Q

腫瘍の早期発見の困難性について

頭痛の症状が現れ、いくつもの病院で検査しても原因が分からず、2ヶ月半後に脳幹に腫瘍があることが分かりました。進行がかなり早く手遅れでした。もっと早く発見することは不可能だったのでしょうか。

質問者:t さん

秋山 森之進 先生
一般内科

秋山 森之進 先生

頭痛の鑑別診断には必ず脳腫瘍が入っています。ですから疑うべき症状があれば,それについての検査をするのは当然です。

通常行う検査は,頭部CTになります。ところが質問者のような「脳幹」という部分は,骨(頚椎)に囲まれていて,CT=X線による解析,では精度が落ちるのです。ですからある程度の大きさ・変化が起きないと,造影したとしても検出能力に限界があります。この点ではMRIの方が圧倒的に優れます。

じゃあ最初からMRIをなぜ撮らないんだ!!と言いたくもなるでしょうが,MRIはまだCTに比べて普及台数が少なく,さらに撮影に時間がかなり掛かる→検査できる人数に制限があるのです。だからよほど恵まれた病院でもない限りMRIは緊急では撮影できず,普通は予約で1−2週かそれ以上待つことになります。脳腫瘍の疑い患者は最優先で至急検査すべきではないか,とも思われるかもしれませんが,既に脳腫瘍が判明している方や脳の変性疾患など,MRIでなければ判定できない患者さんが大勢順番を待っています。残念ながらMRIがもっと普及しないと迅速な検査は難しいでしょう。しかしこれでも日本は世界で最も早く脳の検査を受けられる国なのです。西欧諸国でもCTでさえ満足に撮れない国もあります。

それでもやはり2ヶ月半も掛からないだろう!!と思われるでしょう。ですがもし初めの病院にMRIがなかったら,CTで異常なし→薬で様子を見る→効果がないため再び来院→MRIがある病院に紹介→受診して数週間後に検査→ようやく判明,となります。順調に行っても1ヶ月は掛かり,予約が混んでいたり頭痛薬が多少効果があったりすると2ヶ月目に突入してしまう可能性はあります。

最も幸運な場合=設備が十分な恵まれた病院を最初から受診し,頭痛薬も全く効果がなく,すぐにMRIを予約したならば,確かに2ヶ月も掛かるのは遅過ぎるとは言えます。ですがそれ以外は何とも言えません。同じ条件の患者が普通の病院を初めに受診した場合は,全員が必ず1ヶ月以内に診断がつくとは思えません。

tさん

原因が分かる2週間前にCT、MRIともに異常なしと言われました。その時にCTで蓄膿症の疑いがある、とも言われましたが、頭痛の原因は不明のままでした。脳外科にも行きましたが、その他の病院も含め腫瘍の疑いは全く考えられていなかったようです。腫瘍の影が見えなければ、疑う余地すらないのでしょうか。
検査に時間がかかるのも分かりますが、その間、患者がずっと苦しまなければならないというのが、いたたまれません。
主治医と話をした時に、「医者も自分が知っている範囲、よくある病気のことはよく分かるが、知らないこと、見たことがないもの、経験したことのないことについてはよく分からない」と言っていました。これも事実なのでしょうか。
でも、患者としてはそれでは困る、というのも本音です。専門の知識を有する医師に頼るしかないのですから・・・

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