マロリー・ワイス症候群の原因、症状、治療、予防方法 嘔吐が危険?何科で診る?

  • 作成:2016/09/15

マロリー・ワイス症候群とは、聞きなれない病気かもしれませんが、嘔吐を繰り返すことによって、食道に傷ができて出血する病気です。症状や治療、再発可能性、予防方法などを含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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マロリー・ワイス症候群の原因は嘔吐?

マロリー・ワイス症候群の原因

「マロリー・ワイス症候群」というのは、簡単に言うと、嘔吐時に食道が傷ついて出血してしまう病気です。マロリー・ワイス症候群で傷つくのは、主に食道下部ですが、一度の嘔吐でマロリー・ワイス症候群になることはあまりありません。

マロリー・ワイス症候群はアルコールの飲み過ぎやつわり、拒食症などで嘔吐を短期間に繰り返すことのある人に多いです。

人間が嘔吐する際、胃の内容物を外に押し出そうと、胃が急激に収縮し、内圧が高まって狭い食道に強い圧力がかかります。一度くらいなら問題がなくても、何度も繰り返すと食道の粘膜が耐えられなくなって、裂傷(裂けた傷)ができます。傷ができる原因は様々ですが、強い圧力で食道に押しつけられた胃の内容物によって傷つくこともあれば、嘔吐時の急激な伸縮に耐え切れずに食道の粘膜が裂けてしまうこともあるようです。

特にアルコール摂取時は、嘔吐しやすい状態になっており、マロリー・ワイス症候群の多くが飲酒に起因しています。

マロリー・ワイス症候群の症状

マロリー・ワイス症候群の主な症状は、吐血や下血で、突然血を吐くか便が黒くなることで病気に気づきます。

食道にできた裂傷の大きさにもよりますが、吐血は傷から出た血が少しずつ貯まって起こるものなので、小さな傷であれば短時間に吐血を繰り返すことはあまりありません。また、「単に血の味がするな」という程度の状態で症状に気づかないこともあります。傷の位置によっては、血が食道上部に上がって来ず、便に血が混じって黒くなることでしか判別できないこともあります。個人差がありますが、傷の大きさによってはみぞおち辺りに痛みや違和感を覚えることも多いです。

マロリー・ワイス症候群の多くが、それほど大きな傷ではなく、放っておいても問題ない程度ですが、裂傷が大きくて出血が止まらないこともあり、放置すると出血性ショック(出血量が多くなって血圧が低下する危険な状態)を発症することもあります。

加えて、マロリー・ワイス症候群以外にも「吐血(とけつ:口から血を吐くこと)」が症状となる重大な病気が多数ありますので、アルコールで嘔吐を繰り返した翌日に血を吐いたりする場合には軽くみることなく、一度病院を受診してみることが大切です。

マロリー・ワイス症候群は何科に行くべき?

マロリー・ワイス症候群は消化器の疾患ですので、消化器科か内科に行くことになります。また検査では内視鏡検査が非常に重要であるため、必ず内視鏡検査を行う事ができる病院を受診しましょう。かかりつけ医がいるのであれば小さなクリニックなどでも大丈夫です。

マロリー・ワイス症候群の治療

マロリー・ワイス症候群で大切なのは他の病気との鑑別(区別)です。病院では、内視鏡検査を実施して、病名を確定させるための検査をします。検査の結果、「マロリー・ワイス症候群」と判明し、傷が小さければ自然治癒するのを待つことが多いです。自然に治らないほど傷が大きかったり、出血がひどかったりする場合には内視鏡でクリップ止めをして止血するか、場合によっては手術で縫合することもあるでしょう。基本的には嘔吐による傷が原因で発症する疾患ですので、傷を塞ぐ治療が主になります。

マロリー・ワイス症候群は再発する?

再発可能性についていえば、一度裂傷で傷ができると、完治するまでは傷が開きやすいためより一層の注意が必要です。飲み過ぎの習慣が続いているなど、嘔吐を繰り返すような生活をしていると再発する可能性は高くなるでしょう。

つわりや別の原因などで嘔吐しやすくなっている場合には、嘔吐を防ぐための治療も考えていく必要があります。心配な方は、医療機関で医師に相談してみるとよいでしょう。

マロリー・ワイス症候群の予防

予防についてですが、嘔吐が引き金となる以上、アルコールの飲み過ぎを控え、便秘などで胃の内圧が高まってしまうような状態を作らないことです。また、つわりや飲み過ぎで嘔吐することに慣れてしまうような状態も良くありません。

マロリー・ワイス症候群にかぎらず、嘔吐を繰り返すことは様々な病気につながりかねません。嘔吐をしないような生活を心がけることが一番の予防になるでしょう。

マロリー・ワイス症候群についてご紹介しました。嘔吐が続いて、不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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