死後3時間で採血された血液ガス所見から、生前の過労状態を推定できますか
person30代/男性 -
37歳の夫が今年4月に自宅で急死しました。死因は肝硬変による消化管出血・失血性ショックです(監察医による死体検案)。死亡推定時刻は午前4時頃、救急搬送先でのCPR中の採血が06:54で、約3時間の死後経過があります。
死因自体は肝硬変ではあるものの、労働環境が劣悪でした。とくに労災などを求める予定はないのですが、生前から過労状態にあった可能性が医学的に「あり得る」と言えるかを伺いたく質問いたします。
【血液ガス検査結果(06:54採血・右大腿動脈)】
pH 6.537 / PCO2 27.5 / HCO3 2.3 / BE -32.5 / Lactate 測定不能 / tHb 4.5 g/dL / HCT 13% / K+ 8.14 / Na+ 139.2 / Cl- 95 / Glu 119 mg/dL / COHb 2.3% / sO2 79.5%
【カルテ記載】
全身黄疸(3日前から出現、受診予定だった)・体表の紫斑・前日から下痢と嘔吐と黒色便・かかりつけおよび通院歴なし・服薬なし・ADL full・最終食事は前夜にゼリー・喫煙あり
【死後変化の影響を受けにくく、過労状態を示唆し得る項目】
・Glu:軽度高値。肝硬変末期では肝臓の糖新生能低下により低血糖に傾きやすく、また死後は血糖が低下方向に動くため、死後3時間を経てなお高値であることは、生前にストレス反応(コルチゾール等の過剰分泌)が強く生じていた?
・tHb:正常(13〜17)の約3分の1。死後3時間ではこの水準まで低下しない。生前からの高度貧血が確定。
・HCT:正常(39〜50)の約3分の1。tHbと整合。長期にわたる栄養不良と貧血の進行の可能性
【労働実態】
・夫はソムリエ資格を持ち、ワインバーの副店長兼ソムリエとして雇用されており、飲酒は業務に内在するものでした。(個人的な飲酒もあり)
・推定時間外労働は月約99時間、拘束時間は1日13時間超(10時〜23時半、帰宅は0:30頃)。
・休日は月4〜6日のみで、休日はほとんど寝て過ごし食事を取る頻度は少なかったです。有給取得0日、休憩は記録上3時間だが実態は不十分(同僚が「休憩中にテーブルに突っ伏して爆睡していた」と証言)。
・雇用期間中にワイシャツのサイズがMからSに変わるほど体重が減少。
・入社2か月目から早退・病欠を月1回程度の頻度で繰り返していました(早退の翌日に病欠となるパターンが複数回)。
*夫とは13年間一緒にいましたが、ここまで体調不良を繰り返したのは昨年が初めてでした。
上記の血液ガス所見・カルテ記載・労働実態を総合したとき、「生前に慢性的な過労状態にあった可能性は否定できない」という趣旨の意見書を書くことは、医学的に無理のない範囲でしょうか。
また、このような意見書を依頼する場合、どの診療科の医師が適任でしょうか(法医学・消化器内科・産業医など)。
長文となり恐れ入りますが、ご回答いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
本サービスは医師による健康相談サービスで、医師による回答は相談内容に応じた医学的助言です。診断・診察などを行うものではありません。 このことを十分認識したうえで自己の責任において、医療機関への受診有無等をご自身でご判断ください。 実際に医療機関を受診する際も、治療方法、薬の内容等、担当の医師によく相談、確認するようにお願いいたします。





