水虫の原因と感染経路 靴下でも?家庭内、公共施設の注意点は?菌の特徴も解説

  • 作成:2016/02/03

水虫の原因となる菌は、家庭内や公共施設で感染する可能性があります。ただ、菌が付着すると必ず水虫を発症するというわけではありません。感染している人の靴下を洗わずにはくと感染する恐れがありますが、洗濯で菌を洗い流せますので、過度に心配する必要はないでしょう。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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水虫の感染経路とは?

水虫の原因は菌 ただ「感染、即発症」ではない

水虫の原因となる「白癬菌(はくせんきん)」という菌です。ただ、白癬菌が皮膚に付着すると必ず水虫を発症するというわけではありません。

角質は常にはがれ落ちます。白癬菌ははがれ落ちた角質(皮膚)の中でも生きているため、床などにはがれ落ちている角質を裸足で踏むと、白癬菌が皮膚に付着します。付着直後は洗い流せば、白癬菌ははがれ落ちますが、気づかないままだと、やがて角質内に侵入し、洗っても取れなくなり、感染が成立するという仕組みです。 蒸れた皮膚では、乾いた皮膚より、白癬菌がより早く角質内に侵入できるので、蒸れた皮膚は水虫になりやすい状態と言えます。健康な皮膚の場合、24時間に1回洗えば、白癬菌は流れ落ちるため、水虫になりにくいと言われています。

このように、誰でも白癬菌(水虫)に感染する機会があります。ただ、皮膚に白癬菌が付着したら、すぐに水虫を発症するわけではありません。菌が角質に侵入して、繁殖する環境が整わなければ水虫は発症しません。

家庭内でも感染する 他の感染経路は?

水虫は家庭内でも感染します。家庭では、バスマットを常に共有していたり、裸足で歩き回る、という日常の家庭内での行動が、感染にむすびつきやすい背景にあります。そのため家族の誰かひとりでも水虫を発生すると、他の家族のメンバーに感染することがあります。また白癬菌は、一度かかると、体に備わった免疫機能ができて菌を排除できるようにはならないため、一旦治ってもまだ菌が家庭内に存在すると、再感染することがあります。

感染経路、つまり白癬菌が皮膚に付着しやすい場所は、家庭内であれば前述のバスマット以外にも、布団、カーペット、畳が考えられます。公共施設であれば温泉施設、スポーツジム、プール、共有するスリッパやカーペットや畳などが考えられます。

靴下は感染経路になるか?

水虫を発症している方の靴下には白癬菌が付着していますので、洗濯していない全く同じ靴下をそのままはけば当然感染します。ただ、しっかり洗濯をすれば靴下に付着している白癬菌も流れ落ち、感染しません。

また、水虫を発症している方の靴下といっしょに洗濯しても白癬菌は他の衣類へは付着しませんので安心してください。

なお、5本指ソックス(指部分が5本にわかれているもの)は、足の指と指の間の蒸れを防いで汗を吸収し、指から指への白癬菌の繁殖を防ぐ効果があるとされています。



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