小児科の診察室でアタフタしないために…医師に伝えるポイントと、入院を想定した心の準備

  • 作成:2022/04/25

AskDoctorsでは、子どもの病気やケアで保護者が悩みがちなポイントについて、小児科医の森戸やすみ先生に解説していただきます。連載第7回のテーマは「小児科を受診する時のポイント」。正しい診断や適切な治療につなげるために、あらかじめ知っておきたいことや、医師への伝え方とは――。

この記事の目安時間は3分です

小児科の診察室でアタフタしないために…医師に伝えるポイントと、入院を想定した心の準備

「いつから」「どのように」を具体的に伝えることが大事

子どもが小さいうちは、発熱や嘔吐といった突然の体調不良が起こり、頻繁に小児科を受診する方が少なくありません。診察室では、保護者も気が急いてしまいがちです。病状をきちんと伝えられなかった、気になっていたことを医師に聞き忘れたという経験をした方は多いのではないでしょうか。
診察では、「主訴」と言って、何が一番つらくて受診したのかを医師から質問されます。この時、できるだけ具体的に伝えると診察がスムーズに進みます。

例えば…
「ちょっと前から下痢っぽくて」
こうした伝え方だと、どのくらい前からなのか、どの程度の下痢なのかわかりません。

「2日前の夕方からうんちがゆるくなり始め、昨晩は水のような下痢になって今日も続いています」
というふうに、「〇日前」「〇月〇日から」「~のような」など数字を挙げたり、誰もがイメージしやすい表現を使ったりすると、正確に伝わります

保育園や学校で流行っている感染症も伝えよう

「ふだんとどう違うのか」も大切なポイントです。
同じ年代の子どもでも、食が細い子もいればよく食べる子もいます。外で体を動かすのが好きな子がいる一方、部屋でおとなしく遊ぶのが好きな子もいます。

ですから、「いつも食べる量の半分も食べていなかった」「以前は熱があっても遊んでいたけれど、今回はだるそうでゴロゴロしている」など、いつもの姿をよく知る人だからこそ気づけることが、診断の参考になるのです。

また、保育園や学校、家庭など、子どもがいつも過ごす場所で、水ぼうそうやインフルエンザ、溶連菌感染症などの感染症が流行している場合は、必ず伝えましょう。感染症は、診察時に典型的な症状が揃っているとは限りません。
症状は目立たないけれど保護者からの「保育園で溶連菌感染症が流行っている」という情報をもとに念のために検査をしたら感染していた、ということはよくあります。

メモの持参で伝え忘れを回避

治療では薬を処方することが多いので、薬に関する情報も重要です。別の病気で使っている薬があればそれを伝えるのはもちろんですが、「その子にとってどのようなタイプ(剤型)の薬なら使いやすいか」も大事。
同じ症状や病気に使う薬で、シロップや粉薬、坐薬といった複数の剤型がある場合は、その中から使いやすいものを選べることもあります。以前、処方されて副作用が出た薬の情報も伝えましょう。

今回、小児科で伝えてほしいポイントをお話ししましたが、伝え忘れや聞き漏らしが心配な方は、事前にメモにまとめておくと安心です。
また、近年は共働き世帯が多いこともあって、おじいちゃんやおばあちゃん、ベビーシッターさんが付き添って受診するケースも増えています。ふだんの子どもの様子をあまりわかってない方にピンチヒッターで付き添いをお願いする場合は、メモも渡すようにするといいでしょう。

突然の入院で、付き添いが必要になることも

そしてぜひ知っておいていただきたいのは、「入院」のこと。実は子どもの場合、外来受診から突然入院になることがしばしばあるんですね。乳幼児では病気自体が重篤でなくても、口から食事や水分が摂取できないケース。とくに生後3か月未満は、発熱だけで入院になることも少なくありません。

子どもの入院でも、保護者の付き添いは義務ではありませんが、実際には「病院から家族が付き添うように言われた」という話をしばしば耳にします。入院中は、看護師がつきっきりで子どもを見るわけではないので、わが子が心配で付き添いたいと思う保護者もいるかもしれません。

仕事やほかの子どもたちの世話などもある中で、入院に付き添うのは大変なこと。さらに昨今はコロナ禍で病院の出入りが制限され、付き添いの交代ができないことも多く、保護者の負担は大きくなっています。

子どもの入院なんてあまり想像したくないものですが、「付き添いを求められることがある」ということを知っておくだけでも心の準備ができます。一度、子どもが入院になった場合に備えて、家庭で話し合っておくのもいいでしょう。

森戸やすみ

1971年、東京生まれ。小児科専門医。一般小児科、NICU(新生児特定集中治療室)などを経て、現在は東京都内のどうかん山こどもクリニックに勤務。『小児科医ママが今伝えたいこと! 子育てはだいたいで大丈夫』(内外出版社)、『小児科医ママの子どもの病気とホームケアBOOK』(内外出版社)など著書多数。二児の母。

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