Q

抗りん脂抗体

現在40歳、今まで2度の流産(いづれも第8週程度での繋留)を経験しました。血液検査、機能検査等の結果、表題の値が大変高いことが判明し(正常範囲の約3倍程度、更に再度血液検査を受けた結果、その値は正常値が3.5程度に対し、13ほどありました。但しその値の名前はわかりません)、次の妊娠を待っているところです。妊娠すればアスピリン服用と同時にヘパリン投与のため数週間の入院をするようにと言われています。
年齢も高いこともあり、果たして無事出産できるのかとても不安です。今は何の治療もしておらず、HCG(?)の注射のみしていますが、このままじっと次の妊娠を待つのみでいいのでしょうか?

質問者:Yui さん

いち内科医 先生
一般内科

いち内科医 先生

抗リン脂質抗体症候群による習慣流産は、妊娠第1期(3ヶ月以内)に2回以上の自然流産があるか、第2期以降(通常妊娠5、6ケ月以降)に1回以上流産の経験がある場合をいいます。その他、妊娠・出産に関連するものとして、出産は出来ても胎児仮死、胎児発育遅延などがみられたり、出産後の母体の血栓症の合併も報告されています。血小板減少に関しては軽度であることが多く、皮膚に紫斑ができたり、脳出血や、消化管出血による吐血や下血という出血症状は少ないとされています。

まず日常生活における血栓症の危険因子の除去が重要で、具体的には禁煙、高血圧や高脂血症の改善、経口避妊薬の中止が必要です。急性期の動静脈血栓症の症状に対しては、通常の血栓症の治療に準じて、ウロキナーゼやヘパリンを使った抗凝固療法が行なわれます。慢性期には、再発予防のために少量のアスピリンなどが投与され、程度によってはワーファリンが使用されます。習慣流産に関しては、少量のアスピリンと中等量の副腎皮質ステロイド薬による効果が報告されていますが、現在でも副腎皮質ステロイド薬の副作用の点からその必要性が議論されている状況であり、明確な治療法は確立していません。抗リン脂質抗体が陽性の場合でも、血栓症の既往や症状がない場合には積極的な治療の必要性はなく、通常経過観察のみでよいとされています。高齢者や血栓症のリスクが高いと思われる患者には、少量アスピリンを予防的に投与することもあります。血小板減少があり出血症状が認められるような患者に対しては、副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制剤が使用されますが、出血症状がなければ通常は経過観察のみです。

高齢出産で不安でしょうが、リスクが高いことがわかっていればある程度の対応もできますので、頑張ってください。

Yuiさん

大変参考になりました。もう無理です、諦めた方がいいなどというご返信をいただいていたらどうしようと思い、なかなかアクセスできずにおりました。大学病院で精密検査を受けましたので、その治療法に従うつもりでおります。
時間的にも猶予がありませんが、出来る限りのことを
しようと思っています。また疑問に思うことがありましたら
寄稿させていただきます。
有難うございました。

hero2005 先生
全科

hero2005 先生

血小板の値なども治療の経過では対応法の選択をする際には参考にします。また、SLEなどの合併の有無なども関係してきます。アスピリンやヘパリンの使用理由の参考になさってください。

割合とわかりやすく、難病予防センターの記載と
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/038.htm

抗リン脂質抗体症候群と妊娠 として福住産科・婦人科クリニックの先生がお書きになったものがあります。
http://www.ccc.ne.jp/IHJ/FUKUZUMI/DATA/D-24.htm

Yuiさん

ご親切に有難うございます。
参考にさせていただきます。
また疑問に思うことがありましたら寄稿させていただくことにします。
お礼申し上げます。

hero2005 先生
全科

hero2005 先生

抗りん脂抗体のある妊婦さんでは胎盤内でできる微小な血液のかたまり(血液凝固、血栓)が胎盤機能を低下させて妊娠継続を困難にすると推定されています。

これを予防するために、アスピリン服用と同時にヘパリン投与は有効な治療法とされています。流産の原因が他に考えられなければ、この治療法をお受けになることをおすすめします。

hCGの注射の目的は、排卵誘発のためでしょうか?、それとも黄体機能サポートのためなのでしょうか?

Yuiさん

私が勝手に排卵誘発のためと思っていたのですが
「何故ですか?」と直接お聞きしたことはありません。
超音波で診察していただくと、きちんと排卵していると
言われます。(排卵しているのでクロミッドの服用は不要とのことでした)またこの注射を打つと自宅で出来る排卵検査の際の陽性マークがとても濃く、しかも持続するので驚きました。
ですがまだ妊娠には至っていません。

お返事有難うございました。

hero2005 先生

排卵のきっかけには、下垂体から出るLHというホルモンが上昇することによって引き起こされます。このLHと一部構造が同じhCGがこのLHの変わりにきっかけをつくります。hCGが排卵誘発の目的で使用される理由です。

また、受精卵が着床するためには子宮内膜の成熟が重要です。この作用を黄体ホルモンがします。この黄体ホルモンの作用を助けるのに二つの方法があります。ひとつは黄体ホルモンを補充することです。もう、ひとつは、卵巣の黄体ホルモンをつくる細胞を刺激して黄体ホルモンの産生を刺激すると言う方法です。

この黄体ホルモンの産生を刺激するのがhCGです。一回のみでなく、複数回使用することもあります。しかし、カキコミにもありましたが「射を打つと自宅で出来る排卵検査の際の陽性マークがとても濃く、しかも持続する」ということがあります。異常に高い妊娠率を報告するが、出産率の低い施設には、このようなかたも妊娠にカウントされているのではないかと疑念を持ったこともあります。

hCGだけでて、子宮に何の変化も見られない「ケミカルプレグナンシー(化学反応のみの妊娠?)」ということばで表現されるものの中には、hCG注射の反応も含まれているのでは、とも思っております。

hCG注射をしているときの妊娠反応の見方の注意点としてカキコミしました。

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