切迫流産の安静期間の目安と注意点 仕事復帰、授乳はOK?
- 作成:2015/12/21
切迫流産の安静期間は一般的には2週から3週間程度といわれ、自宅での療養が基本となります。仕事ができるくらいの人もいるようですが、基本的には自分や赤ちゃんのためにも仕事を休んだほうがよいでしょう。仕事復帰にあたってどのような行為に気をつけるべきかや授乳の可否、予防可能性を含めて、医師監修記事でわかりやすく解説します。
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一番の治療は安静 期間の目安は2週から3週間?
切迫流産における一番の治療法は、安静にすることです。流産のリスクがある妊娠初期から中期にかけては、まだ体も動かしやすいため普段通りに生活しがちですが、切迫流産と診断されたら普段よりも安静にする方がよいでしょう。
具体的には、重い物を持ったり体を動かしたりすることは可能な限り控えて、疲れていると感じたらゆっくり横になることも大切です。家族や周囲のサポートが得られるのであれば、しばらくの期間は寝たきりの生活とするのも良いでしょう。
切迫流産で安静にする必要がある期間は2週から3週間程度とされます。ただ、個々人の状態によって異なりますし、入院が必要となる場合もあります。
家族のサポートが必要
切迫流産となれば、家族のサポートが必須です。妊婦の代わりにできることは、可能な限り家族が代わってあげるようにしましょう。また、寝たきりに近い状態が必要になるかもしれません。
肉体的なサポート以外に、精神的なサポートも大切です。胎児を失ってしまうかもしれないというのは、精神的に大きな負担となります。切迫流産の原因が妊婦にあるケースはほとんどありません。妊婦さんを責めるようなことは、決してしないようにしましょう。
切迫流産で仕事は可能?
切迫流産の可能性が指摘された場合には、基本的に仕事は休むこととなりますが、症状が軽度であれば仕事を続けることは可能です。ただし、通勤などの際に、起伏の多い道なら自転車を使うのは控えた方が良いですし、自動車を使う場合には事故を起こさないようにいつも以上に慎重な運転が必要になるでしょう。
また、電車に乗る場合、混雑する時間帯を避けるようにしましょう。満員電車ではお腹に圧力がかかり、切迫流産が悪化してしまうリスクがあります。
安静が必要な期間が終われば仕事をすること可能になるかもしれませんが、「流産しかけていた」状態ですので、あまり楽観できるものではありません。医師や職場と相談しながら対応を決めましょう。
また、切迫流産の原因によっては、流産に至ることが避けられないというケースもあります。特に妊娠12週未満の初期の切迫流産では、胎児の染色体異常が原因で切迫流産となっていることも多く、その場合には残念ながら安静にしていたとしても結果は変わらないことを、覚えておいてよいでしょう。
授乳はできるだけ避けましょう
授乳中に新たに妊娠した場合には、通常は授乳を継続しても、問題はありません。ただし、切迫流産と診断された場合には可能な限り、上の子供への授乳は避ける方がよいです。
授乳を行うと、子宮を収縮させるホルモンが分泌されます。出産直後には重要なホルモンですが、妊娠中にはこのホルモンが分泌されるのは良くありません。切迫流産の状態では、何が原因でそのまま流産に進んでしまうかわかりません。少しでも悪影響を及ぼす可能性のある行為は避けたほうがよいです。気になる方は、可能な限りしないほうがよい行為などを、医師に相談するのがよいでしょう。
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切迫流産の安静期間や、仕事への考え方などをご紹介しました。もしかして切迫流産かもしれないと不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合には、医師に気軽に相談してみませんか?
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