妊娠初期の症状の概要 いつから?自覚できる?子宮口でわかる?生理前とどう違う?

  • 作成:2016/10/14

妊娠初期には多様な症状がでることで知られていますが、一般的に症状が出るのは5週目以降とされています。妊娠検査薬を使わずに自覚症状でチェックする方法があるかや、子宮口と妊娠の関係について、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

平松晋介 監修
ちくご・ひらまつ産婦人科医院 院長
平松晋介 先生

この記事の目安時間は3分です

妊娠初期の子宮口に特徴がある?

妊娠初期の症状はいつから出る?5週目、6週目、7週目は症状がでる?

妊娠すると、ホルモンのバランスが変化して、様々な症状がでてきます。では、妊娠15週までの妊娠初期では、症状はいつごろから出始めるのでしょうか。

妊娠4週までの「妊娠超初期」では、卵子が受精して着床する時期で、子宮の中の変化はあまりみられません。妊娠の症状(妊娠の兆候)が出るかどうかもかなりの個人差が大きく、症状を自覚できる人は、ほとんどいないようです。

妊娠の症状がで始めるのは、一般的には、生理開始予定日から1週間程度後の、妊娠5週目以降と言われます。

妊娠初期に出現する症状としては、熱っぽい、腰痛、生理と同じように出血する、おりものの量や状態が変わる、胸が張る、ねむい、だるい、などがあり、中には寒気がするという方もいるようです。妊娠5週から7週には、つわりが出てきたり、食欲が低下する人もいます。

妊娠初期の症状には個人差があります。まったく症状が出ない人もいれば、微細な変化のため気が付かない人もいます。もちろん、症状がひどい人もいます。妊娠しているのに、何の症状もない、といって心配する必要はありませんが、症状がひどすぎる場合は、何らかの対処が必要な場合もあります。主治医へ相談してみましょう。

妊娠初期は、自覚症状からチェックができる?

イライラするなどの、妊娠初期によく出るとされる自覚症状をリストにして、当てはまる項目が多ければ妊娠の可能性が高いと判断するチェックリストもあるようです。

ただ、自覚症状だけで、妊娠の判断はできません。当てはまる症状がいくつかある場合、「産婦人科受診の目安」程度と考えると良いのではないでしょうか。

反対に、妊娠初期の症状が生理前の症状と似ているため、妊娠したと考えられず、産科受診が遅くなったという人もいます。

妊娠初期と生理前の症状の違いはどんなもの?

生理前の妊娠初期の症状は似ていると言われます。しかし、「いつもの生理前と違った」と感じる人も少なくないようです。では、どのように違うのでしょうか。

まず、妊娠初期の場合、基礎体温の変化があります。基礎体温は、排卵すると低温期から高温期に変わりますが、卵子が受精し、着床すると、高温期は16日以上継続します。妊娠初期によくある症状の熱っぽさは、生理前にもある症状ですが、この症状が、いつもの生理前より、長く続くと感じるかもしれません。

また、いつもの生理前と同じ症状でも、症状が強く出たり、おりものの状態が違った、という方もいるようです。

しかし、繰り返しになりますが、妊娠初期症状と生理前の症状の違いには個人差があり、「この症状がでたら、妊娠初期症状」という決定的なものは無いようです。日ごろから、生理前の体の変化を注意しておくと、妊娠初期症状との違いもいち早く気が付くかもしれません。自分の体の変化に日ごろから目を向けてみましょう。

妊娠を子宮口から確認できる?どのようにする?

子宮口は、膣の中の突き当たりにあります。月経周期で子宮口の位置は変わりますが、位置の変化で妊娠を確認する方法(福さん式)があります。

排卵日近くから生理前の子宮口は、柔らかく、膣から指を入れると、指で触れる位置になります。おりものは白く、べとついた状態です。生理開始から生理終了までは、子宮口は簡単に指が届く位置のままですが、おりものはさらっとした性状になります。生理が終わると子宮口は固くなり、次第に上の方へ位置が変化し、指は届かなくなります。おりものの性状はサラッとしています。

では妊娠した場合はどうでしょう。妊娠すると、排卵日近くから生理前でも子宮口は固くなり、位置が上の方へ移動して、胎児が成長しやすい環境に体が変化するとされています。もちろん子宮口の状態には個人差があります。この方法も妊娠を100%確定するものではありません。

「妊娠したかも」と思ったら、妊娠検査薬を使ってみる事が、最も確実です。それぞれ感度が異なりますので、妊娠初期では、妊娠しているのに、「妊娠していない」という判定が出る「偽陰性」もありえますが、時間が経てば必ず陽性になります。「陽性」の判定が出た方や、心配な方は、産婦人科を受診しましょう。

妊娠初期の症状の概要についてご紹介しました。もしかして妊娠したかもしれないと不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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