方針もかわってきます。一般的には、GnRHアナログを用いた偽閉経療法が考えられますが、効果は一時的です。

海外での生活が長く続くのであれば、現地で信頼のおける医療機関をお探しになるほうがいいと思います。子宮をのこすのであれば、長期に及ぶ治療となります。

ちかこPARKさん

私の年齢が39歳、そして子供が3人ということで、もう子供を産まないなら子宮をきったら?!といわれました。でも、その後もホルモン治療を受ける可能性も高そうだし、切ることに少し抵抗を感じます。子宮も大きくなっているし、痛みもきついので、きった方がいいかな、ともおもいますが、ホルモン治療で、痛みがなくなり、子宮ももとどおりになる見込みがあれば知りたいと思います。今までは、筋腫打と診断されていました。オーストラリアの大学病院ですが、大丈夫かなと心配しています。とりあえず、MIRENA IUCDの装着を提案されました。

hero2005 先生

子宮腺筋症に対するホルモン療法は、下垂体(大脳の下方にある小さな組織)に作用して卵巣を刺激するホルモンをでなくします。その結果、卵巣が働きを低下、休眠状態になります。このため、閉経時と同じような状態になります。偽閉経療法といわれる所以です。

卵巣が休眠状態になると卵巣からの「エストロゲン(卵胞ホルモン)」がでなくなります。子宮腺筋症はエストロゲンによる刺激で発育しますので、エストロゲンを止めると発育も止まります。さらに続けると病巣は縮小します。

ところが、エストロゲンをとめると、更年期と同じ症状がでますし、長期に使用すると骨粗しょう症の問題がでてきます。使用するにしてもせいぜい半年から一年使っては休薬して、また期間をおいて再開の繰り返しになります。休薬期間中にまたすぐに、再発する可能性もあります。

ご相談者の方が、閉経直前のかたなら「逃げ込める」まで薬物療法も考えられますが、10年は長いようにも思われます。

ホルモン療法にはGnRHアナログというものと使いますが、かなり高価であります。子宮の摘出が根治療法になります。もちろん、異常なければ卵巣は残します。

今後は
1.子宮摘出という手術による根治療法
2.鎮痛剤などの対症療法(痛みをとる)
3.ホルモン療法を周期的に繰り返す。

卵巣によほどひどい子宮内膜症を合併していない限り、たいていの場合には子宮摘出後には追加療法は不要のことが多いです。

さらに、お尋ねになりたいことがあれば、ご遠慮なく具体的にご質問ください。

hero2005 先生

IUDの一種です。つまり、避妊を目的として子宮内に挿入する器具の一種です。ご相談者の場合には避妊というよりは月経量のコントロールを目的としたものとおもわれます。

子宮腺筋症では過多月経といって月経量が増加して貧血をきたすことがあります。過多月経のあるかたにMIRENA IUCDの装着することにより、月経量をコントロールできたとの報告もありますので、おそらく使用目的はこれでしょう。

いま月経量が多ければ、治療方針を決定するまでのとりあえずの処置としてやってみる価値はあるかもしれません。

ちかこPARKさん

わかりやすく、丁寧に教えていただいてありがとうございます。こちらで、長い間、医者にかかってきたのですが、言葉の壁や、文化の違いなどのせいか、いつもすっきりしない思いが残っていましたが、こうして直接アドヴァイスが頂けて感謝しています。1)ホルモン療法をうけながら、子宮を残しておくと、癌になったり、ほかの病気になったりする可能性は高いのでしょうか。2)極端にいえば、ホルモン治療は、やっぱり、時間稼ぎの対症療法なのでしょうか。こちらの先生はそういうニュアンスです。(確実なのは、子宮摘出ということでしょうか。)何度もくどいようですいませんが。一人で判断しないとだめなので、ついついしつこくなります。すいません。

ちかこPARKさん

ご返事、ありがとうございます。こちら(オーストラリア)の担当の先生は何か、思い違いをしているのでしょうか?わたしは、痛みが一番の問題であって、痛みを解決したいといったのですが。私は、GnRHか何かのホルモン剤が、このIUCDに含まれていると思っていました。以前、ほかの方のホームページで、服用するよりも、副作用が、少ないとか読んだ気がしましたので。それで、私に処方されたIUCDに何が含まれているのか、尋ねてみなくては、と思っていたところでした。どうも、ありがとうございました。

hero2005 先生

GnRHは、やはり、時間稼ぎというほうが適切な考え方でしょう。子宮内膜症が子宮の筋肉内にできるのが、子宮腺筋症です。一方、多くの子宮の外にできるのを(外性)子宮内膜症といいます。外性に比べ子宮腺筋症はホルモン剤による治療効果(内膜症の発育抑制効果)が低い場合が多く、また、中止すると短期間でもとの病態に戻ってしまいます。

筋腫と違い、正常と異常部分に境目がなく正常筋層に混ざりこんで発育しますので、子宮筋腫のように「こぶ→腫瘍部分」のみとることはできません。

「ホルモン療法をうけながら、子宮を残しておくと、癌になったり、ほかの病気になったりする可能性」とお尋ねですが、癌になりやすいということはありません。

しかし、エストロゲンを出なくするため、エストロゲンの性器への作用のみならず、性器外作用も低下します。コレステロールの上昇、骨吸収の増加(→骨がもろくなる→骨粗しょう症の危険性の増加)など、また、更年期障害のような症状も起こります。更年期障害の症状は個人差があります。

わかりやすく言えば、今、ホルモン剤で完全に卵巣の働きを休ませるということは「10歳早く閉経させる→年をとる」ということになります。更年期障害に対する治療はエストロゲンですので子宮腺筋症があれば更年期障害に対する有効な治療法も手詰まりになります。

子宮をとることについての決断ができなければ、決断ができるまでの時間稼ぎとしてホルモン剤による治療を断続的にするというのも、あながち「悪い決断ではない」とも思います。自分で納得できないうちに手術されると、本来は起こらないはずのさまざまな症状「子宮喪失感からおこる症候群」に悩まされることになります。理屈からだけ言えば、医学的には子宮摘出が一番の選択ですが、それ以上に「ヒトとしての感情」も重要な因子です。

何度でもかまいません。納得するまで、ご質問ください。

ちかこPARKさん

先生のご丁寧な説明、アドヴァイスありがとうございます。子宮が”霜降り肉”のような状態になっているのかなあ、などと自分の状態を考えながら、子宮摘出の方向で、これから進めていこうかなと思っています。今後、またご指導をお願いするかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

ちかこPARKさん

子宮摘出よりも軽い手術で、子宮内膜除去という方法があると、偶然、こちらの日系新聞のコラムで読みました。これは、内膜症だけで、私の場合には、該当されないと思うのですが、念のため教えていただければ幸いです。

hero2005 先生

過多月経による貧血が進行する場合に内膜を破壊してしまう方法です。やり方は、子宮の中を内視鏡でのぞきながら、高周波メスやローラーを用いて焼灼したり、レーザーで蒸散(つまり焼く)したりして、内膜を破壊してしまいます。そのほかに、一定の高温の水(お湯)を一定時間子宮内に貯留させて組織を熱破壊してしまうというものです。

これらの内膜破壊によって、もはやホルモンに反応して増殖・脱落する子宮内膜は存在しなくなれば月経はこなくなります。ただし、子宮内に癒着がおこりますので、わずかにのこった子宮内膜から癌が発生したときの診断が困難になります。

いずれにしても、過多月経に対する治療であり、貧血を改善するには有効な治療法ですが、子宮子宮腺筋症に対する根本的な治療ではありません。

ちかこPARKさん

お返事ありがとうございます。こちらの記事では、子宮摘出より簡単な手術と紹介されていたのに、先生からのご返事をきいて、びっくりしました。ご説明ありがとうございました。

hero2005 先生

開腹するにせよ、腹腔鏡、経膣手術であるにせよ、こららの子宮を摘出する手術より手術侵襲やリスクは低いといえます。ただし、装置や術者の技術の関係で子宮摘出よりもできる施設が限られます。

ちかこPARKさん

私の症状は、生理時の痛みプラスその後もじくじくしたような痛み、さすような痛み等、1ヶ月のうち3週間程は痛みを感じることです。鎮痛剤など使用しながら、何とか耐えてきたのですが、やっぱり、子宮が腫れてきたりしているのを感じながら”切ろう”と決心したのですが、まだまだ迷っています。先生から色々丁寧に頂いたアドヴァイスを活かしながらも、最終決定まで迷いながらも、悔いのない選択をしたいと思います。ありがとうございました。

ちかこPARKさん

生理通を訴えて通院していた過去6ー7年間、ずっと子宮筋腫だといわれていました。7cmくらいのが、2つあるとか、3つあるとか。先月の超音波検査で、なーんだ、子宮腺筋症ですね、といわれました。しかし、程度とか、詳しい説明も無し。血液検査や、ほかの検査をリクエストする必要があるでしょうか。?子宮筋腫との併発の可能性とかも尋ねたり、検査する必要があるでしょうか。結果は、同じようなものだとあきらめて、すぱっときった方が良いのでしょうか。

hero2005 先生

子宮筋腫と子宮腺筋症の合併は40〜50%程度あるといわれています。明らかな筋腫場合には超音波検査でも混同することはないのですが、両者が合併するとどこからどこまでか判りにくくなることもあります。MRIのほうがより、判別しやすいとは思います。

ちかこPARKさん

子宮筋腫と腺筋症が併発しているか、否かで、治療に違いはあるのでしょうか。

hero2005 先生

子宮筋腫は周囲の正常子宮筋層との境界がはっきりしていますので手術して筋腫のみの摘出が比較的容易です。もちろん、数や大きさにもよりますが、やろうと思えば何とかなります。また、GnRHアナログも有効な場合が多いです。

一方、子宮腺筋症は正常筋層に病的組織が浸入してますので、手術ではうまくやったとしても20%くらいは取り残してしまい、はやければ半年から一年で手術まえのサイズになりますし、手術で正常子宮筋層も一部失います。GnRHアナログの効果もサイズの縮小効果としては少ないことがあります。

二つが合併すると当然、悪いほうへ引っ張られることになりますので、妊娠を強く望まない場合には手術を第一選択としておすすめすることになります。結局は子宮腺筋症の治療に準じることになります。

ちかこPARKさん

長い間、質問にお付き合い頂いてありがとうございました。その度ごとの疑問におこたえいただいて、非常に感謝しています。子宮筋腫のかたで、片足だけが冷えているというようなコメントをなさっている方がいらっしゃいましたが、私も長年、同じ事を感じていました。(どのお医者様似も、問題にされませんでしたが)。気になりましたので、この場を借りて、話させて頂きます。

hero2005 先生

難しい質問です。筋腫が果たして血管や神経を圧迫して。。ということが起こるかということです。もし、手術後にその症状が消失すれば、関係があったということになるのでしょうが。

たまたま、合併したのかどうかは、わかりにくいところがあります。足の動脈は左右とも同じように触れるでしょうか。くるぶしの内側でアキレス腱との間、足背部でふれるのですが、いかがでしょうか?

ちかこPARKさん

すいません。先生の質問の意味がよくわかりません。私の場合、腹痛があるとき、右足全体の冷えを感じる、たとえば、右足がスリッパや靴下をはいていないと、冷たくてどうしようもなくて、そこから痛みが線でつながっているという感じと説明するべきか。左足は、別に問題ないような感じです。足の裏とふとももが一番冷たさをかんじます。下腹部痛があると、靴下のかさねばきはもちろん、スパッツの上にズボンをはくことがあたりまえで、夏でも、その部分を電気毛布や湯たんぽで暖めるという感じです。そして、右足の感覚がなくなるように感じたりです。答えになっているのでしょうか。

ちかこPARKさん

今日、大学病院へいき、Mirenaを装着してもらいました。(これで、効果がなければ、子宮摘出という段取りになります。)思ったより、簡単でした。ほかの先生は、”きりなさい、Mirenaを装着するのは無駄です。”と、おっしゃる方もおられましたが。色々な先生のオピニオンをきいて、納得して治療をすすめていけて、これも、このサイトと、Hero先生のお蔭と感謝しております。Mirena装着の経過については、後日、報告したいと思います。ありがとうございました。

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