Q

カゼが原因で嗅覚障害になりました。回復の可能性は。

10年ほど前カゼが原因で嗅覚を失いました。慢性副鼻腔炎と診断され、以来耳鼻科に通院してクスリを服用しています。調子の良い時にはコーヒーの香りが、かすかに分かる程度です。これからもずっと、においのない世界で生きていかなければならないのでしようか?教えてください。

質問者:yao さん

Charisma Dr. K 先生
耳鼻咽喉科

Charisma Dr. K 先生

完全に嗅覚がなくなる「嗅覚脱失」は、においを感じるセンサー(神経細胞)がダメージを受けている可能性があり、治癒は困難です。
これに対し、少しはにおいがわかる「嗅覚減退」は、センサーは正常である可能性があり、治る可能性も十分あります。
yaoさんの場合、慢性副鼻腔炎という、センサーのダメージ以外の原因があることがはっきりしているし、かすかにコーヒーの香りも分かるのであれば、慢性副鼻腔炎を治療することで嗅覚が回復することは十分に期待できます。
治るかどうかを判定する検査として、静脈性嗅覚検査というものがあります。これに反応があれば治る見込み大です。注射を1本打つだけの簡単な検査ですので、是非主治医とご相談なさってください。
ただし副鼻腔炎が薬で良くならなければ、手術が必要になります。副鼻腔炎の手術は、内視鏡を使用して鼻の穴から行うのが現在の主流です。

yaoさん

専門家の方の解説はさすがですね。自分が「嗅覚減退」であることを祈りたいです。因みに今日はいつものコーヒーショップの前を通っても「かおり」無しでした。静脈性嗅覚検査というのはアリナミン注射のことでしょうか?それなら過去に受けたことがあります。ところで慢性副鼻腔炎は薬で完治するものなのでしょうか?4年ほど前から、クラリス、シスダイン、キプレスの服用と就寝前のフルナーゼ点鼻薬の噴霧を行っています。快方に向かっているのか自分では全く分かりません。ただ、においを感じないこと以外は特に生活に支障はありません。カゼもしくは体調不良の時に昔より鼻づまりがひどくなったこと、額の頭痛がひどくなること、くらいです。外科的手術には心的抵抗があります。昔、鼻は手術しても直りにくい(再発しやすい)と聞いたことがあることもその理由かもしれません。お礼のつもりが長文となってしまい申し訳ありません。

Charisma Dr. K 先生

全ての病気が薬で治るのは理想ですが、それなら世の中から手術というものは消えてなくなってしまいます。現実にはなかなか難しいと思います。
yaoさんが処方されている薬は、薬物療法としては最新のもので、これ以上の薬物療法はないと思います。
いっぽう手術の方も進歩しておりまして、現在では副鼻腔炎の手術は内視鏡で鼻の穴からやるのが主流になっています(実は私はこれを日帰り手術でやっています)。手術も含めて考えれば、副鼻腔炎は必ず直る病気です。
yaoさんのおっしゃるとおり、「静脈性嗅覚検査」とはアリナミン注射のことです。yaoさんはお受けになりましたか?結果は如何でしたか?

yaoさん

出張のため暫くパソコンを自由に使えず返信が遅くなりました。申し訳ありません。
私が処方されている薬が最新かつ最適のものであることが確認できて、ひとまず安心です。ただ、かれこれ3年くらい服用していますが、快方に向かっているのか自覚がありません。嗅覚が戻るというのがその判断材料と考えて良いのでしょうか。
因みに、アリナミン注射は過去に2回受けています。1回目は10年ほど前、2回目は昨年です。
1回目の時は注射の直後から嗅覚が戻り2,3日は持続した記憶があります。2回目の時は正直、ほとんど戻りませんでした。
けれども今でも、申し上げた通り、体調の良い時はコーヒーの香りと、それからタバコとガソリンの臭いは分かります。
日帰りで内視鏡手術が可能なのですね。片方のみでざっとどれくらい時間が掛かるのでしょうか。痛みは激しく有るのでしょうか。麻酔はどのように行うのでしょうか。まれに途中で口からの切開に切り替えることがあると聞いたことがあるのですが本当でしょうか。そもそも鼻の穴の奥でどのような処置を施すのでしょうか。そして静脈性嗅覚検査の結果が私の場合、上記で述べた通りなのですが、効果は期待できるものでしょうか。
最後は質問攻めとなってしまい恐縮です。よろしくお願いします。

Charisma Dr. K 先生

以下、ご回答です。

1.嗅覚減退以外に症状がないなら、それを判断材料にすべきでしょう。10点満点で評価したとき自分の嗅覚が何点か、記録してるのも一つの方法です。

2.2回目のアリナミンテストで反応がなかったということは、かなり重症だと思います。でも治らないとは言い切れません。実際、タバコやガソリンの臭いは分かる訳ですから。とはいえ、10年前よりは進行しているのは確かなようですから、手術を受けるなら早めに決心した方が良いと思います。

3.副鼻腔内視鏡手術は、一般的には入院・全身麻酔下に行います。私のように局所麻酔下の日帰り外来手術でやっている施設はほとんどないと思います。

4.副鼻腔内視鏡手術は、片側で2時間ぐらいです(重症度により1時間から3時間)。

5.痛みは、全麻であれ局麻であれ、きちんと麻酔をすれば、激しいということはありません。

6.局所麻酔は、麻酔薬を浸したガーゼを鼻の中に入れて行います。必要に応じて注射をします。
全身麻酔の場合は、それに加えて、静脈麻酔薬と吸入麻酔薬を使います。気管内に管を入れるのが一般的です。

7.口からの切開は通常行いません。それは内視鏡手術が導入される前のやり方です。

8.副鼻腔内視鏡手術の目的は、副鼻腔の換気障害と排泄障害を改善させることです。この目的のために、鼻と副鼻腔の交通を広く確保し、細かい部屋に分かれた副鼻腔の隔壁を除去して、大広間にします。具体的には、内視鏡と手術器具を同時に鼻の穴から入れ、テレビ画面を見ながら器具を操作し、腫れた粘膜を骨の隔壁と一緒に除去します。

9.手術の効果は、手術を受ける時期が早ければ早いほど大きいと思います。

yaoさん

専門家ならではの説明にいたく感激しました。ありがとうございます。内視鏡手術については、かかりつけの医者からも詳しい説明が聞けなかったものですから、大変参考になりました。
ご説明を拝読すると、やはり日帰り外来手術に魅力を感じますが、実施していただけるところは少ないのですね。それ見つける良い方法は無いものでしょうか。
差し支えなければ、平均的な費用についてもお教えいただけないでしょうか。また、手術後に通院する期間がどれくらいになるものでしょうか。
それと、やはり完治率と言いますか、逆説的に質問させていただくと、私の場合もし嗅覚神経が致命的ダメージを受けていたとした場合、手術をすることの積極的意味はあるのか、ご助言いただければ幸甚です。何度もすみません。よろしくお願いします。

Charisma Dr. K 先生

1.日帰り外来手術を施行している施設
ネットで検索するのもなかなか難しいかも知れません。とりあえず近くの耳鼻科で相談してみては如何でしょうか。

2.平均的費用
片側で4つある副鼻腔の部屋を、いくつ、どの組み合わせで手術するかによって決まります。1番高い、4つ全部の部屋を手術する場合(汎副鼻腔根本手術)は22万3千円(片側)、自己負担はその3割ということになります。

3.手術後に通院する期間
これは施設・患者様によりまちまちですが、私の場合は翌日ガーゼ抜去、以後しばらく週一回診察、落ち着いて来たら2週間ごと、1ヶ月ごとと間隔を開け、大体平均1年ぐらいで定期的な通院は終了となります。

4.完治率(嗅覚障害の手術予後)
これは正直、やってみないと分からない部分が大きいです。アリナミンテスト無反応、かつ日常生活で全くにおいを感じない(嗅覚脱失)状態だと、予後は悪いと考えます。そうでないなら、嗅神経が完全にダメになる前に、手術を決心することをお奨めします。

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