卵巣嚢腫(のう腫)の原因、種類 再発率は?卵巣癌につながるのはどれ?4種類の概要も解説

  • 作成:2016/01/12

卵巣嚢腫には多様な種類がありますが、はっきりした原因はほとんどわかっていません。「卵巣チョコレート嚢胞」と呼ばれる種類のものでは、生理時の血液の逆流、卵巣がんは食べ物との関連が指摘されています。再発可能性も含めて、卵巣嚢腫の原因を、専門の医師監修記事で、わかりやすく解説します。

近藤恒正 監修
落合病院 副院長
近藤恒正 先生

この記事の目安時間は3分です

不安そうな女性

卵巣嚢腫は主に4種類 原因は不明なことが多い?

卵巣嚢腫(のうしゅ)には、以下のような種類があります。ただ、多くの原因ははっきりとした原因はわかっていません。

・漿液性嚢胞(しょうえきせいのうほう)
・粘液性嚢胞(ねんえきせいのうほう)
・成熟嚢胞性奇形腫(せいじゅくのうほうせいきけいしゅ)
・卵巣チョコレート嚢胞

30代から40代に多いものは?

「漿液性嚢胞腺腫」は、卵巣の中にさらさらした水のようなものがたまっている状態です。幅広い年代に見られますが、30代から40代が特に多いようです。悪性化することがあるので、注意して経過観察する必要があります。

「粘液性嚢胞腺腫」は、卵巣の中に水あめのような液体がたまっている状態で、漿液性嚢胞腺腫と同じく30代から40代にみられることが多いです。

「成熟嚢胞奇形腫」は、胎児の時期に卵巣の中に赤ちゃんのもとになる細胞が何らかの理由で入り込んで増殖してしまったものです。嚢胞の中に、脂肪や骨、毛、歯などが詰まっています。20代から40代まで、若い人も含めて幅広い世代にみられることが特徴です。「茎捻転」というねじれを起こしたり、まれに悪性化することがあるので、注意が必要です。

卵巣チョコレート嚢胞の原因は血液の逆流?

卵巣チョコレート嚢胞は、「子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)」と言われる病気の一種です。子宮内膜症とは、程度の差はありますが、生殖が可能な年齢の女性の10人に1人は持っていると言われている病気で決して珍しい病気ではありません。本来、子宮の中にある内膜と同じような組織が、何らかの原因で卵巣や子宮の周囲にできてしまった状態を言います。生理の周期に合わせて分厚くなったり、はがれ落ちたりしている子宮内膜は、子宮の中であれば腟を通って体外に排出されますが、卵巣の中では行き場を失い、たまっていってしまいます。生理のたびに、卵巣の中に古くなった血液がたまっていくこととなります。

なぜ子宮の中にある子宮内膜が子宮以外の場所にできてしまうのでしょうか。原因としては、生理の時の血液が子宮から卵巣の周囲へ逆流してしまうことなどが挙げられています。初潮の低年齢化や妊娠回数の減少によって、生涯の生理の回数が多くなっている現代では、決して珍しくない病気となっています。

ただ、明確な原因はわかっておらず、予防するのは難しいのが現状です。女性特有の病気でもありますので、定期健診などはしっかり受けるようにしましょう。

卵巣チョコレート嚢胞の再発は完全に防げない

卵巣チョコレート嚢胞の再発率は調査により様々ですが、卵巣チョコレート嚢胞で嚢腫を摘出する手術を行ったとしても再発を完全に防ぐことはできないと言われています。生理がある限り、卵巣チョコレート嚢胞が再発するリスクは十分にありえます。

卵巣がんは半数以上が再発

卵巣チョコレート嚢胞はごくまれに悪性化し、卵巣がんの原因となることもあります。卵巣がんはもともと欧米に多く、近年では日本も増加傾向にあることから、動物性脂肪の大量摂取など欧米型の食事やライフスタイルの変化、喫煙などが原因とされています。卵巣がんになりやすい家系というのもあるので、ご家族が卵巣がんなどにかかった方は注意が必要です。

卵巣がんに関しては、治療を行っても半数以上が再発してしまい、再発の時期は治療後2年以内が多いようです。がんの進行度合を示すステージで言うと、特にⅢ期以上の進行した卵巣がんでは、5年以内に70%が再発するとされています。再発するケースは決して少なくないので不安を抱く方も多いと思いますが、治療後もきちんと医師によるフォロー(内診、超音波検査、血液検査など)を受けるようにすることが大切でしょう。



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