Q

耳鳴りと自律神経の関連は?

30歳男性です。昨年7月に朝起きると左耳耳鳴りと響く感じがして耳鼻科にかかり低音障害型急性感音性難聴と診断されました。めまいはありません。ステロイドの服用とグリセオール点滴、メチコバール、アデホスといった治療を行い聴力は幸い40dbまで落ちていましたが検査上は20dbくらいまで回復しましたが左耳の耳鳴りが残り(ザー、ブーという音)、昨年九月くらいから右耳からも耳鳴りがピーピーという感じでするようになりまして聴力検査をしましたが、検査上は正常範囲だから気にしないようにと先生に言われました。しばらく安定した状態が続いていたのですが、12月から船酔いのようにフラフラするようになり再受診すると眼震がないので典型的な耳からくる眩暈ではなく自律神経からきているのではないかとグランダキシン錠を処方され少し軽くなりましたがフワフワした感じがまだします。また、つい先週から急に右耳の耳鳴りが大きくなり、テレビの音や車の走っている音、シャワーの音など、今まで普通に聞こえていた音がこれらの音が耳に入ってくると頭の中で耳鳴りの様に響くようになってしまいました。右耳を塞いでも、左耳を塞いでも同じ音が頭の中で響いてしまいます…。これは頭鳴りという症状なのでしょうか?自律神経がおかしくなっているのでしょうか?脳の病気でしょうか?静かな所だと今までのような耳鳴りはしますが、頭全体が鳴っているということはありません。先週からの症状ですがもう精神的には限界です、精神安定剤などを飲んだほうがよいのでしょうか?アドバイスをお願いします。

質問者:りゅうくん さん

Charisma Dr. K 先生
耳鼻咽喉科

Charisma Dr. K 先生

ストレスや疲れ、睡眠不足はたまっていませんか?
まずはそれを解消するよう心がけてください。仕事もペースダウンすることをおすすめします。
それが現実には難しい場合には、ストレスを緩和する目的で精神安定剤(抗不安薬)を使います。グランダキシンは眠くならず良い薬ですが、やはり眠くなる薬に比べると効果も劣ります。他の自律神経症状(不眠、夕方の症状増悪)などに応じて薬を主治医に選択してもらってください。
柴苓湯(さいれいとう)という、非常に良い漢方薬があります。内耳のむくみを取る作用と、耳鳴りやストレスを緩和する鎮静作用、そして内耳の細胞をダメージから守る抗炎症作用など、さまざまな作用を持つ薬です。ちょうどグリセオールとグランダキシンとステロイド剤の効果を併せ持ったような薬で、低音障害型感音難聴の治療上、非常に理にかなっている薬です。単剤でも十分効果が期待できますが、抗不安薬との併用でさらに効果が上がります。夢のような薬ですが、その分薬価も、漢方薬の中では最も高く設定されています。
いずれにしましても、脳の病気ではありませんのでご心配なく。めまいは低音障害型感音難聴でしばしば見られる症状で、脳からのものではなく耳からの症状です。眼振は左右の耳の前庭機能の差を見る検査なので、りゅうくんさんのように両耳が障害を受けているケースでは眼振は出なくても不思議ではありません。内リンパ水腫(内耳のむくみ)が難聴と耳鳴りとめまいを引き起こすのです。大きな音が響くのは「聴覚過敏」といって内耳性難聴に特徴的な症状です。これが出たなら、おそらく聴力も悪化しているものと思われます。多くの場合、背景には自律神経失調症が関係しています(心身症)。
自律神経失調症を脳の病気と考えるかどうかという問題はありますが、一般には「脳」ではなく「心」の病気と捉えます。本人の性格などの内的要因と、ストレスなどの外的要因が揃ったときに発症するのです。内的要因と外的要因、どちらかを取り除くことができれば症状は軽快します。自分の性格を変えるか、環境を変えるか、ということです。
まとめると、りゅうくんさんの症状は「自律神経失調症」が背景にある可能性は十分にありますが、それが直接症状を起こしているのではなく、あくまで症状は耳(内耳)から来ています。ストレスや疲れ、睡眠不足などがたまっていて、寝付きにくい、夜中に目が覚める、夕方になると症状が増悪する、という症状があれば、自律神経失調症で間違いありません。

りゅうくんさん

早速のご返事ありがとうございました。ストレス溜まっていると思います。今のところ睡眠はなんとか取れていましたが夕方になると顔色が悪くなると同僚に言われます。フラフラも夕方の方が気になります。四月に転勤になり、環境が変わったのが大きな原因かなとおもいます。実は先週も心配で総合病院に行ったのですが、聴力検査をしていただけなかったので、あまりにも不安だったので今日、いつも通っている総合病院では急に行っても聴力検査はしてくれないので近くの耳鼻科さんで事情と症状を話して聴力検査をしてもらいました。結果は左も右も正常範囲とのことで両耳とも低音20dbで正常だから安心しなさい、耳鳴りは気にしないほうがいいからと言われました。先週からの耳鳴りは響くというか、外からの音が変化して耳鳴りの様に聞こえるという感じです(うまく伝えられなくてすいません)シャワーなどは普通のザーという音が電話の着信音のように聞こえてかき消されてしまいます。聴覚過敏という症状でしょうか?また発症からの経緯を話をした所、今まで飲んだことがないからイソバイドという薬を一週間分だけ出していただきました。今日の昼からアデホス、メチコバール、グランダキシンと併せて服用しています。「さいれいとう」は総合病院の耳鼻科で出してくれるのでしょうか?出してくださいと言えば処方していただけるのでしょうか?患者の僕からくださいと言っても大丈夫でしょうか?総合病院の先生は忙しそうでなかなかゆっくり話を聞いていただけないので…。また僕のような両耳が悪いと治りにくいのでしょうか?またよくなるのでしょうか?どんどん悪化していくのでとても不安を感じています。来月2月のはじめに耳鼻科の先生に勧められて心療内科も予約をしていますが(予約が一杯で2月しか取れない)少しまだ間があるので、家族は僕が辛くてしょうがないと言っているので近くの心療内科へ行ってみたらと言っていますが早めに行った方がいいでしょうか?また精神安定剤などは飲んだことがなくて、副作用などは大丈夫なのでしょうか?不安だらけでいろいろ聞いてしまってすいません。

Charisma Dr. K 先生

柴苓湯はかなりメジャーな漢方薬なので、頼めば処方してもらえると思います。もちろん患者医師関係や、医師の考え方次第ですが、「出してもらえませんか?」と尋ねるのは、全く悪いことではありません。

グランダキシンも広い意味では精神安定剤に入りますが、良くも悪くも効果は一番マイルドです。伺ったお話からすると、自律神経失調症が背景にあることは間違いないようですので、早く心療内科や精神神経科を受診するか、もっとしっかりした安定剤を処方してもらった方が良いと思います。

また電話の着信音のような音は、聴覚過敏と言うより耳鳴りでしょう。聴力検査が正常だと、確かにあまり取り合ってもらえないかも知れませんね。

イソバイドはグリセオールと同じ浸透圧利尿剤です。

両耳の方は、それだけ全身的な要因(自律神経など)が大きいと認識して、それに対処することが重要です。どんどん悪化することはあまり多くありませんが、何度も発作をくり返しているうちに徐々に進行することはよくあります。

りゅうくんさん

今日総合病院でデパスという安定剤を出していただきました。心療内科を2月に予約しているので出しにくいなぁと先生は言ってましたが、限界なのでと言うと診療内科にかかるまでの間とんぷく的に耳鳴りがひどいときに飲みなさいとのことでした。さいれいとうについても聞いてみましたが、心療内科の先生のほうが詳しいからその時に話してみなさいとのことでした。安定剤は毎日飲んでもよいのでしょうか?あまり飲みすぎるとこの後の心療内科の治療に差し障りはありますか?また心療内科という所は治療が目的なのですか?それとも緩和が目的なのでしょうか?今日も仕事を休んでしまいましたが、しばらく休んで治療に専念するべきでしょうか?また耳鳴りに苦しんでいる人はたくさんいらっしゃると思うのですが、皆さんどのように対処しているのでしょうか?やはりお医者様が言われるように慣れていくしかないのでしょうか?症状がひどいのでとても前向きになれません…。

Charisma Dr. K 先生

デパスは毎日飲んでも大丈夫ですが、グランダキシンよりは眠くなりますので、自動車の運転等には注意して下さい。心療内科の治療への差し障りは、ご心配なさる必要はありません。心療内科受診の際は、デパスの効果がどうだったかをお話なされば、参考になると思います。

心療内科は精神神経科との境界があいまいになって来ていますが、より精神神経科的な治療をする心療内科では、認知療法などの精神療法が受けられます。そうでないところは、やはりデパスなどの薬物療法が中心になります。緩和か治療かは治療法にもよるので、何とも言えません。

聴力正常で耳鳴りに困っていらっしゃるなら、TRTという治療法というものもあるのでご検討下さい。耳鳴りから関心をそらしていく治療と考えて頂ければよいと思います。雑音を耳に入れながらのカウンセリングで、耳鳴りを消し去る治療ではありませんが、苦痛の大きい人ほど効果があり、有効率8割という報告もあります。こちらは緩和と考えるのが妥当かと思います。

ただし、聴力の変動があるうちは、やはり内耳障害を進行させない治療を優先すべきです。耳鼻科での薬物療法や、心療内科の治療、あるいはご自分で内的・外的要因を解決なさる努力をなさってください。

りゅうくんさん

ありがとうございました。少しずつでも前向きに治療をしていきたいと思います。TRT療法も主治医の先生と相談したいと思います。

りゅうくんさん

もうひとつ教えてください。心療内科受診の際に必ず処方していただこうと思っています「さいれいとう」は健康保険の利くお薬なのでしょうか?高いとの事でしたが費用はどれくらいかかりますか?

Charisma Dr. K 先生

1日薬価は、ツムラ(9g)なら約568円、カネボウ(8.1g)なら約511円で、かける日数分の、自己負担分(2割または3割)ということになります。「高い」と言っても、健康保険適応の漢方薬の中での相対的な話です。
心療内科で使う薬というよりは、内耳疾患の治療薬として極めて合目的的な薬剤です。たぶん、りゅうくんさんのかかった耳鼻科医は、あまり漢方薬を使わない医者なのだと思います。

りゅうくんさん

いろいろと教えていただきましてありがとうございました。今が一番辛い時期だと思ってがんばって治療していきたいと思います。

りゅうくんさん

先日は丁寧な回答ありがとうございました。心療内科に一週間ほど前に行ってきました。「さいれいとう」を試してみたいのですがとお願いしたのですが、間違いではないけど鬱の症状もあるから今回出そうと思っているのはもう少し強い薬にするとの事でした。エリスパンという安定剤とデプロメールという抗うつ剤を一週間ほど前から飲んでいます。心療内科の先生はもしかしたら鬱の症状が取れれば耳鳴りが軽くなるのではないかとおっしゃっていました。さいれいとうを試すのも鬱の治療をしてからでも遅くないよとのことでした。耳鳴りや難聴の治療は早期治療が重要だといろいろな本で読みました。だから僕としては耳の治療がしたかったのですが…。さいれいとうと抗うつ剤はやっぱりあんまり一緒には処方してくれないものなのでしょうか?先生あと一つ教えてください。「中耳腔注入療法」というのを本で読みました。ステロイド剤を鼓膜の中に注入する治療法です。この治療の効果や副作用について教えてください。入院中ステロイドを服用していましたがやはり副作用が気になります。前回教えていただいたTRT療法は僕が通っている総合病院では実施していないとのことでした。幸い大学病院の方で実施しているようなので今後検討したいと思っています。どうか回答よろしくお願いいたします。

Charisma Dr. K 先生

りゅうくんさんのかかった心療内科の先生は、残念ながら耳鼻科の先生と同様、漢方薬にはあまり詳しくない先生のようです。柴苓湯などの柴胡剤と言われる漢方薬の仲間の持つ鎮静作用は、デパスやエリスパンなどの抗不安薬と同じ作用のほか、デプロメールなどの抗うつ薬のような作用も併せ持っており、実際柴苓湯を抗不安薬や抗うつ薬と併用することは極めて一般的なことです。有名な漢方医の先生は、柴胡剤の鎮静作用は抗うつ作用だ、とはっきりおっしゃっていますし、私も柴胡剤は抗不安薬のような眠気を催さない点から、抗不安薬よりは抗うつ薬に近いのではないかと考えています。専門的な話になりますが、基礎医学の研究では、柴胡剤は抗不安薬の受容体(ベンゾジアゼピン)と、抗うつ薬の受容体(セロトニン、アルファ2ノルアドレナリン)の両方に作用することが知られています。

しかしながら、漢方薬を使い慣れない先生に無理に処方をお願いするのも、万が一副作用が出たときのことなどを考えると、あまりお奨めできないので、どうしても柴苓湯をお試しになりたいなら、東洋医学や漢方に詳しい医師に頼んでみては如何でしょうか。エリスパンやデプロメールとの併用は、上記の通り全く問題ありません。上述の基礎医学の話も出して頂いて結構です。

中耳腔注入療法(鼓室内注入療法)は、糖尿病などの理由でステロイド剤の全身投与が困難な場合に適応となりますが、発症から2週間を過ぎるとステロイド剤の効果は見込めないと考えるのが一般的です。耳鳴りを消す薬にキシロカインという麻酔薬があり、静脈注射をすると注射した直後だけ耳鳴りが止みます。これを中耳に投与すると、確かに耳鳴りは治まるのですが、内耳麻酔により激しいめまいを来たします。発症から2週間以上過ぎたケースでのステロイド鼓室内注入は、キシロカインの代替として用いられることが多いのですが、結局2週間以上経過していればステロイドの効果が期待できないことに変わりなく、あまりお奨めできません。副作用としては、鼓膜に穿孔が残ることがあります。

りゅうくんさん

いつも丁寧なお返事ありがとうございます。中耳腔注入療法については発症から年数が経っていても効果が認められたと僕が読んだ本に書いてあったのでまだ試す価値があるのかな?と思って質問してみました。今度TRT療法を実施している大学病院へ行ってみようと思います。さいれいとうについても処方していただけるかもしれないので。あとずっと気になっていたことがありますので質問させてください。僕は幼い頃からアレルギー性鼻炎なのですが昨年の4月から市販の点鼻薬を鼻どおりがすぐによくなるので7月の低音障害型感音難聴が発症するまで使い続けていました。この薬が副作用となって難聴を引き起こした可能性はありますか?あと現在、耳栓とイヤホン(テレビの音などが途切れ途切れに聞こえるのですが、イヤホンで聞くと不思議と気にならないのです)を常用しているのですが病状を悪化させることはありませんか?お忙しい中だと思いますが回答をお願いいたします。

Charisma Dr. K 先生

市販の点鼻薬、イヤホンとも問題ありません。市販の点鼻薬の副作用で難聴になる心配はまずありません。

ただし、市販の点鼻薬には血管収縮剤が含まれており、使いすぎるとかえって鼻が詰まります。点鼻の回数は1日2回までになさるのが無難です。それ以上の回数をずっと続けると、点鼻薬性鼻炎(依存症)になるのでご注意下さい。

イヤホン自体は悪くありませんが、あまり音量を上げないようご注意下さい。

りゅうくんさん

いつもすばやいご返事ありがとうございます。安心しました。また心配なことがありましたら教えてください。よろしくお願いいたします。

今すぐ医師に
質問することができます!

Q回答している人は誰ですか?
5,800人以上の各診療科の現役医師です。アスクドクターズは、健康の悩みに現役医師がリアルタイムに回答するサービス。20万人以上の医師が登録する国内最大級の医師向けサイト「m3.com」を運営するエムスリー(東証一部上場)が運営しています。
Q登録後すぐに質問できますか?
質問の閲覧と相談は登録後すぐにご利用可能です。

このQ&Aの登録カテゴリ

注目の検索ワード

無料で見られるQ&A

同類のキーワード

今すぐ医師に
質問できます

Q回答している人は誰ですか?
5,800人以上の各診療科の現役医師です。アスクドクターズは、健康の悩みに現役医師がリアルタイムに回答するサービス。20万人以上の医師が登録する国内最大級の医師向けサイト「m3.com」を運営するエムスリー(東証一部上場)が運営しています。
Q登録後すぐに質問できますか?
質問の閲覧と相談は登録後すぐにご利用可能です。