Q

胃癌手術と胆嚢摘出について

父親が胃癌で幽門側切除をしました。保険会社に提出するので、診断書を請求したところ幽門側切除の他に胆嚢摘出手術とありました。医師からは胆嚢について説明を受けていませんが、胃癌の手術では一般的なのでしょうか?

質問者:タカ さん

いち内科医 先生
一般内科

いち内科医 先生

胃癌患者さんの5年生存率は20%未満です。それは癌が早期に転移しやすいためです。癌が胃に限局している場合は、手術で病巣を摘出して完治を目指します。癌が転移する前に胃の病巣部全体を摘出できた場合にのみ完治の望みがあります。手術では胃の大部分またはすべてと周囲のリンパ節を摘出します。癌が胃壁の深部にまで到達していなければ、その後の経過は良好です。米国では胃癌の手術成績は良くありません。胃癌と診断されたときにはすでに癌が転移していることが多いためです。日本では胃癌は非常によくみられる病気ですが、集団検診によって早期に癌が見つかるため、完治する可能性も十分あります。術後に化学療法や放射線療法を行ってもあまり効果はありません。

癌が胃以外の部位へ広がった場合は手術による完治は難しいですが、症状を改善する目的の手術が行われることがあります。たとえば、食べものが胃の出口を通過できない状態ならば、バイパス手術をして胃と小腸をつなぎ、食べものが通過できるようにします。これによってしばらくは食べものの通過障害による痛みや嘔吐といった症状を改善することができます。化学療法や放射線療法でも症状を改善することはできますが、効果は限られています。

タカさんの場合説明も受けていないのに父親の胆嚢が切除されたことは大きな問題です。胆石などがあり、必要があって説明のもとに摘出されたのならばわかりますが。胃癌の手術でも一般的ということはありません。もう一度、入院、手術の経過について説明を受けましょう。

和歌山の医師 一般内科 先生

いち内科医先生の5年生存率の20%は違います.

胃癌の5年生存率ですが,ステージ1で95%前後,ステージ2で85%,ステージ3になると45-65%です.

現在は,早期に発見されるとほとんどの方が根治できる癌になっています.

いち内科医 先生

日本のある一般的施設での胃癌の術後5年生存率は、Ia期92.3%、Ib期87.9%、II期67.3%、IIIa期47.0%、IIIb期32.8%、IV期13.3% です。もちろん、5年生存率20%未満というのは進行したものの話で、転移しやすいため、とその後に記載しています。説明が不十分であった点はおわびします。訂正はありがたいのですが、今問題になっている点は胆嚢摘出に際し、説明なく行われた点でしょう。施設の方針、実際にはよく行われるうんぬんの前に説明が必要不可欠ではないでしょうか??

タカさん

早速のご返事ありがとうございます。
参考になりました。

tora 先生

確かに、胆嚢摘出を事前に聞かれていなければ、説明側は説明不足ですね。
胃癌の手術の際には、胃の周囲の血管や神経を切断していきますので、胆嚢の機能に異常を来たす事がまれではありません。このために、胃の手術をして、胆嚢が残っていると、胆石ができやすく、前出の先生が書かれているように、腹腔鏡手術というわけにいかないので、あわせてとっておくようにする事がむしろ多いのではないかと思います。
胆嚢そのものは胆石の方であれば、切除してもあとあと問題がないように、切除した事が後々大きな体調のトラブルになる事はありません。ですから、胃切除後の人で胆石・胆嚢炎を起こされた方と遭遇すると、ああ、いっしょに取っといてもらったらよかったかもねと思います。
ただ、そのような意図があるにしても、それを術前にご説明申し上げるのが、医師サイドの義務である事には間違いありません。

和歌山の医師 一般内科 先生

進行胃癌の数値であれば,納得できました.冒頭に胃癌の5生率は20%未満とありましたので,訂正を加えた次第です.

胃癌手術時の胆嚢摘出については,胆嚢炎のことを考慮すると基本的には賛成です.しかし,手術時前(あるいは手術後に),きちんと説明をしておく義務があります.事実,患者様が手術名を見て驚かれた訳ですので.説明不足は問題があると思います.

今回書類上お気づきになられるまで分からなかったように,胃と同時に胆嚢を切除して何か問題が出てくるかというと,その点については先の先生もいわれているように心配ありません.

さやさん

胃癌で、胃全摘、一緒に胆嚢も摘出しました。勿論医師からの説明はありました。結果的には良かったんだろうと思います。
病室が同じ患者さんに、3年前に胃全摘をして、今年胆石になり手術をした患者さんがいました。また、10年前に全摘した患者さんが胆石で再度手術した人も。全摘すると胆石になる確率が高いと主治医には言われていましたので、一度の手術で取って貰った方が本人の体力的にも良いだろうと思いました。数年後、数十年後、癌は完治したが胆石で入院なんておじいちゃんになる父の体力を考えると。

和歌山の医師 一般内科 先生
腫瘍科

和歌山の医師 一般内科 先生

一般的とはいえませんが,実際にはよく行われます。

術後に胆嚢炎などを併発した場合,術後であるために癒着などで治療がやや面倒になることと,胃癌の手術時の肝十二指腸間膜のリンパ節郭清は胆嚢周囲の強い癒着を産みます.癒着も胆嚢炎になる可能性を高くします.

胆嚢摘出は処置としては難しいことはありませんが,摘出にともなう手術合併症もないわけではないので,通常は胆石症などをもっておられる場合を除いては胆嚢摘出を併せて行うかどうかは施設の方針によると思います.

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