漠然とした不安感で一日中動けなくなることもありました。職場のストレスチェックで「重度の精神症状」との判定が出た…
不安の原因や全般不安症の症状・治療法について専門医に解説いただきました
宇都宮大学保健管理センター
准教授/学生相談室長
原口 正 先生
「不安」を感じること自体は普通のことですが、「なにかにつけ不安を感じる」「気になることが多くて生活に支障が出てしまう」となると話が別です。
不安が続いていると自律神経や筋肉が緊張し、「眠れない」「首や肩こりがする」など身体の症状としても現れることがあります。
これは、性格の問題ではなく「全般性不安症」かもしれません。
「不安が抑えられない」「そわそわする」「何となく落ち着かない」など、仕事や生活に支障がある場合は、専門家に相談してみましょう。
早く治療を受けることで症状の重症化を予防し、早期の寛解を目指せます。
いきなり相談するのはハードルが高いかもしれません。まず、このコラムを読んで、思い当たることがあれば、近くの医療機関などに相談してみてください。
受診の経緯や治療内容、不安症状に悩み未受診の方へのメッセージをご紹介します
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数回のパニック症状に加え、「また起きるのではないか」という強い不安があり、一度心療内科を受診してみようと…
家事や身の回りのことができなくなり、洗濯ひとつ終えるのに5時間もかかってしまうような状態でした…
家計の将来や子育てのことを考え出すと眠れなくなり、居ても立っても居られませんでした。「これは心の病気ではないか」と…
受診の経緯や治療内容、不安症状に悩み未受診の方へのメッセージをご紹介します
初めての相談は誰でも「大丈夫かな?」を感じるものかもしれません。特に心の健康に関する相談で病院やメンタルクリニックを訪れる際は、「これは本当に病気なのか?」「こんな些細なことで来たのかと思われないか」と考えて、何年か時間がたってしまう場合もあります。
しかし、早期発見・早期治療のほうが早く良くなることが多いです。専門家と相談する過程で、問題の輪郭が明らかになってくるものだと思います。もし不安なら以下の3点を「事前に準備・メモ」してみましょう。
・いつ頃から始まったか
・どんな状況でどんなことが気になるか
・特に何を困っているか
初診の予約には1~2週間かかる傾向があるため、迷っているなら、まずは問い合わせてみましょう。
基本的に、本人の同意なく医療機関から会社や家族に受診について伝えられることはありません。医療機関や相談機関には守秘義務があり、自分が言わない限り、保護されるべき個人情報になりますので、心配しすぎる必要はないでしょう。
ただし、家族の扶養に入っている場合は、医療費の通知などで、受診日や医療機関名が見られる場合があります。
最近では、心療内科やメンタルクリニックに通院する人も少なくないので、社会の理解も進み、通院は決して珍しいことではありません。一人で抱え込まず、必要に応じて専門家に相談してみることも大切です。
確かに、不安感を改善する薬(ベンゾジアゼピン系抗不安薬など)の中には依存性のあるものもあります。
しかし、最近では、抗不安薬は最小限の量を短期間に限定して使用することが基本となっています。主流の抗うつ薬であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は気分の落ち込み(抑うつ気分)だけでなく「不安感」を改善する作用もあります。
また、服薬することに抵抗感のある方に対しては認知行動療法など心理療法を中心とすることもあります。薬の依存性についての不安を主治医に伝えれば、希望に応じた薬の使い方を調整してくれると思います。まずは専門家に相談してみましょう。
全般性不安症の治療には、抗うつ薬を主として、必要に応じて抗不安薬や睡眠薬が使用されます。
よく使われる抗うつ薬のセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は、飲み初めに吐き気などの消化器症状、眠気などが出現することがありますが、飲み始めて1~2週間くらいするとこれらの副反応も改善する傾向があります。不安低下の効果が出るまで継続して服薬し様子を見ることが良いでしょう。
また、従来の主流であったベンゾジアゼピン系というタイプは依存性があるため、必要最小限の量と期間で使用するのが現在の考え方で、新しいタイプの薬も開発されています。副作用を心配するのは当然ではありますが、主治医と相談しながら治療を進めていきましょう。
医療機関の状況は地域によりますが、全般不安症の治療は数ヶ月単位と長くなるため、「通いやすさ」が重要です。場所や診察時間、土曜診療の有無など、無理なく通えるクリニックを選びましょう。
もし薬による治療より心理療法を希望する場合、実施可能な医療機関は限られていますので、事前の確認が必要です。
また都道府県に設置されている「精神保健福祉センター」(地域によって名称が多少異なります)は専門の相談員が無料でお住まいの地域の医療機関に関する情報提供を行ってくれます。
全般性不安症の治療では、健康保険が使える場合、3割負担で初診は2,000~4,000円程度、再診は1,000~2,000円程度が一つの目安です。薬代は別に数百円~数千円程度かかります。
認知行動療法は、保険で受けられる医療機関もありますが、自費では1回5,000~10,000円程度かかることがあります。通院間隔は月に1~2回、治療期間は数か月以上が目安となるため交通費なども併せてイメージしておきましょう。
全般不安症の方の多くは、仕事や学業を続けています。症状の重さにもよりますが、現時点で仕事や学校に行っているのであれば、両立していくのが基本です。
病院やカウンセリングは、月1~2回程度が一般的ですので、通院しやすい曜日や時間に合わせて通院先を選べば、仕事などと両立しながら治療を続けることは可能です。
これまで対面による治療が中心でしたし、多くの方は「初めは敷居が高くても、対面で話を聞いてもらいたい」と考えると思います。一方、「仕事の関係で時間が合わない」「近くに良い相談先がない」などの場合には、オンラインによる診察やカウンセリングを受けられるようになってきています。対面での通院が難しければ、オンラインによる治療も1つの選択肢となるでしょう。
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