切迫早産時の入院 入院になる目安は?期間、費用、退院基準は?保険適用?お見舞いは可能?

  • 作成:2016/08/31

切迫早産は、母体や胎児のリスクを考えて入院になることが多いといえます。入院期間の目安、費用、退院時期の目安、お見舞いが可能かどうかを含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

近藤恒正 監修
落合病院 副院長
近藤恒正 先生

この記事の目安時間は3分です

切迫早産で入院になる目安とは?

目次

切迫早産の場合、必ず入院する?仕事可能?「入院」「自宅安静」「仕事可能」の線引きは?

切迫早産の診断を受けると、必ず入院になるわけではありませんが、入院となることが多くなっています。内診で子宮頸管の熟化を評価し、週数と兼ね合わせて、「早産の危険性がある」と判断された場合には、入院となります。破水していれば、入院は確実です。入院中は、状況に合わせた治療が実施されます。24時間子宮収縮抑制薬を点滴する場合もあれば、内服薬のみで治療することもあります。

一方、入院には至らなかった場合は自宅での安静を指示されます。自宅安静も、簡単な家事程度なら動いてよい場合と、食事やトイレ以外では横になっていなければならない場合に分かれます。

仕事によっては、自宅で安静にしながら作業できるものならば継続することも可能ですが、出勤しての仕事は困難と思われる場合もあります。また、もちろん自宅安静の場合は、仕事を継続することはできません。

育児や家事などで自宅安静を守れない可能性がある場合は、自宅安静が許可されず、入院を勧められることもあります。

切迫早産の入院期間の目安 長期入院だとどれくらい長い?

切迫流産の入院期間は人によって様々です。数日で退院できることもあれば、3ヶ月近く入院を続ける場合もあります。

切迫早産に対する入院の目標は、胎児の肺が成熟する妊娠34週、欲をいえば「正期産」となる妊娠37週まで妊娠を維持させることです。したがって、妊娠22週で切迫早産の診断を受け、子宮頸管の熟化が高度で入院の必要があると判断された場合は、状態が改善しない限りは3ヶ月近く入院することになります。逆に、子宮収縮抑制薬の内服で進行を止められるようなら、数日で退院できることもあります。

実際は、一度入院になると治療の継続が必要となる場合が多く、なかなか退院できないといわれています。妊娠34週で、胎児の肺が成熟するまでは入院を続け、妊娠35週ごろに退院となることが多いようです。

切迫早産の入院費用の目安 保険適用になる?

入院費用は、病院の体制や病室のベッド数、使う薬剤によって異なりますが、入院1日あたり5,000円から15,000円かかると考えておくとよいでしょう。入院中の診察、治療などにかかる医療費は保険適用となりますが、入院時には保険適用外の出費も少なくありません。たとえば、「差額ベッド代(個室など病室のベッド数が少ないときに個室に入ったり、病室にトイレや収納などの設備がある場合、個室や設備の利用に対してかかる費用)」「食事代」「テレビ使用料」などが保険適用外に当たります。保険適用外の費用は、主に差額ベッド代が主体となり、さらに5,000円ほどかかります。したがって、差額ベッド代がかからない場合は入院1日あたり5,000円から10,000円、かかる場合は10,000円から15,000円となります。

では、1カ月入院すると30万かかるのか、というと、実は医療費が高額な場合は、医療費の一部を払い戻ししてもらえる制度があります。これを「高額療養費制度」といい、一定の金額以上の医療費は国が負担することになります。

「一定の金額」というのは、家庭の所得により異なります。標準報酬月額が530,000円以上の上位所得者では150,000円、生活保護を受給している低所得者では35,000円、それ以外の一般所得者では80,100円となっています。

医療費は一度全額払う必要がありますが、高額療養費制度の申請を行うと、この差額が払い戻されることになります。なお、保険適用外の費用は「医療費」にあたらないので、注意が必要です。

切迫早産による入院時の退院基準、目安

切迫早産における退院の基準は、切迫早産の進行が抑えられていることと、自宅安静でもそれが維持できると判断された場合に限ります。具体的には、子宮頸管長や子宮口の開大度、下腹部痛の周期、週数などから判断します。子宮頸管長は25mm以下では早産のリスクが高いといわれているので、この基準を超えていなければ退院は許可されません。子宮口の開大度や硬度から頸管の熟化が進行していると判断された場合も、分娩が近づいていることを意味しているので、病院での管理が必要となります。また、下腹部痛の周期が短い場合は、点滴により子宮収縮抑制薬を投与し続けなければならないので、やはり自宅では適切な治療を受けることは困難となります。点滴から経口薬に変更しても状態が安定しているようなら退院も検討されますが、薬の変更によってこれまで維持できていた状態が悪化してしまうことも珍しくありません。

切迫早産で入院している人のお見舞いは可能?

長期の入院というのは期間が長いだけでストレスになるものですが、切迫早産の不安や絶対安静のストレスが加われば、精神的にも非常に負担がかかります。特に絶対安静では、何かすることが難しく時間的余裕があり、その分気分も落ち込みやすくなっているので、お見舞いは喜ばれることでしょう。入院中は「もっと早く気付いてあげられれば」「あの時ああしていれば」と自責の念が強くなる方が多いようです。お見舞いの際は優しい言葉をかけて、安心させてあげましょう。そしてやはり退屈な時間が多いので、差し入れはベッド上で楽しめるものが重宝されます。

1つ注意点として、安静を指示されているとお風呂も思うように入れないことがあります。容易に想像がつくかもしれませんが、お風呂に入れないということも女性にとってストレスになります。お見舞いの際は母体がどのような状況なのか理解し、適切な配慮が必要となります。



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切迫早産の入院についてご紹介しました。切迫早産に対して、不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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