強度近視の進行

person30代/女性 -

病的近視の眼軸長の進行を計測した東京医科歯科大の論文で、平均40代の標本において2年間で平均0.13mm伸びているとあります。
この場合、強度近視の人は30歳から60歳までの間に1.95mm伸びることが予測されます。1mm当たり3D程度とすると6Dの進行です。

たとえば30歳で眼軸長が28mm,-11Dの場合、60歳では30mm,-17Dに進行すると予測されることになりますが、これは臨床の経験と一致しますか?

別の眼軸長・年齢と矯正視力の関係を示すデータによると、60歳でこの条件の場合、矯正視力が出ないことが予測されます。(出典:病的近視の視力予後に関する研究、所敬)というか、このペースで進行すると50代で矯正視力が十分に出ないということになります。

一方、コペンハーゲンで行われた強度近視の無差別のサンプリングの14歳から60歳までの経過のレポートを読むと
30歳で-11D程度の患者でも眼軸長・屈折度の進行は顕著でなく、60歳でも矯正視力が出ているケースが多いです。(約90%)
(出典:Clinical Features in High Myopia, Ernst Goldschmidt and Hans C. Fledelius)

これらの結果の違いとして疑わしいものとして以下が考えられますが、いまいち納得できません。

[日本とデンマークによるもの(遺伝、環境)]
近視の原因となる遺伝的要素がデンマーク人と日本人ではことなるため、症状がことなるのかもしれません。
また、日本の生活の方がPCなど目に負荷がかかるものだとも考えられます。

[データのサンプリング方法によるもの]
日本では病院のデータを集めているようですが、コペンハーゲンの場合は無差別です。
よって、日本のデータの方が悪い方向にバイアスがある可能性は否定できませんが、
眼軸長の伸びに大きく作用するかは疑問です。

「データの読み方が間違っている」
間違いがあればご指摘お願いします。

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