盲腸(虫垂)炎の検査と診断 CTをとる?何科に行く?血液検査の意味は?

  • 作成:2016/03/07

盲腸(正しくは、虫垂炎)の検査では、「採血」「超音波」「CT」などを使って検査をして、診断を下します。どのような意味のある検査なのかを含めて、医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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盲腸の検査を知ろう

盲腸は何科でみてもらう?

盲腸(正しくは、虫垂炎)は消化器の病気なので、「消化器内科」や「胃腸科」にみてもらうのが良いでしょう。手術をすることを考えると、はじめから「消化器外科」でもいいかもしれません。手術が必要かどうかを最初から判断するのは難しいかもしれませんが、「消化器内科」などを受診すれば、必要に応じて、別の科を紹介してもらえますので、消化器関連の科を受診すればよいでしょう。

盲腸の検査 CTはとる?

盲腸の検査では「採血」「超音波」「CT」を使うことが多いです。

採血では、白血球の数が多くなっていないか、「CRP」と呼ばれる炎症を示す数値が高くなっていないか、他に隠れている病気はないかなどを見ます。

超音波検査では、盲腸の原因となる部分の「虫垂(ちゅうすい)」がどのくらいはれているか、炎症によってどれくらい腸の壁が厚くなっているかなどを見ます。これは病状がどれくらい進行しているかの判断の手掛かりとなり、治療方針を決める材料となります。

CTでは、腹膜などの周囲の臓器に炎症が及んでいるかどうか、膿が溜まっているかいないかを判断する事ができます。こちらも進行具合の判断の一助になります。いずれの検査も痛みを伴うようなものではありませんので安心してください。

盲腸の診断 痛みの特徴は?

医師はどのようにして盲腸と診断をつけるのでしょうか。まずは患者さんが訴えてきた症状から虫垂炎を疑います。「上腹部の痛みが移動した」「右下腹部の痛み」などがキーワードになります。次に腹部を触診して、虫垂の辺りに圧痛(押したときの痛み)があるかを確認します。虫垂の場所は、おへそと右上前腸骨棘(こつきょく、右の腰に手を当てたときに小指の下にある出っ張った骨)を結んだ線の、右上前腸骨棘側から3分の1の点、もしくは両方の上前腸骨棘を結んだ線の右側から3分の1の場所だといわれています。

盲腸ではお腹を押した時より、押した手を離すときのほうが痛みを強く感じる「反跳痛(はんちょうつう)」が現れることが特徴的です。お腹の音を聴いて、腸の動きが低下しているかどうかも判断の手助けになります。

診察の結果から盲腸が疑わしいとなれば、上に述べたような採血、超音波、CTの検査を行って判断していきます。


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盲腸(虫垂炎)の検査と診断などについてご紹介しました。もしかして盲腸(虫垂炎)かもしれないと不安に感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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