急性アルコール中毒の疑問 入院は危険?死亡や後遺症の確率は?治療の概要も解説

  • 作成:2016/09/30

急性アルコール中毒で倒れると、救急者で運ばれて、入院することがありますが、搬送時に心肺に影響がなければ、開腹する可能性は高いと言えます。後遺症を残したり、死亡する確率、治療概要を含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

この記事の目安時間は3分です

急性アルコール中毒で入院するのは危険?

目次

「急性アルコール中毒で入院」はどれくらいまずい?回復可能性は

急性アルコール中毒で入院するというのは、決して珍しくありません。入院が必要になるのは意識不明、もしくは呼吸・脈拍・体温に明らかな異常が認められるケースで、脱水症状を起こしている場合には、点滴によって輸液投与が行われます。しかし、体内のアルコール濃度を下げる薬などはありませんので、基本的には重篤な症状に対する対処療法が基本となり、入院をしても経過観察となるのが普通です。丸一日経過観察をして血中のアルコール濃度が下がり、検査をして異常がなければ退院となるでしょう。

入院になったからといって回復が絶望的ということではなく、単純に「検査」と「経過観察」が必要と判断されているだけです。むしろ、搬送された時点で心肺が生きていれば無難に回復する可能性は高いと言えます。

急性アルコール中毒の死亡率、死亡例

脳機能の麻痺が確実に起こると考えられている血中のアルコール濃度が0.4%を超えた場合、急性アルコール中毒によって死亡する確率は50%近くになります。もちろん、適切な応急処置や心肺蘇生が行われれば死亡率は下がるでしょう。

死亡例で多いのが、お酒を飲んだ後にいびきをかいて眠ったため、放置していたら朝になって死亡が確認されるケースです。一気飲みで急に倒れるケースや突然痙攣(けいれん)を始めるようなケースはすぐに通報されるので死亡率が若干下がる傾向にあります。他にも、泥酔状態のまま帰途につき昏睡状態になり屋外で低体温症になって死亡する例もあるようです。

また、急性アルコール中毒で搬送されるのは20代の若者が多い一方、死亡例は30代以降の方が多いです。これは飲酒に慣れてしまった事で許容量を読み違えて急性アルコール中毒になり、重篤な症状が出ていても「大丈夫だろう」と通報をためらってしまう事が死亡原因になっています。「何をしても、起きない」というのは非常に危険なサインですので、早めに救急車を呼んでください。

急性アルコール中毒で後遺症が残ることがある?どのようなもの?

急性アルコール中毒で後遺症が残るのは、長時間心肺停止が続いてしまったケースです。長時間、脳に酸素が送られないと脳に深刻なダメージが残り、「高次脳機能障害」が発生する可能性があります。「高次脳機能障害」には、以下のような種類があります。

・記憶ができなくなるか記憶そのものを失う「記憶障害」
・全く集中できなくなる「注意障害」
・論理的な思考ができなくなる「遂行機能障害」
・感情のコントロールができなくなる「社会行動障害」
・道具の使い方や動作がぎこちなくなる「失行症」
・物体を認識できなくなる「失認症」
・言葉が上手く話せなくなる「失語症」

急性アルコール中毒で心肺停止になった場合、どんな症状が出るかはわかりません。その程度も心肺停止の時間によります。心肺停止から数分以内に心肺蘇生が行われている事が大切で、心肺蘇生の有無で後遺症の症状も変わってくるでしょう。

なお、急性アルコール中毒でも、心肺停止になっていない場合は、後遺症はほとんど残りません。まれに腎臓や肝臓に障害が出るケースがありますが、それほど深刻な後遺症にはならない可能性が高いです。

急性アルコール中毒の治療 点滴を使うのが一般的?

急性アルコール中毒の治療には点滴を使うケースが多いです。しかし、点滴によって急性アルコール中毒からの回復が早くなるという報告は、ほとんどありません。気休め程度の処置だと考えて良いでしょう。脱水症状や臓器の機能障害が起こっている場合は、それに合わせた薬剤を点滴する事がありますが、重篤な症状がないケースで行われる点滴はそれほど効果がないと考えても良さそうです。急性アルコール中毒では、アルコールの分解を安静にして待つのが一番の治療法になります。病院に搬送するのは重篤な症状に素早く対処するための意味合いが強いと言えます。



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急性アルコール中毒の入院リスクや、後遺症が残る可能性、治療などについてご紹介しました。飲酒にまつわる不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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