膵癌術後約1年、タール便に続く急性腹症の原因
person50代/男性 -
膵頭部癌で2018年12月に膵頭十二指腸切除。病理ステージ2b。アブラキサンとゲムシタビンの投与を2019年2月より継続中。2019年11月と2020年1月にタール便あり。12月に胃カメラ、1月は1週間入院しての胃カメラ、大腸カメラ実施するも出血源不明。結腸憩室あり。いずれのタール便も自然消失。2月中旬に酷い腹痛があり受診。白血球15000、CRP0.22。単純CTにて結腸多発憩室あり。腹水増量。虫垂腫大なし。腹腔内広範囲に脂肪織混濁。腹腔内にわずかに遊離ガス。小腸炎、腹膜炎あるが病原同定できず経過観察となる。なお、癌術後の造影CTでは、毎回、小腸内腸液貯留、骨盤内の腹水貯留が指摘されているが、明らかな再発所見はなし。CA19-9、CEAは基準内。2月の急性腹症は腹痛が2,3日続きましたが、その後は酷い腹痛はありません。抗がん剤のせいか腹部膨満感は常にあり、投与後しばらくは食欲の低下もあります。現在、腹痛から1か月経ちますが白血球、CRP、腫瘍マーカーも基準値内です。
1 腹腔内の遊離ガスは消化管穿孔を疑う所見とあります。約1年近く小腸内に腸液貯留、骨盤底に腹水が続き、11月と1月に2回タール便があり、しかも胃カメラ、大腸カメラでは出血源不明だったことから、小腸に膵癌が転移していて、それが悪化して穿孔したのではないかと心配になります。小腸転移の腫瘍穿孔の可能性は高いでしょうか。
2 タール便、急性腹症ともに抗がん剤投与当日から2,3日してから発生しています。急性腹症前日、下痢したのに便秘予防として大建中湯を1包飲みました。急性腹症は抗がん剤の副作用、大建中湯の影響は考えられますか。
3 来月造影CT撮りますが、病院に対して追加検査を相談する必要はないでしょうか。
4 穿孔を疑えば入院して経過観察するのではないかと思いますが、帰宅させるといった選択肢は妥当でしょうか。
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