複雑性ptsdについて教えてください

person40代/男性 -

先日、係りつけの精神科先生とは違う、精神科先生に「複雑性ptsdの疑い」と診断されました。
新たに診断してくださった先生のクリニックで治療に通うに通う事になったのですが、どのような治療?で何をされるのか不安です。
どのような事をされるのか、教えて頂けないでしょうか?

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複雑性PTSDというのは、外傷体験が幼児期の発達の時期に重なることで、外傷体験による影響だけでなく、発達のプロセスが阻害されることによる影響と重なることで、より錯綜した病理性を生ずるとされる病態です。

これは、WHOや米国のAPAの診断基準にはない、精神分析系独自の診断基準による考え方です。

幼児期の体験の影響が成人後に生ずるとすると、外傷体験から6か月以内の発症が必須とされるWHOやAPAの診断基準は満たしませんから、本来はPTSDとは診断されえません。

しかし、遠い幼児期の外傷体験とはいえ、記憶に残っていてそれが要因となる障害であれば、対処法は共通の部分もあるかもしれません。
一般精神医学的には以下のように対処します。
基本的には、外傷体験を忘れるのではなく、前向きに取り組んで、そのときは自分としてはやむをえなかったとか、すでに過去のことだし…といった心の整理をつけることだとされます。
その場合、独力で挑むのはつらいですし、効率も悪いですから、精神科医や心理士などの助力を求めるとよいと思います。

薬物療法的には、エビリファイなど非定型抗精神病薬をごく少量利用すると、深層意識にも作用して効果が期待できます。

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相談者さん

宮本 洋 先生 へ

私は人に恐怖心をいだきます。
「複雑性ptsdの疑い」と診断してくださった先生にも伝えきれていない辛い体験があります。
テレビで人が殴られるシーンを見ると耐えられなくなりテレビを消して暴れたり、ニュースで酷い事件を聞くと涙が出てしまいます。
人格障害もパソコンで診断しましたら、かなり多くの項目で高い数値が出てしまい、自分でも納得してしまいました。
フラッシュバック?と、いうのは私にはわかりませんが、自分では子供の頃から「思い出し怒り」と表現していました。

宮本 洋 先生

おそらく深層意識に保持された外傷体験が、TVの暴力シーンや悲惨な報道によって、抑圧をすり抜けて意識に上るために、過去の恐怖を伴う体験が再現されてしまうのでしょう。
それに視覚的イメージを伴う場合、フラッシュバックとされます。

人格障害にも様々なタイプがありますし、それがあることで日常生活に支障をきたしている場合などに、はじめて「障害」の名がつきます。
ネット診断は、まったくあてにはなりません。

相談者さん

宮本 洋 先生 へ

有難う御座います。
”人に暴力を振るって楽しいと感じる人?”の気持ちが私には判りません。

複雑性PTSDとは、幼少期から家庭内等で長期に渡って、暴力行為、性的虐待、家庭内暴力、拷問等の外傷的な対人関係を受け続けることによる心的外傷から、通常のPTSDの症状に加えて、安心感の欠如、否定的自己評価、感情コントロールの困難、対人関係の困難などが生じた状態を言います。
治療は、カウンセリングなどの心理療法によって、御自身の内面にある様々な感情と向き合われることで、お気持ちの整理が進み、その体験を乗り越えることが出来られるように支援する、ということをします。また、PTSDの専門治療を行っている医療機関もありますので、地域の保健所か精神保健福祉センターへお問い合わせになられて御受診になられてみられるのもよろしいかと存じます。
どうぞ、御大切になさってください。

相談者さん

地方の精神科医・まり 先生 へ

有難う御座いました。
現状から乗り越える自身はもうありません。

複雑性PTSDは幼少からの持続的な強いストレス環境のために、パーソナリティ面にまで影響が及んだ状態です。基本的には薬物療法やカウンセリングなど、うつ病などと同様な治療となりますが、パーソナリティ面への影響はすぐには変わりませんので、ある程度、時間をかけて治療を継続していくということになります。

相談者さん

プレアデス 先生 へ

カウンセリングというのは何をするのでしょうか?
何か恐い映像を見させられたり、強制的にフラッシュバックをさせられたりもするのでしょうか?

宜しくお願いします。

プレアデス 先生

PTSDに対する治療としてEMDRという治療法があり、その場合は、眼球運動をつづけながら体験を思い出す、といった作業をすることはあります。
もっとも、複雑性PTSDの場合は、持続的なストレスが原因ですので、あまりそうした治療法は馴染みません。むしろ、今の日常生活の様子に焦点をあてて、日常生活を安心して送れるように取り組んでいく、といった認知行動療法的なスタイルになるかと思います。

相談者さん

プレアデス 先生 へ

先生の説明がとても丁寧で治療に対しての怖さが少し減ったような気がします。
有難う御座いました。

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