Q

硝子体出血

30代の夫が 頭痛と吐き気で病院を受診したところ 高血圧と糖尿病があり 緊急入院となりました。
目のかすみを訴え眼科で診察して頂いたところ
元々弱視の目が 硝子体出血があり手が施せず 良い方の目も網膜の腫れがひどく 出血もひどいと言われました。
良い方の目はレーザー治療をするが 失明のリスクを伴うと言われました。そちらは先生の言われるようにレーザーを行う予定です。
今回特にお聞きしたいことは 元々弱視の硝子体出血をした方についてです。
硝子体出血をした場合 どんな大きな病院に行っても出来る処置は無いのでしょうか?
先生から いずれ眼圧が上がって目がいたくなるので 目にメスを入れて目をあらう方法があると言われていますが
元々見えてないので 症状が出てからでも良いかもしれない
とも言われています。
出来ることはやりたいという希望なのですが 硝子体出血をした目に関しては 放置しておくことが最良の方法なおでしょうか?
文が下手でわかりにくく申し訳ありませんが 教えて頂けると
ありがたいです。

質問者:りんご さん

広島の開業医 先生
眼科

広島の開業医 先生

まず、硝子体出血を起こした原因を探る必要があります。
硝子体出血をおこす病気は
糖尿病網膜症(コントロール不良な糖尿病と関連)
網膜静脈閉塞症(高血圧・高脂血症と関連)
網膜裂孔・網膜剥離
黄斑変性
などがあります。

原因疾患は眼底検査をしないと分かりませんが、出血が多いせいで眼底透見性が低く、見えない可能性もあります。見えない場合は、反対眼の状態をみて想像するわけですが、
ご主人は、糖尿病網膜症と診断されたわけでしょうか?
現状の視力(メガネ使用して)はどの程度でしょうか?

手の施しようがないというのは、どういう意味でしょうか?
出血があるせいでレーザーを照射する部位がみえないということでしょうか?
それとも、ここまで全く処置をうけたことがなく、病気が発生してからかなりの時間が経過しており、さまざまな合併症を既に生じているから予後が悪いという意味でしょうか?

文面からは、血管新生緑内障というコントロールが難しい病気を合併しかけている状態が推察されます。
視力を回復させるというよりは、失明、もしくは眼痛をおさえるのがやっとという末期的な状態なのかもしれません。

右眼は弱視のせいで分かりにくかったといっても、これまでになんらかの症状があったのではありませんか?

りんごさん

お忙しいところ 早速のお答え有り難うございました。

まず 眼科を受診した経緯ですが 主人は病院が嫌いで体調が悪くても何かと理由を付けて
病院に行くことはありませんでした 6年前に健診を受けましたが 血圧が高いこと以外の異常はありませんでした。
今年に入り良い方の目が見えにくいと言っていた気がします。
5月くらいから頭痛があり市販の頭痛薬で対応していました。
そして10日位前に我慢できないくらいの頭痛がありついに病院を受診したところ 高血圧による症状であり糖尿病もあると言うことで入院になりました。
そこで目がかすむと訴えたところ眼科受診して 硝子体出血が判明したわけです。(糖尿病により硝子体出血を起こしていると言われました)
糖尿病がいつから発症したのかわかりません(6年前に血糖値の異常はありませんでしたが ヘモグロビンA1C等を調べていたのか覚えがありません)
元々弱視の目に関しては痛みなどの訴えはなく0.02程度しか無かったので 見えにくくなったという感覚も無かったそうです。
元々弱視の方の目に関して 先生からは おそらく糖尿病により硝子体出血があり 目の中をのぞくことが出来ないため レーザーなども当てることが出来ないとおっしゃいました。
今現在 元々弱視の方の目は 手をかざすと 何本かは分からないけれど かざしたことが分かると言っています
このまま痛みが起こることを待つしかないのでしょうか?

広島の開業医 先生

これまで、無処置であること、比較的若年であるということより、早期に進行する可能性が高く、担当医の先生は厳しい説明をされておられると想像します。既にお話を聞かれておられると思いますが、全身のコントロール(血糖・血圧)が大切であることはいうまでもありません。これから先の長い人生において、継続が大切ですから、しっかりとご主人をサポートしてあげてください。

弱視の原因はわかりませんが、視力が元々悪いとはいっても、中心視力が悪いだけで、おそらくは周辺の視野は正常であることが殆どです。硝子体出血で、その視野も悪化している可能性が大きいと思います。その機能がなくなるまで放置することは避けたほうがいいと、個人的に思います。

もちろん、よく見えるほうの眼は、同様に硝子体出血や黄斑浮腫、網膜剥離などの合併症をおこすとよくありませんから、優先度としては、まずそちらの眼のレーザー処置であると思います。ですが、両眼ともすでに増殖糖尿病網膜症に進行している可能性が高いので、早期にレーザー処置を両眼に対して行なう必要があります。

弱視眼についても、レーザー処置を受けたほうが良いと思います。出血があるためにレーザーを照射できない状態だと思われますが、出血が吸収するまで待つことはリスクを高めます。吸収まで数ヶ月かかることもありますし、吸収と同時に再出血を繰り返せばいつまでも続きますから。

結論として、レーザー処置できないほどの出血があるのなら硝子体手術をお薦めします。硝子体手術で出血で混濁している硝子体を取り除くと同時にレーザー治療をおこなってもらったほうがいいのでは?
もちろん、その処置をうけることで、視力が回復するわけではありませんが、放置することで血管新生緑内障を合併した場合、弱視ではなく失明にまでいたる可能性があり、見えないだけでなく、かなり激しい眼痛を伴います。緑内障を発症してから処置を開始するとしても、同様に硝子体手術と緑内障手術を行なうことになるでしょうし、コントロールが難しくなります。
もし、仮に出血の原因が想像と違うものであった場合は、(例えば高血圧に伴う網膜静脈閉塞症など)術後の視野が維持できるかもしれませんし。

高血圧と糖尿病のコントロールが大事であることは大切です。内科と眼科の連携が取れるところで手術をうける必要がありますので、眼科の先生にしっかりと相談してください。

りんごさん

迅速なお返事有り難うございます。
また とても分かりやすい内容で お先真っ暗なこの先の不安がかなり軽減しました。

元々弱視の目ですが 出生時に鉗子分娩のさい 眼球に鉗子を引っかけて 傷を付けてしまったようです。
(これって医療ミス?)

質問が今までのものと若干ずれてしまいますが この傷ついた眼球を今の医療で快復させる手段は無いのでしょうか?

良い方の目(元々弱視ではない方)に4回のレーザーを照射するそうですが(昨日1回目を照射しました)レーザーの為に視力が落ちていくと
車の運転が不可能になる可能性高く 出来ることをとにかく何とかしたいと言う思いでいっぱいです。

一番はじめの質問に書いたのですが もし弱視が快復する物ではないとすると
やはり 受診している眼科の先生に言われたとおりもうこのままいじらず 症状が(激しい眼痛と聞いています)出ることを待つしかないのでしょうか?

広島の開業医 先生

分娩時の角膜外傷を鉗子分娩で生じることがあるのは比較的有名な話です。不幸な結果ではありますが、注意することで避けるようにすることは困難で医療ミスとまでは言えないと思います。
角膜の内皮細胞が障害をうけることで、角膜混濁をきたしますので、その結果視機能の発達が抑えられて弱視になりやすくなります。身体の成長と共に視機能の発達が完成してから後天的に視力が低下した人とは違い、そもそも視機能が未発達の状態ですから、これから角膜の混濁がなんらかの治療をして改善したとしても視力の向上の可能性は極めて少ないと思います。では子供のときに角膜移植のような治療を受ければ良かったかというと、それも現実的ではありません。
既に大人になっている人の弱視を改善させる方法というのは、現在の糖尿病網膜症を改善させる方法よりも遥かに可能性は少ないと思います。

弱視でないほうの眼が不幸にして失明したせいで、必然的に弱視の眼を日常的に使用せざるを得なくなった方で、弱視眼の視力があがったという報告を聞いたことがあります。稀な報告だと思います。御主人さんの場合、弱視の目の眼底にも糖尿病網膜症などの別な疾患もあるでしょうから、現実的な話ではありません。

担当医の先生の言われるとおり、かなり弱視の目に対しては悲観的な要素が多いと思います。ただし、最近まで視力0.02が見えていたのであれば、それを維持することは目標にするべきですし、合併症を予防する方法を考えるべきだと思います。

広島の開業医 先生

先に書いたように、担当医の先生は、血管新生緑内障の合併を危惧していると思います。この場合、通常の緑内障よりも症状が重篤、急激で進行も早いです。まずは網膜にレーザー治療を行なったうえで、薬物療法と手術療法を行ないます。通常の薬物療法ではコントロールが難しく、緑内障手術を必要とすることが多いです。ただし、その緑内障手術の効果も不十分なことが多く、最終的な予後は一般的にはあまり良くありません。視力の低下、視野の狭窄、場合によっては失明、極端な高眼圧による眼痛、頭痛、吐き気などを伴います。治療により眼圧が下降したとしても、それまでに視神経障害や角膜内皮障害をひきおこします。もともと角膜内皮障害があるようですから、水泡性角膜症といっていつも異物感をともなうようになる第2の合併症をきたすかもしれません。

だからこそ、早期に血管新生緑内障を予防するための処置が必要と考えます。網膜の循環不全を改善するため、レーザー治療が弱視の目に対して必要です。緑内障を合併してから行なうより前に、現時点で行なう必要があります。
実際に糖尿病網膜症が原因で硝子体出血を起こしているとしたら、このまま放置すると血管新生緑内障を合併する可能性はかなり高くなります。そこまで待つことはありません。
上記のように、血管新生緑内障に対する治療は、どちらにせよレーザー治療が必要です。現時点では硝子体出血のせいでレーザーを照射できないからこそ、早い時期に硝子体手術(出血でにごった硝子体を切除、同時に白内障手術)が必要になります。
硝子体手術をしても視力の改善がなさそうであることから、手術を躊躇されておられるかもしれませんが、そういう意味ではなく、合併症の程度を少なくする為にも硝子体手術を勧めます。

広島の開業医 先生

反対眼の様子から、弱視眼の硝子体出血の原因は糖尿病網膜症である可能性が一番高いことはいうまでもありません。
ただし、これまでもかなりの高血圧であったなら、他の病気を合併している場合もあると思います。
その場合は、硝子体手術で出血前の視力まで改善する可能性もあります。その場合も早めに手術を受けたほうがよいでしょう。

広島の開業医 先生

糖尿病網膜症で硝子体出血をきたした場合、
多くの症例で出血が分解され吸収、減少するまで待ちます。(1ヶ月から数ヶ月)
ただし、条件があります。
●これまでに、すでにレーザー治療をうけていること
●あるいは、出血量が少なくて、出血の隙間をぬってレーザー処置が可能であること
●糖尿病網膜症が安定した状態であること
御主人の場合は、このどの条件にもあてはまりません。

つまり、合併症予防のためにも早期に手術をおこなう必要があるということです。よく見えるほうの目のレーザー処置がひと段落しても、まだ硝子体出血の改善がなく、このまま無処置で様子をみるようであれば、担当医の先生にお願いしても良いかもしれません。
たしかに元々弱視で見えない目ですから、手術をすることでメリットを御本人も感じないでしょうが、担当医の先生と私では、血管新生緑内障に対する危機感が違うように思います。

連投コメント申し訳ございません

りんごさん

大変分かりやすい回答を有り難うございます。
今受診している眼科の先生に 質問をしてもはっきりした中々回答を頂けず 私自身闇の中に居りましたが
「広島の開業医」先生のお陰で この先取るべき方向性が
見えてきた気がします。
大変助かり 感謝でいっぱいです。

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