Q

子宮筋腫の手術で卵巣を残したことについて

1ヶ月ほど前に子宮筋腫で子宮を摘出した54歳の主婦です。
卵巣も一緒に取ることをすすめられたのですが、更年期症状がでるということを本で読んだり知人に相談した結果、卵巣は残しました。
この判断は正しかったでしょうか?
今後どのような検査を行っていけばいいでしょうか?

質問者:うさぎ さん

hero2005 先生
全科

hero2005 先生

54歳ですと、卵巣機能はかなり低下しています。また、閉経からの期間にもよりますが、いずれにせよ、長期の卵巣機能の維持は期待できません。卵巣を残されていても更年期障害が出ない保障はありません。

卵巣の温存の選択については、手術時に肉眼的に卵巣に異常があれば、同時に摘出するほうがよいというのは、確実なことでしょう。では、異常がなかったらということになります。

ここでは、二つの考え方に別れるでしょう。
(1)手術時、肉眼で異常のないことを確認したのだから、他の人より安全といえる。それに、少しは機能があるから、異常のないものは残したほうがよい。
(2)ほとんど卵巣の機能は期待できないから、今後の術後癒着や腫瘍発生を考慮すると、同時に取ったほうがよい。

どちらも、もっともな話に聞こえます。では、どちらが正しいかというと。将来卵巣腫瘍(良性・悪性)にらなかったら(1)が正しく、もし腫瘍ができたのなら(2)が正しかったということになるでしょう。ですから、本当のところは、将来にならないとわかりません。

産婦人科医の常識として一般論をのべさせていただくなら、やはり、リスクの軽減と卵巣機能への期待、(年齢を考慮すると残しても更年期障害の予防効果にはなりにくい)、を比較すると、摘出を選ぶでしょう。

術後の卵巣は、内診ではわかりにくく、萎縮すると超音波でも確認しにくくなります。はっきりとした腫瘤形成が無いことを定期的に超音波検査することが考えられます。おそらく、排卵などの活発な卵巣の活動はないでしょうから、術後の貯留嚢腫などの発生リスクも高くは無いと思われます。

今後のことについては、手術時の卵巣所見も重要な因子となりますので、手術していただいた病院での担当医の先生に詳しくお聞きください。手術しなくても(つまり卵巣があっても)、約50%のかたは更年期障害の症状がでます。今後、ご相談者の方にその症状が出現しても、卵巣が残っているなら、手術が原因ではありません。

hero2005 先生

先ほどの説明は、あくまでも54歳という年齢からの考え方という話です。基本的には異常のない臓器は切除しないのは基本原則です。

メリット・デメリットをご説明して、どちらとも絶対的な優劣をつけられないことは、充分に説明して選択していただくようにするのが大事でしょう。

もちろん、保険請求は子宮筋腫では子宮摘出のみしかできませんので、卵巣に対する処置は切除したとしても無償での行為ということになります。

うさぎさん

ご回答ありがとうございました。
他にご回答いただいた方にも申しあげましたが、術後の検診で検査のことについて主治医に相談しましたが、どうも逃げ腰というのか積極的にこういう検査を受けてくださいとおっしゃいませんでした。
子宮ガン検診を受けてくださいね、切った部分にガンができやすいのでとおっしゃるだけでした。ある本でがん検診のときに卵巣もさわってもらい腫れができているかどうかを調べられると書いてありましたが本当ですか?私は異常がなければ卵巣はとらなくてもいいのではと考えたのです。

hero2005 先生

卵巣がんは多くの種類があり、大きくなって癌性変化をするものから、サイズはほとんど変らす卵巣表面から癌細胞が腹膜へひろがってゆく特殊なものまで色々あります。

手術後の卵巣は、周囲との癒着や位置の偏移などがおこり、内診や直腸診では指の届かないところへゆくことが多いです。手術前であっても、大きくなるタイプの卵巣がんでは内診で指でふれる可能性があります。ただし、手術後だと発育の方向が上腹部や後腹膜方向ならば、必ずしも内診でわかるという保障はありません。

「ある本でがん検診のときに卵巣もさわってもらい腫れができているかどうかを調べられると書いてありましたが本当ですか?」とう質問に対しては「間違いあるいは不正確な表現」というのが答えになります。内診だけでは不明なこともあります。

筋腫で子宮全摘術をすれば、子宮がんになることはありません。あるとすれば、膣癌ですが、これは稀な疾患であり、特別に切った断端に多いというものではありません。子宮全摘術後には子宮はありませんので、当たり前のことですが、「子宮ガン検診」は不要です。なにか、お話の中で誤解があるようです。手術法が異なるか、あるいは、説明を聞き違えておられるかでしょう。

卵巣が腫大していないかを定期的に診察受けましょうという意味で「子宮ガン検診」という表現をされたのでしょうか?

異常がなければ卵巣を取る必要はありません。これは、事実です。ただし、その後の卵巣がんや良性腫瘍も含めてのリスクを考えたとき54才という年齢からは、卵巣を残すメリット・デメリットからは、残すだけのメリットのほうが少ないというのが、婦人科から見た一般論です。もちろん、患者様の希望が強ければ、残すことも間違いではありません。

最初のカキコミにもかきましたが
(1)将来、卵巣腫瘍になるなら、取っておいたほうが正しい
(2)卵巣腫瘍にならなかったら、残したほうが正しい

ということになりますので、どちらが正しかったかは、将来にならないとわかりません。ただ、ここで不安を解消するために申し上げたいことは、卵巣腫瘍になる確率とならない確率を比較すれば、圧倒的にならない確率のほうが高いのです。

いち内科医 先生
一般内科

いち内科医 先生

筋腫の部分だけを切除する方法(子宮筋腫核出術)と、子宮全体を切除する方法(子宮全摘術)があります。子宮核出術では妊娠・出産能力が維持され、子宮の摘出に伴う精神的な影響も避けられますが、患者の50%で筋腫が再発します。

子宮核出術は、腹部を切開する開腹手術で行う場合もありますが、へその下を小さく切開して腹腔鏡と手術器具を挿入して行う方法(腹腔鏡手術)や、腟から子宮へ子宮鏡と手術器具を挿入する方法(子宮鏡手術)もあります。どの方法が選ばれるかは筋腫の大きさ、数、位置によって異なります。腹腔鏡手術および子宮鏡手術は入院を必要とせず、術後の回復も開腹手術より早くなります。ただし、腹腔鏡は大きな筋腫の切除には向いていません。また、手術の際に合併症を起こすリスクが高くなることもあります。

子宮の摘出は、痛みや出血などの症状が日常生活に影響するほどひどく、他の治療法で効果が得られなかった場合に考慮されます。患者自身が気になり悩まされる大きな筋腫の場合も、子宮の摘出が選択肢の1つとなります。子宮の摘出は妊娠を望まない場合にのみ行われます。この方法は子宮筋腫に対する唯一の永久的な治療法です。子宮筋腫の治療では子宮のみを切除し、卵巣は切除しません。

今後は定期的に診察を受けていけばいいでしょう。

うさぎさん

ご回答を賜りありがとうございました。
主治医は卵巣も取ることを薦めましたが私が希望したこともあり開腹の所見ではまったく異常がなかったので残したとのことです。
術後の1ヶ月検診で先生に卵巣の検査についてうかがいましたがどうも逃げ腰でこういう検査があるから是非受けてくださいとかは言ってくださいませんでした。卵巣がんは怖いと何度もおっしゃり口にこそ出しませんが、だから切ってしまえばよかったのだとの私見がありありとわかります。私は更年期症状がでるのが怖かったのです。

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