自家中毒症の検査、診断、治療 自然治癒する?漢方薬は効く?食事の注意点も解説

  • 作成:2016/09/23

自家中毒症は、軽症の場合、自然治癒する病気ではありますが、吐き気や嘔吐の症状が強い時は、薬を使うこともあります。検査や診断、子供がかかった際の食事の注意点を含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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自家中毒症の治療を知ろう

目次

自家中毒症の検査と診断 ケトン体を調べる?なぜ?

自家中毒症を診断するためには、自家中毒症と似た症状を示す病気を除外・鑑別していく、つまり区別していく必要があります。自家中毒症は吐き気・嘔吐が主な症状として見られます。しかし、急性胃炎などの消化器に関わる病気、「インスリン分泌過剰症」や「アジソン病」などといわれる内分泌に関わる病気、さらに自家中毒症と似た「ケトン性低血糖症」などでも吐き気・嘔吐などの症状を示すことが知られています。

自家中毒症も含めて病気を決定するために、血液検査、尿検査以外に、頭部CTやMRIなどの画像検査、内視鏡検査、脳波検査などが行われることがあります。特に、血液検査と尿検査では「ケトン体」と言われる物質を調べます。ケトン体は、体内で「アセチルCoA」という物質が使われないと生成されてしまい、生成されたケトン体は血中あるいは尿に出てきます。そして、自家中毒症では、アセチルCoAが使われにくいため、血中と尿にケトン体が出てくることが知られています。

ただ、子どもは吐き気・嘔吐の症状が持続すると血中にケトン体が増加しやすいことが知られているので、ケトン体を調べる検査が「陽性」であったとしても、自家中毒症でないとは言い切れません。そのため、自家中毒症と診断するためには、血液検査や尿検査以外も、必要になるのです。

そもそも自家中毒症は治療が必要?自然に治る?

自家中毒症は、発熱などの全身症状をはじめ、吐き気・嘔吐などの消化器症状、頭痛・めまいなどの神経学的症状などが見られます。自家中毒症では多様な症状が見られるため、自分の子どもが自家中毒症になった方は、非常に感じると思います。

しかし、自家中毒症は、軽症例であれば発症から約2年から5年で、自然に症状が治まる病気だとされています。具体的には、甘いジュースやスポーツドリンクなどの水分を少しずつ、何回かに分けて与えるようにするといった治療で済みます。

しかし、自家中毒症は、まれに成人になるまで症状が残ってしまう場合や、片頭痛に移行してしまう場合もあります。症状が残ったり、片頭痛に移行した場合は、病院へ行き、医師等の管理が必要になることもあります。

自家中毒症の治療方法

自家中毒症は発熱などの全身症状をはじめ、吐き気・嘔吐などの消化器症状、頭痛・めまいなどの神経学的症状などが見られます。自家中毒症の症状として、特に問題となるのが、吐き気・嘔吐と嘔吐に伴う脱水症状です。嘔吐関連の症状を改善することが自家中毒症の治療のポイントとなります。

まず、吐き気・嘔吐については、吐き気・嘔吐がそれ程強くない時は、胃腸の働きを良くする「ナウゼリン」を用いたり、経口補液飲料を少しずつ与えるといった治療を行います。

自家中毒症における脱水については、嘔吐が原因のため、水分補給が必要になります。ですが、ただ単に水を補給すればいいわけではありません。自家中毒症の患者さんの体内では、ケトン体という物質が増加しています。このケトン体は脂肪が分解されることで生じる物質ですが、ブドウ糖を供給することでケトン体は産生されにくくなります。自家中毒症の患者さんに対する水分補給では、ブドウ糖を含んだものを補給することがポイントとなります。

自家中毒症に対する漢方薬はある?効果ある?

自家中毒症の方は吐き気・嘔吐などの消化器症状を伴います。漢方の世界では、胃腸が弱っている体質を「脾気虚(ひききょ)」と言います。

脾気虚の方の胃腸の働きを助け、補う際には、「補気健脾薬(ほきけんぴやく)」を用いたり、胃腸の働きを助け、免疫力を高め、風邪の予防にもなりる「黄耆健中湯(おうぎけんちゅうとう)」を用います。また、嘔吐を何度も繰り返す時には、「五苓散(ごれいさん)」を用います。

自家中毒症はストレス等の精神的な緊張状態が原因となることがあります。その場合、ストレスを発散し、緊張を解きほぐし、免疫力を高める「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」を用います。

自家中毒症の際の食事での注意点

自家中毒症が疑われる子どもに対して、家庭で特に注意すべきことは食事内容です。

自家中毒症の症状が出ているような子どもは十分に栄養が取れてない恐れがあります。そのような時に、唐揚げや豚カツといった脂分の多いもの食べさせると、脂肪の分解が加速してしまいます。脂肪の分解が加速するとケトン体という物質が体の中に増えてしまいます。このケトン体が体の中に増えると、吐き気や嘔吐、頭痛、腹痛などの症状が出てきます。嘔吐により栄養が不足することで、体に蓄えてある脂肪をさらに分解し、ケトン体が体の中にさらに増えるといった悪循環が起こってしまいます。

したがって、食事の際には脂分の少ない食事を取らせるよう心がけてください。



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自家中毒症の検査、診断、治療などについてご紹介しました。お子様の嘔吐症状が強くて、不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。

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