トキソプラズマ症の症状、治療 性格に変化?肺炎にも?統合失調症と関係?

  • 作成:2016/05/27

トキソプラズマ症は、成人の場合は、重大な症状になることはほとんどありませんが、妊婦の場合、流産や死産の原因となることがあります。治療方法を含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

近藤恒正 監修
落合病院 副院長
近藤恒正 先生

この記事の目安時間は3分です

トキソプラズマ症の症状はどんなもの?

トキソプラズマ症の主な症状

トキソプラズマに感染すると、発熱や倦怠感、リンパ節の腫れなど、風邪をひいた時と同様の症状が現れることがあります。これらの症状をまとめて「トキソプラズマ症」と呼びますが、免疫力が備わっている健康な成人であれば、トキソプラズマに感染しても症状が起こらないケースがほとんどです。また、発症してもたいていの場合は短期間で完治し、重大な症状に進展することはあまりありません。

しかし、体の抵抗力が弱い子どもや高齢者、持病・疾患をかかえている人の場合に は、トキソプラズマ症が重症化したり、他の病気につながっていくことがあります。また妊婦が感染した場合は、流産や死産、胎児の障害・先天性トキソプラズマ症などの原因になることもあるため、注意が必要です。

トキソプラズマ症が重症化するとどうなる?肺炎にもなる?

免疫力の弱い人がトキソプラズマ症にかかり重症化すると、体の様々な場所に炎症を起こし、重大な病気へ繋がっていくことがあります。

トキソプラズマ症によって、肺炎を発症するケースも珍しくありません。肺炎は毎年非常に多くの人がかかるありふれた病気ですが、体力や免疫力が弱い人にとっては生命を脅かす重大な疾患です。特に近年では、人口の高齢化にともない肺炎による年間死亡者数が増加し、年間10万人を超えています。

肺炎の他にも、心筋炎(しんきんえん)などの死に繋がる病気や、髄膜脳炎(ずいまくのうえん)、網脈絡膜炎(もうみゃくらくまくえん)といった後遺症を残す病気へ発展するケースもあります。

トキソプラズマ症が性格に影響するって本当?科学的な根拠がある?

「トキソプラズマ症により性格が変わる」という俗説がありますが、今のところ科学的な根拠がはっきりと証明されているわけではありません。

しかし、統合失調症(とうごうしっちょうしょう)を初めて発症した人の中にはトキソプラズマに感染している人が非常に多いため、トキソプラズマが統合失調症の発症に関わっているという可能性が考えられています。統合失調症とトキソプラズマとの関連については、まだ情報が不足していて研究が進められている途中です。統合失調症は、幻覚や幻聴、異常行動などの症状を引き起こす精神障害の一種です。

トキソプラズマ症の治療はどんなもの?

トキソプラズマ症の根本的な原因である「トキソプラズマ原虫」という寄生虫を殺す薬がないため、特効薬や治療法は確率されていません。そのため、寄生虫の活動や増殖を抑えるための薬を用いたり、既に起こっている症状を治めるための対処療法を行ったりして治療を進めます。

また妊婦の感染が確認された場合は、胎児への影響を防ぐためにスピラマイシンなどの抗生物質を投薬します。この治療によって、胎児に先天的なトキソプラズマ症が起こる確率を2分の1から7分の1に減らすことができると認められています。

トキソプラズマ症の症状や治療についてご紹介しました。妊娠などで不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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