Q

睡眠中の血糖上昇

IDDM発症して1年半になります。
しばらくHbA1cが5.2で安定していたのに、ここ半年で徐々に
上昇し、先月の結果では5.8まで上がってしまいました。

血糖値の測定は食前(空腹時)と食後90分(食事内容にも
よりますが、私の場合はほぼ90分でピークになることを確認
しています)の計6回/日を基本にしていましたが、
特に血糖値が高くなる傾向が見られず、なぜA1cだけが上昇して
いくのか、しばらくのあいだ謎だったのです。

最近、たまたま夜中にトイレで小用を足したときに、いつもと
違う尿の匂い(ケトン臭?)を感じ、血糖値を計ったら200ほど
ありました。夕食後の血糖値が140以内に収まっていた
のに、夜中に計ったときは高血糖になっていたのです。

そこで、1時間おきに血糖値を計り、24時間の血糖値の変化を
何度か追跡してみました。その結果、食前食後の血糖値には
特に異常は見られず、やはり睡眠中に血糖値がどんどん上昇
していることを確認しました。おそらくA1cの上昇はこれが
原因かと思われます。(主治医も納得していました)

しかし不思議なことに、深夜帯であっても目を覚ました後は
急激に血糖値が下がり、2時間ほどで正常値に戻るのです。
血糖値の上昇は、あくまでも睡眠中に限って起こるようなの
です。

睡眠中の血糖値上昇ということで「暁現象」「ソモジー効果」
ではないかと考えましたが、夜間の低血糖は一度も確認した
ことはなく、ソモジー効果の可能性は低いと考えます。
主治医はインスリン拮抗ホルモンの分泌による暁現象の可能性
は否定できないとしながらも、外来の検査による断定は難しい
と言います。

ちなみに、インスリンの投与パターンは超速効型が10,5,5
単位、中間型を朝夕5単位ずつです。中間型は当初朝の5単位
だけでしたが、夜間の血糖値上昇を抑えるために夕5単位を
追加しました。(それでも夜間高血糖になることがあります)

食事の内容や体重など、生活習慣に関するファクターには
以前から大きな変化はありません。

やはり睡眠中の高血糖の原因は暁現象である可能性が高いので
しょうか。その他の原因として考えられることはないでしょう
か?アドバイスよろしくお願い致します。

質問者:takahashi さん

秋山 森之進 先生
一般内科

秋山 森之進 先生

まず中間型の再考を,書きましたが,「暁現象」「ソモジー効果」について。

ソモジーはよく耳にしますが,アメリカの学会が正式に調査した所,間違いなくソモジーと認められた症例は1例もありませんでした。存在そのものを疑う研究者もいるくらいで,あったとしても極めて稀ということです。現実には最後の最後まで考えるべき仕組みではありませんし,質問者の場合は当てはまりません。

さて,暁については可能性が残ります。通常成長ホルモンの早朝分泌が大き過ぎると起きるとされていますが,自律神経失調症などがあると,分泌時間がずれる可能性があります。ただし推理だけではいけません,確認する必要があります。

これらは入院しないと調べるのは難しいですが,まず成長ホルモンの日内変動。さらにインスリン刺激試験などによる成長ホルモンの応答。おまけとして,夜間血糖が上昇した時の採血−血糖・成長ホルモンの他,インスリン濃度も測りましょう。もしインスリン濃度が低ければ,「夕」に注射した中間型が息切れしているだけ,ということになりますので。

成長ホルモンの分泌が異常だった場合。成長ホルモンの応答が腫瘍性でないなら,眠前の安定剤投与などで不適切分泌が正常化した例があります。それも無効なら超持続型インスリンの分割投与か,CSIIのプログラミング型などで対抗することになるでしょう。

秋山 森之進 先生
一般内科

秋山 森之進 先生

これは回答でなく質問です。糖尿病の型は1型ですか,2型ですか?

IDDMで肥満があり,内因性分泌も残っているそうですね。IDDMというのは,インスリンが絶望的に不足して生命が維持できないほど=昏睡の危険があるくらいになっている状態です。そうなら肥満体は維持できませんし,内因性分泌は激減しています。

書かれている内容と医学的に矛盾がない考え方は,1.昏睡で発症した1型だが,インスリン治療+過食で体重増加した。初期治療が適切だったので,内因性分泌がある程度保存できている。2.1型発症の初期段階で,自己抗体が検出された。つまり1型のNIDDM期なので肥満と自己分泌残存がある。1型をIDDMと説明している。3.実は生活習慣病による2型である。高度肥満でアセトンが出ているのを(尿ケトン体陽性),代謝失調によるケトン尿(アセト酢酸)と間違えIDDMと判定した。

1.2.の場合はどんなに状態が改善しても,インスリン治療は止めてはいけません。1型は1度悪化したらもう戻らないと思っていて下さい。3.ならば減量するとインスリン量は減り,離脱も夢ではなくなるでしょう。

将来に関わることなので,糖尿病の型分類はとても重要です。

takahashiさん

>糖尿病の型は1型ですか,2型ですか?

IDDMと書いたのは1型の誤りでした。すみません。発病前は
現在とほぼ同じ体重でしたが、約3ヶ月で15kgの体重減少が
あり、口渇、倦怠感、多飲多尿、こむら返り、失禁などの
症状があり検査を受けたところ、空腹時血糖値が400超、
HbA1c=11、抗GAD抗体が強陽性となり1型と診断されました。

インスリン治療が始まってから体重が徐々に回復し、
1年半経過した現在はほぼ元の体重を維持している形です。
昏睡にはなりませんでしたが、ほぼ1に近いと思います。

赤ひげ 先生
一般内科

赤ひげ 先生

IDDMの患者さんで現在インスリンをトータルで30単位使用中でHbA1cが少し悪化したとはいえ5.8%にコントロールされているということには敬意を表します。
ひとつ疑問に思ったことがあるのですが、血糖を1時間毎に測られたとのことですが、睡眠中の血糖はどのようにして測ったのですか?寝ていて家の人に測ってもらったのでしょうか、あるいは目覚まし時計をかけておいて自己測定で1時間毎に測ったのでしょうか?いずれにしても普通の睡眠パターンが確保されにくい状況での測定と思いました。
それから、インスリンで食前、食後血糖が非常に良好にコントロールされているのであれば、たまたま、深夜に血糖が200mg/dlあった時に、尿にケトン体がでていたとは考えにくいでしょうね。
ひとつ提案ですが、夕の超速攻型を1単位減らし、夕の中間型を2単位程度増やしてみられたらどうでしょうか?
それから朝食前の血糖は平均してどのくらいの値でしょうか?

takahashiさん

ご回答ありがとうございます。

>睡眠中の血糖はどのようにして測ったのですか?

あ、すみません。説明不足でした。
睡眠中は厳密に1時間起きに計ったわけではありません。
いつも2〜3時間おきに目が覚めるので、
そのときに血糖値を計りました。
起きた直後は高血糖なのに、しばらく起きていると
どんどん血糖値が下がっていきます。
ちなみに昨晩、中間型を10単位打ってみたところ、
(低血糖覚悟で)目が覚めた現在の血糖値は103でした。
(夕食後は121です。)

> 朝食前の血糖は平均してどのくらいの値でしょうか?

だいたい、80〜100程度です。
ただし、朝食後の血糖値は超速効型10単位+ベイスン服用
にもかかわらず150〜210と高めです。
昼食や夕食は、超速効型5単位でも140以下に収まることが
多いです。
あ、すみません。毎食前にベイスン0.2mgを服用していること
を書き忘れていました。これがないと現在のインスリンの単位
では食後血糖値が200を超えてしまいます。

私の場合、自己分泌がかなり残っており、食後高血糖の反動で
低血糖になることがしばしばあります。
主治医からは2型の病態にかなり近く、BMI=30の肥満である
ことから、インスリン抵抗性も生じているのではないかと
指摘されていました。(現在、自律神経失調による体調不良の
ため、運動療法がなかなかできません)

hero2005 先生

現象としての高血糖や低血糖を暁現象やソモジー効果で説明しようとするより、食事の内容や量などを再検討することも必要かもしれません。超速効型の効果がきれたあと、徐々に過剰に食べた分の吸収が血糖を上昇させたということになるかもしれません。

血糖コントロールのみに注目してインスリン量を増やすと、肥満につながりかねません。そうなると、インスリン抵抗性はますます、困ったことになります。食事量をコントロールできれば、原則として体重コントロールは可能です。

理屈からいうとなんて書きましたが、反省しています。実際のところ多くの因子が関与していますので、ことはそう簡単ではありません。担当医の先生とよくご相談の上、食事の指導を含めて、インスリン量を決定されたほうがよさそうです。

赤ひげ 先生

返信拝見いたしました。BMIが30ある状況であれば、かなり肥満ありますので、普通はインスリンは使用せず、食事療法と運動療法を基本にして、インスリン抵抗性の改善効果がある薬や、糖質の吸収抑制剤等を併用する治療が中心になるのが本来はすじですね。
takahashiさんの返信ではインスリンの自己分泌がかなり残っているとのことですのでよりそう思います。
そうは言っても自律神経失調症による体調不良で運動ができないとのことなので、インスリンの使用は血糖コントロール上仕方のない部分もあります。
しかしながら、肥満に伴う動脈硬化の進展については心配です。高脂血症などはないですか?
一日も早く、自律神経の不安定な状況を改善され、食事療法、運動療法がきちんとできるようになることを祈っています。そうできれば、インスリンは必要なくなると思います。

takahashiさん

>超速効型の効果がきれたあと、徐々に過剰に食べた分の
>吸収が血糖を上昇させたということになるかもしれません。

この記述はとても頷けます。
確かに夕食を多めに食べたりすると夜間の血糖上昇が
顕著になるような気がしていました。
大変参考になるご意見ありがとうございます。

takahashiさん

>糖質の吸収抑制剤を併用する
毎食前にベイスンを服用しております。(0.2mg/回)

>高脂血症などはないですか?
検査日によって若干LDLコレステロールが高めに出ることは
ありますが、毎回ではありません。それ以外は正常で、
中性脂肪や総コレステロールなどは正常値です。

そうですね。とにかく運動が軌道に乗ればかなりの改善が
期待できると思います。頑張って体調整えます。
ありがとうございました。

秋山 森之進 先生
一般内科

秋山 森之進 先生

まず考えるべきは中間型の投与法です。超持続型(ランタス)でなく中間型を使っているので,インスリンの減衰が問題です。撹拌の程度や注射部位の条件により変化するのですが,通常は中間型は注射後4−6時間でピークを迎え,以後は緩やかに減少して行きます。ですからあまり早く中間型を注射すると,夜間〜早朝のインスリン濃度が低くなってしまい,血糖が悪化します。インスリン自己分泌が残っている人なら,この時間帯に自己分泌を浪費することになります。ですから中間型は夕方ではなく,眠前=21時くらいにするわけです。中間型を朝「夕」に設定している理由は何でしょうか?

超持続型に変更するのが最も理想的でしょう。中間型を使用するのであれば,「夕」→「眠前」に変更して調節しなおした方が良いと考えます。

長くなったので,「暁現象」「ソモジー効果」は別に書きます。

takahashiさん

>中間型は夕方ではなく,眠前=21時くらいにするわけです。

夕食時に設定していた理由は特にありません。単に、1日2回
なので12時間おきに注射すれば良いと思い、夕食時に投与して
いたわけです。
そうですね。効果のピークを考えれば、眠前に打った方が
効果的ですよね。早速試してみます。

hero2005 先生
全科

hero2005 先生

中間型の使用により、夜間の高血糖が是正されるなら、暁現象に似たような現象の可能性を推定すべきではないでしょうか。

ソモジー効果なら、中間型の追加により、低血糖の観察が容易になるでしょうし、また、高血糖の頻度がましてくることが予想されます。

takahashiさん

ご回答ありがとうございます。
やはり暁現象の可能性大なのですね...。

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