Q

子宮頸がん

細胞検査では「3A」精密検査で「異形成」と診断。子宮筋腫も有。筋腫は妊娠・出産希望なので筋腫のみ取る手術をします。大学病院へ行ってますが癌専門病院へ移る必要は無いでしょうか?

質問者:あやらん さん

和歌山の医師 一般内科 先生
腫瘍科

和歌山の医師 一般内科 先生

誤解のされないように内容に,説明しておきます.前の先生の解答の中に,細胞の異型性と,”癌化してゆく際に途中の経過にある正常と異なる細胞”とは全く違います.癌化していく細胞と細胞異型とは全く意味が異なります.癌化している過程の細胞かどうかなどは,現状の検査では判断不可能です.

細胞異型...の意味することは,あくまでも癌であるか,癌でないかを細胞組織学的に判断する材料であって,あまり異型ということばにとらわれることはありません.

ですので,結果の「3A」が重要であり,文字どうり,癌の疑いの可能性が低いことになります.組織検査で調べたのは極一部でありますので,そのことは差し引かなくてはいけませんが,少なくとも癌の治療を目的とした手術は不要で,筋腫を目的とした手術で十分ということになると思います.従って,癌専門病院へ移る必要は無いと判断します.

hero2005 先生

どうも、意見がかみ合わないようなので、もう一度、カキコミ追加します。もともとのお尋ねは、「細胞診3A」ということでしたので、この3Aというのはあくまでも細胞診の所見ですよね。ここで、所見と断ったのは、子宮頚がんの診断は組織検査でおこなうためです。ですから、当然、治療方針を決定するのも組織での診断の結果を受けてということになります。

子宮頸がんの扁平上皮がんの場合、ひとつの組織標本のなかに、正常〜CINのグレード変化〜癌とその癌化の変化の過程が観察できる切片を切り出せることがしばしばあります。このため、扁平上皮化成の化成変化が異常変化をおこし異型上皮や上皮内癌に変化してゆく可能性について多くの初期がんの症例から報告がなされ、論文発表もなされています。「癌化してゆく際に途中の経過にある正常と異なる細胞」というのは、そのことを含めて書いたつもりですが、表現の仕方がうまく出来ず、別な意味で捉えられていての、誤解があればお許しください。

また、細胞診IIIaでは、術後や円錐切除後の組織診にて、上皮内癌と診断されるケースもあります。

細胞診のIIIa(3A)は、その診断の始まりです。最初のカキコミでおこないました円錐切除による診断ならば、組織検査が異形成(Dysplasia)ならば、診断はそのままでいいと思います。また、一部の組織採取であっても熟練した婦人科医のコルポ診による狙い生検なら心配要りません。

異型上皮(Dysplasia)は、軽度、中等度、高度に分類し、上皮内がんを区別するやりかたで、また、CINの分類ではグレード3は高度異型上皮と上皮内癌を区別しません。Dysplasia (異型上皮)は、そのグレードにより注意の仕方が異なります。

この前のカキコミで言いたかったことは、細胞診としての細胞の性質である異型の程度をいう=異型性=ということばと、組織の診断である異形成、あるいは異経上皮という診断名がごっちゃになって混乱しているように思えて書きました。子宮がんの治療方針を決定するのは、あくまでも、細胞診によってではなく、組織診断によっておこないます。ですから、最重要なことは細胞診のIIIaという所見ではなく、異形成という組織の診断です。

現在おかかりの病院での手術をお受けになるか、癌専門病院にいくかは、診断が正しければ、治療方針は変わりません。つまり、癌としての追加治療や手術にはなりません。あとは「患者様のお気持ち次第」ということになります。もちろん、子宮を温存した場合には今後も、子宮頚がん検診を続けることは必要です。

選択の参考にするとすれば、癌の手術がうまいというよりも、筋腫の手術後の妊娠率のよいところ、つまり、今後の妊娠の障害にならないような注意と工夫をして筋腫を核出してくれる病院といえるでしょう。

hero2005 先生

細胞診としての細胞の性質である異型の程度をいう=異型性=ということばと、組織の診断である異形成、あるいは「異経上皮」という診断名

「異経上皮」→「異型上皮」です。

tora 先生
一般内科

tora 先生

細胞診で3aであれば,精密検査で組織をとって検査されると思います.その組織の結果で治療法は決めていく事になるのですが,「異形性」というのは非常にグレーな表現なのです.炎症のせいで細胞に変形がきているのか,腫瘍になっているので細胞が変形しているのか.人間の目でこのあたりが区別する限界なのです.その組織の所見がもっとも大事なので,その結果をもってもう少し経過を見てよいものなのか,やはり上皮内癌の可能性を捨て切れないので円錐切除をすすめるのかを考える事になります.今回は円錐切除をすすめられなかったという事はそれほど強烈な異常を組織からみてとれなかったという事なのではないでしょうか.ただ,経過観察は必要になってきますね.

みゆきさん

便乗質問で、おじゃまします。
異型性というのは、何かの原因で細胞の形が変形してるのですよね。
これは、どうしておこるのでしょうか?tora先生が書かれてたように炎症、もしくは腫瘍のせいで変形が起きてるのか…炎症というのは、いわゆるカンジタとか、コンジローマ?とかの事ですか?腫瘍になっているので細胞が変化してると、癌になりやすいということでしょうか?では、炎症で細胞が変化してる場合も癌になりやすいのでしょうか?(細胞が変化する事自体ががんになりやすいということでしょうか?)

tora 先生

異型性というのは、目で見た形の異常で判別しています。ですから、見る医師によって判定が微妙に異なる事があります。数字であらわせるものではないので。
細胞は、腫瘍になると形が変わります。これを捕らえて腫瘍であるという診断をするのですが、炎症が起って、その部分に修復が起ると、腫瘍が細胞分裂するように、正常な細胞も細胞分裂して増える事で修復をしていきます。ですから、腫瘍のせいなのか、炎症のせいなのか悩ましい事態というのが生じるのです。このグレーゾーンが少ない人がその道のエキスパートという事になります。
そういう事態のためにクラス分類というもので、明らかに良性なのか、悪性なのかというカテゴリー以外に、どうしても中間的な診断の部分が作られているわけです。ただ、このようかカテゴリーに入るくらいの異常であれば、経過観察を加味して治療方針をきめても、治療が遅すぎたという事は極めて少ないという事になるわけです。
炎症は確かに腫瘍の母地として重要ですが、細胞診や組織診断のグレーゾンが直接的にそういう意味合いを示しているわけではありません。
ちなみに、子宮頚癌であれば、ヒトパピローマウイルスとの関連が大きいという事になっています。

hero2005 先生

細胞診で、ある程度、バラけた細胞をみて、その中に異型な形状をもつ細胞の程度により、細胞診でクラス分類をおこないます。1〜5までの分類で、また、そのクラスによってはそれをa,bと亜分類が加わります。

この、細胞診だけから癌の進行期まで推定する試みもありますが、癌の診断は、ここの細胞を見てということに加えて、その細胞の構築での判断がなされます。

異形成というのは、細胞診での診断ではなく、組織での診断になります。細胞質と核の大きさの比、核そのものの形態の変化、そして、細胞層の構築、異常を示す細胞が上皮内のどれだけの部分を占めるかによって、異形成のグレードが決められてきます。

ですから、いわゆる炎症による細胞の異型性という細胞の所見を示すことと、組織診で異形成という診断では、少し意味合いが異なります。

細胞が変化することが癌になるのではなくて、癌化してゆく際に途中の経過にある正常と異なる細胞が観察されるということです。子宮頚がんの多くをしめる扁平上皮癌では、注意深く検診を受けてゆけば、がん化する前の段階からその危険を察知、早期診断できる可能性が高いとされています。

なお、コンジローマの原因となる、パピローマウィルスは多くの種類が分類されていますが、その中のいくつかが、子宮頸がんの発症に大きく関与している可能性が示唆されています。カンジダと癌の関連は言われていませんが、帯下の増加や痒みなどが起こりますので、カンジダと診断されたら治療をしておいたほうがいいです。

みゆきさん

tora先生、hero先生、便乗質問にも関わらずお返事ありがとうございました。

少し難しいお話でしたが、何となく理解が出来ました。ありがとうございます。

tora 先生

ごちゃごちゃになってきてますが、みゆきさんは精密検査を受けたと書かれてますので、3aうんぬんよりもきっと詳しい材料を主治医サイドはもっておられるはずです。
組織診をとられたものと解しておりますが、それであれば、細胞異形のみならず構造異形も加味して、治療方針を決めていかれていると思われるので、細胞診のディスカッションはこれ以上はよろしいのではないでしょうか。

hero2005 先生

ご相談者のかたからのあとからの追記で、組織診断の結果は
異形成であったとあります。治療方針の決定は、これによってなされていると認識しております。

追加カキコミは下記です。

「子宮頸がんの切除診断は、丸く4箇所切り取り行いました。その結果、異形成という結果でした。」

hero2005 先生
全科

hero2005 先生

異型性(異形成)ならば、そして組織診断が、円錐切除によるものならば、妊娠・出産希望のある方では、子宮温存が原則です。もちろん、慎重な経過観察は必要ですが。。。

筋腫については、その大きさや部位によって、「開腹術」あるいは「腹腔鏡補助または腹腔鏡のみ」の手術法が選択になります。

治療方針は変らないと思います。癌専門病院へ移るかどうかは、結局のところ、お気持ちの問題と思われます。

あやらんさん

明日、大学病院へ行きます。そこで筋腫に関しての担当医(内視鏡専門)と話す事になるのですが。大きさは7cm弱、部位は自分の右側の筋肉内です。
子宮頸がんの切除診断は、丸く4箇所切り取り行いました。その結果、異形成という結果でした。
とりあえず、筋腫担当医との相性もありますし、手術法やデメリット等、話してダメならば他の病院へ行こうと思います。

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