生理不順が起きる多様な病気、病院へ行くべき時期、検査 がんも?糖尿病、甲状腺機能の低下、更年期の場合も

  • 作成:2016/02/26

生理不順はストレスなどが原因となることが多いですが、病気が原因となっていることがあります。さらに、生理不順をもたらす病気は多様です。病院へ行くべきタイミングや、検査の概要を含めて、専門の医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

近藤恒正 監修
落合病院 副院長
近藤恒正 先生

この記事の目安時間は3分です

生理不順で病院に行ってよい?

生理不順の原因が病気の場合 更年期も関係あり?

生理不順の主な原因はストレスなどによるホルモンバランスの異常ですが、病気が原因であることがあります。たとえば、月経期間が長すぎる(8日以上)、経血量が多いといった症状がある場合には、子宮内膜症や子宮内膜ポリープ、子宮筋腫(きんしゅ)、子宮腺筋症、子宮体がん、卵巣嚢腫(のうしゅ)といった婦人科系疾患がかくれているおそれがあります。また、排卵しづらくなる多嚢胞(たのうほう)性卵巣という病気は、月経周期が長くなる「稀発月経」や月経がなくなる「無月経」の原因となることで知られています。

糖尿病も生理不順の原因となります。インスリンは卵胞の成長に重要な役割を果たすホルモンですが、糖尿病になるとインスリン代謝がうまくはたらかず、排卵に障害が出ます。そのため月経周期が長くなったり、過長・過多月経になったりします。

甲状腺は全身の新陳代謝を促すホルモンを分泌する器官で、その機能が低下すると甲状腺機能低下症、逆に機能しすぎると甲状腺機能亢進症(こうしんしょう)になります。甲状腺機能低下症になると、稀発月経や無月経になることがあります。また、甲状腺機能亢進症になると、月経周期が短くなる頻発月経になったり経血量が少なくなったりすることがあります。

更年期も、生理不順と深い関係があります。更年期というと50代からというイメージがありますが、実は卵巣機能の低下は35歳くらいから始まっていて、それにともない月経周期や経血量が変化することがあります。いつから・どのようにして閉経になるのかは個人差がありますが、40代後半から生理周期が不規則になり、経血量も少しずつ減る状態が2年から8年ほど続き、最終月経から1年以上生理が来なくなって閉経と診断される人が多いようです。

生理不順で病院にいってもよい?

「生理不順くらいで病院に行って良いか?」と悩む人が多いようですが、問題ありません。生理不順も、婦人科で診てもらえる代表的な症状のひとつです。生理不順をそのままにしておくと将来の不妊リスクが高まり、子宮や卵巣の病気を見逃してしまうほか、美容や健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

検査は数分で終わりますし、通常痛みを伴うことはありません。また、診察料は健康保険が適用されますから、それほど大きな費用がかかることもありません。生理不順は早めの対応が肝心ですので、気軽に受診されることをおすすめします。

生理不順で病院にいくべきタイミング

まず、妊娠の可能性もないのに3カ月以上無月経の場合は、婦人科系の疾患や、ホルモンの異常が考えられますので、婦人科を受診するようにしましょう。月経の周期がバラバラで、いつ来るか分からない状態が続く、不正出血が多くどれが生理なのか分からないといった場合も注意が必要です。

生理不順の中には、排卵がないのに月経が来る「無排卵周期」というものがあります。この場合も病院で相談した方が良いでしょう。無排卵で起こる月経は、周期が不順で、長い場合もあれば短い場合もあります。19日以内の頻発月経では60%が無排卵、51日以上の稀発月経では30%が無排卵と言われています。排卵をしているかどうかは、基礎体温をつけて高温期の有無をチェックすることで分かります。

生理不順の検査はどんなことをする?

生理不順の検査では、まず問診があります。「初潮はいつか」「月経不順はいつから・どの程度」「急な体重減少やストレスなど大きな生活上の変化はなかったか」「他の病気の既往歴・服用中の薬」「妊娠・出産経験の有無」などについて聞かれます。

つぎに内診・超音波(エコー)検査をします。ここでは、子宮や卵巣に異常がないか確認します。排卵を妨げるような疾患が見当たらない場合、ホルモンのバランスが悪い状態であることが考えられます。そこで、血液検査をして各ホルモンの値を確認します。

生理不順で検査するホルモンにはいくつかの項目があり、それらを調べることで様々なことが分かります。たとえばエストロゲン(卵胞ホルモン)値が低いと卵巣機能の低下、排卵後の時期にプロゲステロン(黄体ホルモン)値が低いと黄体機能不全が疑われます。

FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体形成ホルモン)の値がともに高くAMH(抗ミュラー管ホルモン)の値が低い場合は、卵胞の数が少ないことを示しています。FSHとLHがともに低い場合は脳下垂体のホルモン分泌がうまくいっていないことを意味します。また、プロラクチン値が高いと、高プロラクチン血症による排卵障害の可能性があります。どのホルモンを調べるかは、病院あるいは医師によって異なります。

受診の際には問診で月経周期や生活習慣などを聞かれるので、メモをしていくとスムーズです。できれば2カ月分以上の基礎体温表を持っていくと、診断の重要な手がかりとなります。

病気が原因となる生理不順についてご紹介しました。生理不順に不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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