突然死を招く「狭心症」医師が語る“知っておくべきポイント”

  • 作成:2021/10/02

がんに次いで死亡率の高い疾患として知られる、心疾患。働き盛りを襲う突然死の半数以上が心臓のトラブルによるものとあり、その主要な原因である「狭心症」の予防は、高齢世帯はもちろん、若年層においても特に注意が必要です。今回はニューハート・ワタナベ国際病院の渡邊剛(わたなべ ごう)院長が、その症状の概要や、注意すべきリスク因子や検査・治療方法について解説します。

この記事の目安時間は6分です

突然死を招く「狭心症」医師が語る“知っておくべきポイント”

【1】狭心症とはどんな病気?

狭心症とは、心臓を栄養する冠動脈という血管が狭くなり、心臓を動かす筋肉(心筋)に十分な酸素や栄養分が届かなくなる病気です。冠動脈は3本あり、詰まった箇所が多いほど重篤です。

狭心症と心筋梗塞の違い

狭心症によく似た病気に心筋梗塞があり、違いは下記のとおりです。

突然死を招く「狭心症」医師が語る“知っておくべきポイント”

血管が塞がってしまい酸素と栄養分が届かないと、詰まった先の心筋が壊死してしまいます。壊死した心筋は再生しないので、心筋梗塞のほうがより危険です。また、狭心症ではない人が突然心筋梗塞を起こす場合もあります。

狭心症の種類

狭心症には大きく3つの種類があります。

①安定狭心症
階段を上がったり、重いものを持ったり、運動をしたり、心理的なストレスを受けたりしたときに、胸に痛みや圧迫感を感じます。力仕事や運動をしたり、ストレスを感じたりすると、それに応じて、体内にたくさんの血液を送り出そうと心筋が活発に働き始めますが、血管が細っていて血液供給が追いつかず、胸の痛みなどの症状が出るのです。毎回、ほぼ同じ程度の運動やストレスで生じます。

②不安定狭心症
安定狭心症と違い、痛みが強くなる、発作の回数が増える、少しの動作や安静状態でも発作が起こるといった、痛みのパターンが変化します。それまで症状が安定していた人にそうした変化が現われたら、冠動脈が急速に狭まりつつあることを示している可能性があるので危険です。すぐに救急車を呼ぶか、早くかかりつけの病院を受診してください。

③異型狭心症
夜、寝ているとき(特に明け方)や、昼間、安静にしているときに、胸痛発作を起こします。多くの場合、冠動脈が一時的に痙攣を起こして収縮し、血流を途絶えさせることによって起こります。大した動脈硬化がないのに起こることがあります。

狭心症の原因

狭心症の原因は、ほとんどが生活習慣病による動脈硬化です。動脈とは心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管のことで、その動脈が、糖尿病、高コレステロール血症、高血圧などのさまざまな要因で柔軟性を失い、硬くなってしまった状態を動脈硬化といいます。動脈硬化が進むと、血管の厚みが増し、血管を狭めるので、狭心症の原因となります。

また、血管壁にコレステロール等が溜まって、血管壁の内側にコブのようなものができます。こうしたコブが大きくなって破れ、急速に血の塊(血栓)ができて血管が塞がれてしまう状態が、心筋梗塞です。

狭心症のチェックリスト

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