良質な睡眠を阻害する「4つのNG習慣」とは?

  • 作成:2022/04/24

人生100年時代を生き抜くためには、健康を“資産(アセット)”と捉え、自分で資産管理(アセットマネジメント)していく必要があります。しかし、“健康を管理する”と一口に言っても、一体何を管理すればいいのでしょうか。そこで、今回は“睡眠のアセットマネジメント”について、行動変容外来で診療を行う横山啓太郎先生に解説いただきました。

横山啓太郎 監修
慈恵医大晴海トリトンクリニック 所長
横山啓太郎 先生

この記事の目安時間は3分です

良質な睡眠を阻害する「4つのNG習慣」とは?

睡眠は“心身のメンテナンス”を行うための大切な時間

睡眠時間を平均7時間とすれば、人は一生のうち1/3〜1/4は睡眠を取っていることになります。睡眠は日中の疲れを取るための“心身のメンテナンス”を行う大切な時間です。

たとえば、24時以降に分泌されるアンチエイジングの成長ホルモン。多くの人は思春期に関係するものと思っている方が多いようですが、このホルモンは成人では代謝の調節や免疫機能、認知機能などに作用しています。

このため、睡眠時間が少なかったり、ズレたりすると代謝の調節がうまくいかず糖尿病になったり、免疫力が低下してかぜをひきやすくなったり、認知症になるリスクが高まってしまいます。

このほかにも、夜間に分泌されるホルモンでメラトニンがあります。これは体内時計を整えるほか、抗酸化作用によるがん細胞の増殖や老化を抑えるという働きがあります。

だからこそ、睡眠を管理することが人生100年時代を生き抜くために、とても重要になってくるのです。

良質な睡眠を手に入れるためには

一言で良質な睡眠と言っても、どんな睡眠がいいのかわからないという方も多いでしょう。睡眠時間は長いからいいというわけではありませんし、ショートスリーパーと呼ばれる短い睡眠が悪いわけでもありません。

確かに睡眠を取らないとミスは多くなり、車の運転などにおいても証明されています。

それでは、睡眠時間が十分なドライバー Aと、睡眠時間が2〜3時間と短いドライバーB、そしてある時は3時間、週末は寝溜めをし、日によって睡眠時間がまちまちのドライバーCでは、どのドライバーの運転ミスが多いでしょう。一見、睡眠時間の短い Bのドライバーと思いがちですが、実はCのドライバーなのです。ドライバーCには社会的ジェットラグ(時差ボケ)が起こると言われています。つまり、自分で睡眠のコントロールができていないからなのです。

このことからも、睡眠アセットがいかに大切かおわかりいただけるでしょう。

良質な睡眠を手に入れるために、まず現代人が陥りがちな間違いを正していくことが必要です。

【NG習慣】
  (1)寝る直前までスマートフォンやテレビを見る(ブルーライトが睡眠の誘発を妨げる)
  (2)寝酒を飲む(一時的に眠くなるが、睡眠サイクルを乱す)
  (3)寝る直前の熱い風呂(熱い湯は交感神経を高め、体が興奮状態に)
  (4)夕食の食べ過ぎ(消化に時間がかかるため胃腸が活発になり、寝つきが悪くなる)
  (5)激しい運動(体が興奮状態になり、なかなか沈静化しない)

【おすすめ習慣】
  (1)寝る2時間前には入浴をすませる(体の深部体温が下がる)
  (2)食事は寝る2時間前に軽めに(消化活動を考慮する)
  (3)必ず布団で眠る(脳と体が睡眠準備に入る)
  (4)寝る前に3つの感謝(感謝することは多くのことを成し遂げるエネルギー源に)
  (5)4−7−8呼吸法(自律神経を調整することで快眠を促す)

4−7−8呼吸法(アメリカの医学博士アンドリュー・ワイズ提唱)

(1)口から息を吐き切る。

良質な睡眠を阻害する「4つのNG習慣」とは?

(2)4秒かけて鼻から息を吸い込む。

良質な睡眠を阻害する「4つのNG習慣」とは?

(3)7秒息を止める。

良質な睡眠を阻害する「4つのNG習慣」とは?

(4)8秒かけてゆっくり口から息を吐き出す。

良質な睡眠を阻害する「4つのNG習慣」とは?

イラスト:笹山敦子

1958年生まれ。1985年東京慈恵会医科大学医学部卒業。国立病院医療センターで内科研修後、東京慈恵会医科大学第二内科、虎の門病院腎センター勤務を経て、東京慈恵会医科大学内科学講座(腎臓・高血圧内科)講師、准教授、教授。2016年、大学病院として日本初の「行動変容外来」を開設、診療医長に。2019年には寝たきりのリスクを減らす新型人間ドック「ライフデザインドック」を慈恵医大晴海トリトンクリニックにてスタートさせた。日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本腎臓学会認定専門医、日本透析医学会指導医。主な研究分野は、慢性腎臓病の進展制御と合併症研究、Ca制御機構に関する研究、血管石灰化研究、生活習慣病行動変容。2021年から東京慈恵会医科大学 大学院 健康科学教授。

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