Q

肝性脳症について

はじめまして。60代後半の母のことです。
今年の初夏ごろから、痴呆のような症状がたまに現れるようになり、当初は、頭部CTやMRIで異常なし、ということで、原因不明でした。

もともと、めまいやふらつきがあって、貧血のせい、と本人は思っていたのですが。

その後も、たまに元気になって外出したり、その後、1日寝込んだりを一週間程度のサイクルで繰り返していましたが、先日、病院で検査したところ、肝臓が悪いとのことで、一週間後の入院が決まりました。
先生からは肝性脳症という言葉も出ました。

お酒は全くのまず、黄疸などはないので意外でした。
ウィルス性でもないようです。

ネットで調べていて、劇症肝炎(亜急性)が心配になりました。確か、PT時間は40台(47くらいだったか...)でしたが。。。

地域の小さめの病院なのですが、このままお願いしていてよいのでしょうか。それとも大学病院のような大きな所にお願いするのがよいのでしょうか。

入院を渋る本人には、先生からは、今ならまだ治るから、と説得されましたが。

急なことで、大変不安になり、こちらのサイトを思い出し質問させていただきます。
よろしくお願いいたします。

質問者:まき さん

tora 先生
一般内科

tora 先生

ちょっと情報が混乱しているようですね。
慢性の肝障害で肝性脳症をおこすくらいに肝機能障害が進行している場合には、「今ならまだ治る」事は移植でもしない限り、絶対にありません。
PTは%ですか?それが47%はかなり進行した肝硬変での数値ないしは、劇症を予測させる数値です。ただ、劇症の場合にのんびり外来で様子をみたりする事はありません。
肝臓が悪いという事が前提でいきますと、肝臓が現在障害されつづけているという事と、現在の肝臓の働きは分けて考えないといけません。また、そうなる原因については何かを考えていく必要があります。もちろん、原因の確定が困難な肝障害や肝硬変も存在します。そういったことを踏まえて、主治医に詳しいお話しを聞かれるとよいのではないでしょうか。

まきさん

ご返信いただきありがとうございました。

確かに、情報が混乱しておりました。
ネットでの情報量の多さの中にも、何か希望を見出したいと思ったりもしています。

今まで病院にめったに行かない母だったので、肝臓が悪いとはっきり指摘されたのはこれが初めてでした。今回、たまたま行った病院の初診の先生が肝臓専門の先生だったので、これまでの「まだら痴呆」のような症状が、肝性脳症だった、とわかったのでした。
それで、初めての外来で、次週入院ということになったのでした。

PTは%で、検査結果を改めて見たら49%でした。その他にも、血液検査の数値は、ネットで調べると深刻な現実をつきつけられます。

肝硬変自体、既にひどくなっていてあまり希望がないのであれば、無理な検査や入院を続けることなく、自宅で家族に囲まれて本人の望むままに過ごさせてあげたい、という気がしています。

また、劇症肝炎(亜急性)の診断については、その病院によって違いがあるので手遅れにならないように患者側が知識を持ったほうがよい、というネットの記事を読んだので、別の病院にセカンドオピニオンを求めるべきか、とも迷っております。

来週中には入院の予定なので、主治医の先生にゆっくりお話をうかがえる機会もあるかと思いますが。

アドバイスをいただき、ありがとうございました。

まえだクリニック 前田 正彦 先生
肝臓内科

プロフィールを見る

前田 正彦 先生

経過を見る限りでは、劇症肝炎というより、肝硬変という事はないのでしょうか。劇症肝炎なら緊急入院です。
女性に多い病気として、自己免疫性肝炎や原発性胆汁性肝硬変があります。
検査で腹水はありませんか。また、脾臓が腫れているとは云われなかったでしょうか。肝性脳症が起こる時は、肝臓を通らない血流が出来るため、高アンモニア血症を起こして脳症を起こしたりします。

まきさん

コメントいただき、ありがとうございました。

劇症肝炎ではない、ということで、ひとまずは安心しました。
腹水が少しあるようですが、詳しい検査は入院後になるようです。

今まで他の内科では、肝性脳症とは気づかず「まだらボケ」と認識されて、アリセプトを処方された時期もありました。
たまにおかしな行動をしつつも、調子のいい時はいつものように元気だった母が、肝硬変だったと思うと。。。。

1日1日を大切に、親孝行したいと思います。
ありがとうございました。

前田 正彦 先生

肝硬変で大事なのは、肝臓の機能(予備能)です。
コリンエステラーゼ、コレステロール、アルブミンといった、肝臓で作られるものがどうなっているかということです。また、肝性脳症なら、アンモニアの値も大事です。
便秘しないようにして、脱水予防に水分をしっかり取ることが大事です。腹水があるなら、利尿剤コントロールがありますが、これが脱水の元になり、脳症がひどくなる場合もあります。
腹部CTもとると思いますが、側副血行路(肝臓を通らない血管の流れ)が問題です。その一つが食道胃静脈瘤で、場合によっては破裂して吐血します。内視鏡検査もされると思います。予防的な内視鏡治療もあります。
側副血行路による脳症なら、血管造影の治療で、余計な血管を塞栓(つめる)治療もあります。しかし、腹水がコントロールできなくなる場合もあります。
肝硬変は、代償性(元に戻りうる)と非代償性(元に戻らない)に分けられますが、どの状態かも大事です。
検査後に主治医より説明があると思います。
とにかくなんでも主治医に聞いて相談してください。

まきさん

詳しい丁寧な情報をいただき、
ありがとうございました。

ネット上で見ず知らずの先生からいただいたメッセージに、画面のこちら側で涙があふれてしまいました。

あまり悲観的にならずに、
主治医の先生に色々伺おうと思います。

ありがとうございました。

前田 正彦 先生

その後は如何ですか。
もう入院治療なさっておられるのでしょうか。

まきさん

お気に留めていただきありがとうございます。
サイトが変わった後に、お返事をいただいているとは思わずに、見過ごしておりました。遅くなり申し訳ありません。

2週間超の入院治療が終わり、退院しました。
入院中は、服薬のみでは、アンモニア値が十分下がらず、点滴をして、やっと40くらいまで下げることができ、退院になりました。

胃カメラでは、静脈瘤も問題なし、CTでは、ガンもないようだ、とのこと。肝臓もそんなに小さくなってはいないそうです。
ただ、肝臓の機能が、かなり落ちているので、
逆に言えば、ガンも作れないほど、弱っていると言われました。

原因はわからないままで、、、おそらく自己免疫では?ということになっています。

今後は食事と服薬のみで、週一回外来で様子を見ていくそうです。

ICG 58%は、今まで見たことがない数値だ、といわれました。
血小板、7.7程度、PT 46〜51%、アルブミン 2.8程度をほぼ前後しています。

退院後、とても元気そうになりましたが、
血液検査の値を考えると、今後どうなっていくのか、とても不安です。

予後について、主治医の先生は色んなケースがあるからと、はっきり仰いませんでしたが、
やはり、今後、母と一緒にいられる時間は、かなり限られているのでしょうか。。。

前田 正彦 先生

退院して、元気であるのは何よりです。
原因は分からないけれど、画像上では肝臓の形はある程度保たれ、採血上では肝硬変(働きの低下)なのですね。
ICGが高く、アンモニアも高いとなると、おなかの中からの血流が肝臓を通らずに心臓に帰ってゆく、血管の短絡(シャント)が有るのかもしれません。肝臓を通らないので解毒されずに全身にまわり脳症を起こします。
これは肝硬変では程度はまちまちですが有る事です。
次回の診察時でも腹部CTでそういうものが無かったかたずねてみても良いのではないでしょうか。
あまり頻回に脳症を繰り返すときは、そういう血管を塞栓(血管造影で)して、血液を肝臓に返します。そうすることで肝臓の血流がふえて、アンモニアも低下し、脳症が減ったり、肝臓の働きがある程度回復することがあります。もちろん原因となる病気の進行にもよりますが。
主治医と相談されると良いのではないでしょうか。
お母さんの採血結果位の人も外来で診ています。脳症や腹水で困らなければ普通に生活出来ます。

まきさん

丁寧なコメントをいただき、ありがとうございました。 ネット上の様々な情報に翻弄される中、このようなサイトでコメントをいただけること大変心強く感謝しております。

血管の短絡についてですが、
入院中に、腹部CTの検査の後、CTの結果画面を見せていただきながら、肝臓の外に回っている血管の存在があるということを指摘された記憶があります。

その際には、脳症に対して、服薬で効かなかったので、今後、点滴をして効かなければ、もう打つ手はない(その後幸い点滴で効いたのですが)、といわれましたが、血管の塞栓という選択肢についてのお話はありませんでした。また折りをみて主治医の先生に相談してみます。

その「血管の塞栓」の治療ができる病院は限られているのでしょうか?現在、地元の病院に通っているのですが、どこか大きな病院にもセカンドオピニオンを求めようか迷っています。

母本人は、脳症の症状が治まっているので、すっかり元気になったつもりで、出歩いたりしています。
肝硬変自体の自覚症状があまりないので、怖いです。

前田 正彦 先生

これは、血管造影が出来る施設なら出来ると思います。放射線科か肝臓内科がいれば出来るはずです。
極端に特殊な治療ではありません。もちろん、経験症例数がどの位かという点はあると思います。
元気になったらどんどん出歩いて問題ないと思います。
本人が気をつけるのは、排便コントロール・脱水予防・減塩食位でしょう。
あとは、主治医と薬物治療などを相談されると良いと思います。

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