医師が思う「かかりつけ医の探し方」循環器科医が重視する「かかりつけ医探しのポイント」

作成：2021/06/14

日本医師会も国民に持つことを勧めている「かかりつけ医」。日頃の健康状態を把握してくれ、健康について何でも相談できるかかりつけ医は、いざという時にも頼れる存在です。ｍ3.comでは医師が思う、ご自身の診療領域における「かかりつけ医の探し方」についてお伺いしました。今回は循環器科医の皆様の回答結果についてレポートします。

アスクドクターズ監修ライター

この記事の目安時間は3分です

医師が思う「かかりつけ医の探し方」環器科医が重視する「かかりつけ医探しのポイント」

画像素材：PIXTA

【調査概要】
かかりつけ医探し、重視すべきポイントは？
回答期間: 2021年2月11日 (木)～17日 (水)
回答人数: m3.com医師会員443人・循環器科系医師会員25人

そもそもどんな症状のときに循環器科を受診する?

循環器科は心臓や血管の疾患を診療しており、胸痛、息切れ、呼吸困難、動悸、むくみ、失神発作、眩暈、背中の痛みなどの症状がある場合に受診する方が多いようです。

かかりつけ医は「相性」で選ぶべし

循環器系のかかりつけ医を選ぶ際に重要だと思われる点を循環器科医の皆様にお伺いしました。

Q．ご自身の専門とされている診療領域において「かかりつけ医」を探す際に、重要だと思われることをお選びください。（複数選択）

循環器科医がかかりつけ医を探す際に最も重要だと思う条件は「医師との相性」で52.0%に及んでいます。医師全体の61.2％より9％余り低いものの循環器科医の中では最も高く、2位「医師の専門性」44.0％、3位「立地」40.0％も高い割合となっています。循環器科医は、自身の診療領域のかかりつけ医探しにおいて「相性」「専門性」「立地」の3つが重要だと考えているようです。

実際循環器科医が具体的にはどんなところに注目しているかについての自由回答では、「医師との相性」だけでなく、専門性や検査体制に言及するコメントもありました。循環器科系は、検査・診断とともに、症状や術後の専門医的な管理を担当するケースもあり、専門性は欠かせない要素なのでしょう。かかりつけ医探しにおいて「説明が分かりやすい」という要素が医師全体に比べて割合が低かったのも、同様の理由で説明の上手さよりも専門性や迅速な検査が重視されるからかもしれません。

・専門医的な管理(利尿剤の調整/術後など)が多少なりとも必要かそうでないか(勤務医、循環器科系、男性、40代)
・バイト医師で固まっていないか(勤務医、循環器科系、男性、30代)
・公衆衛生に詳しい先生(勤務医、循環器科系、男性、40代)
・すぐに検査ができる(勤務医、循環器科系、男性、60代)
・周囲の評判(勤務医、循環器科系、男性、60代)

循環器科のかかりつけ医探しでは、ホームページの医師紹介をチェック

次にかかりつけ医の専門性の評価に役立つものをお伺いしました。

Q．ご自身の専門とされている診療領域において「かかりつけ医」を探す際、専門性の評価に役立つと思うものをお選びください。（複数選択）

圧倒的に多かったのは、「専門医資格の有無」でした。続いて2位「所属学会」、3位「医学博士の有無」となっています。一般の方に知られやすい「書籍の出版経験」や「テレビ・雑誌等で紹介されているかどうか」についてはほぼ皆無に等しい結果となっています。
それでは自由コメントの内容を具体的に見ていきましょう。
・地域連携の会、患者さんからの情報(勤務医、循環器科系、男性、40代)
・医師会等の評判(勤務医、循環器科系、男性、60代)
・評判が良い(勤務医、循環器科系、男性、60代)

心臓や血管の疾患を中心に幅広い症状や悩みに対応する循環器系のかかりつけ医。その専門性を調べるうえでは、クリニックのホームページの医師紹介欄に専門領域や資格・所属学会などが記載されていますので、かかりつけ医探しの参考にされると良いでしょう。