帯状疱疹の予防ワクチン承認 50歳以上限定で

  • 作成:2016/04/04

2016年3月から、現在まで水疱瘡(水ぼうそう)の予防の目的で使われていた乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」というワクチンが、50歳以上の方に限って、帯状疱疹の予防にも使えることとなりました。米国ではすでに2006年に帯状疱疹の予防目的で使えるようになっていて、国内での医薬品の効果を試す試験の結果を評価して、厚生労働省が認めた結果です。心配な方は医療機関に相談してみましょう。

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日本でも帯状疱疹の予防ワクチンが受けられる

現時点で日本では、乾燥弱毒生水痘ワクチンを帯状疱疹の予防目的で使えるのは50歳以上の方に限定されています。厚労省は、年齢制限がある理由として、「米国において、同様の薬も『50歳以上』となっている」などと説明しています。ただ、免疫機能に異常のある方、もしくは臓器移植後や「自己免疫性疾患」などを理由に免疫機能を抑制する治療を受けている方は受けられません。2016年4月の時点では、保険適用になっておらず、受ける場合は自費診療となります。気になる方は、各医療機関にお問い合わせください。

帯状疱疹の予防に、水ぼうそうのワクチンが効果を発揮する理由は、原因となるウイルスが同じだからです。米国では、水ぼうそうのワクチンを帯状疱疹予防の目的で使うことにより、帯状疱疹の発症頻度が半減したとされています。帯状疱疹には治療薬が開発されていますが、高齢者では帯状疱疹を発症すると、「帯状疱疹後神経痛」という後遺症が長く続くことがありますから、ワクチン接種にはメリットがあるものと考えられます。

副反応(薬でいう副作用)もないわけではありません。国内の259人を対象とした試験で確認された副反応は、以下の通りですが、ワクチン接種に共通してみられる副反応で、特別なものは確認されていません。

・注射した部分が赤くなる 44.0%
・注射した部分のかゆみ 27.4%
・注射した部分に熱を持つ感じ 18.5%
・倦怠感、発疹 ともに1.5%



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帯状疱疹の予防ワクチンについてご紹介しました。帯状疱疹の発症に不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。 専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

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