疥癬の症状 初期症状や後遺症あり?陰部にも?疥癬トンネルとは?

  • 作成:2016/06/17

疥癬(かいせん)の症状として代表的なのは、「疥癬トンネル」と呼ばれているもので、原因となるダニが体にもぐりこんで、卵を産む際にできるものです。他にも、かゆみがあるほか、しこりなどができることがあります。症状の出る場所や初期症状、後遺症を含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

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疥癬には初期症状がある?
疥癬の特徴的な症状 疥癬トンネルとは?
疥癬トンネル以外の症状 かゆみ?結節?水疱?
疥癬の症状の出る場所 陰部にもでる?
疥癬で後遺症が残ることがある?どんなもの?

疥癬には初期症状がある?

疥癬になった時に生じてくるブツブツは、はじめのうちは部分的で左右非対称な分布ですが、やがて腹部、胸部、臀部(おしり)、太もも、脇から腕の内側にかけてなど主に柔らかい部分に左右対称に多発してきます。皮疹が増えるに従って、次第にかゆみを感じるようになり、特に夜間にかゆみが強くなるのが疥癬の特徴です。なお、いくつかのブツブツにはヒゼンダニが実際に寄生していますが、大部分のブツブツはヒゼンダニに対するアレルギー反応として生じたもので、ダニが寄生しているわけではありません。

疥癬の特徴的な症状 疥癬トンネルとは?

ヒゼンダニのメスは、皮膚の表面の角質の中に潜ってトンネルを掘り、そこに住み込んで産卵します。このトンネルは数ミリから1センチ程度の長さの線状の構造物でわずかにふくれていて、「疥癬トンネル」と呼ばれています。疥癬トンネルは肉眼で確認でき、手首の内側、指の間の水かきの部分、股、脇、臀部(でんぶ、おしり)によく見られます。疥癬の診断ではこの疥癬トンネルを見つけることが大きな手がかりになり、疥癬トンネルの部分を「デルモスコープ」という拡大鏡で見ると、ヒゼンダニを見つけることができます。

疥癬トンネル以外の症状 かゆみ?結節?水疱?

疥癬トンネル以外の疥癬の症状は、普通の湿疹(皮膚表面の炎症)によく似ています。ブツブツが少しずつ増えて、首から下の全身に小さな丘疹(かゆみのあるふくれ)や水疱(水ぶくれ)が多発してきます。疥癬でできるブツブツの大部分は、ヒゼンダニに対するアレルギー反応で生じたもので、1個1個のブツブツの全てにヒゼンダニがいるということではありません。

疥癬はかゆみが強く、特に夜間に強くなるという特徴があります。このため通常はブツブツ以外に多数のかき傷ができてきます。また元々、慢性蕁麻疹がある人の場合、症状が出ている部分をかいてしまうと、その部分がしばらくの間線状に赤くなってはれて、ますますかゆくなります。

疥癬のブツブツ症状が長引いてしまうと、かいたり、皮をむいたりして、刺激を加えているうちに、その部分が「小結節(しこり)」となってしまうことがあります。これは、ヒゼンダニがいなくなった後も長く残って、強いかゆみが長引く原因となります。

疥癬の症状の出る場所 陰部にもでる?

疥癬の症状は湿疹の症状に似ているため、初期には見ただけで区別するのは困難です。しかし、以下のような場合は、疥癬を疑う症状となります。

・指の間に小さいブツブツが出ている
・男性の陰嚢(いんのう)に非常にかゆいブツブツが出ている
・脇の下にかゆいブツブツが出ている

特に湿疹が出やすい体質ではなかったり、今まで湿疹ができたことがないというような方に、ブツブツの症状がでてきた時には疥癬を考える必要があります。

疥癬が進行して来た時、広範囲にできるブツブツした皮膚炎は、ほとんどがヒゼンダニの成分に対するアレルギー反応ですから、左右対称に出てきます。やがて、疥癬の皮膚炎は成人の場合、通常首から下の全身に出てくるようになります。小児や免疫が弱っている人では、頭部や顔面にも出てくることがあります。

疥癬で後遺症が残ることがある?どんなもの?

男性の疥癬が長引いた時には、陰嚢にブツブツができ、ヒゼンダニの駆除が終わった後も硬いしこりが多発する形で残ることがあります。これは、非常にかゆく、なかなか改善しません。ヒゼンダニが死滅したことを確認後、しこりの部分にのみステロイド剤を塗ることが治療となります。ただし、ヒゼンダニが残っている時にステロイド剤を塗ると疥癬が悪化しますから、ステロイド剤の使用については皮膚科医の指導を受けるようにしてください。

乳幼児が疥癬に感染した場合、ヒゼンダニの駆除治療終了後も長い間、手のひらと足の裏に、小水疱(小さな水ぶくれ)や膿がたまったようなブツブツがパラパラと生じることがあります。これは、ヒゼンダニに対するアレルギー反応とされています。


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疥癬の症状、後遺症などについてご紹介しました。体のかゆみに不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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