薬と酒の話 「酒は百薬の長」は本当?適量の目安は?「薬で酒を飲む」「消毒用アルコール飲む」のリスクも解説

  • 作成:2015/11/26

お酒は昔から「百薬の長」と言われており、適量を守れば食欲増進効果などがあるとされています。ただ、飲みすぎるとアルコール依存症や肝機能の障害などを引き起こしますので、薬用酒であっても適量を守る必要があります。酒と薬の飲み合わせを含めて、医師監修記事でわかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

この記事の目安時間は3分です

酒飲む女性

「酒は百薬の長」って本当?適量とは?

適量のお酒は、食欲の増進効果や血液の循環を良くする効果、脂質の代謝を改善する効果があると言われています。また、少量のお酒は狭心症や心筋梗塞の発症可能性を低下させるとも言われています。このような効果のため、「適量の酒は体に良い」「百薬の長」と呼ばれることもあります。しかし、この適量をきちんと理解していないと逆に体に悪影響を及ぼします。「適量」とは、男性でアルコール量に換算して25g、女性で15gと言われています。実際には、缶ビール1本に14g、ワイングラス1杯に12g、日本酒は1合に23gのアルコールを含んでいます。何事も適量が一番ということです。

「薬用酒」なら、たくさん飲んでも?

「薬用酒」とは、ホワイトリカー(日本では焼酎に分類されます)などに、漢方生薬を漬け込んだものを指すことが多いです。漢方薬は粉末を服用する方法がよく知られていますが、酒につけるとアルコール分で簡単に成分を抽出できると言われています。口当たりが良くなるだけでなく、血液中で効果を発揮しやすくなります。薬用酒は、東洋医学において「未病(病気になっていない)」の状態を治すと言われており、体力低下、虚弱体質、血液循環が悪い人などに向いています。しかし、薬用酒も同じアルコールなので適量が大切です。また、薬用酒は炎症性疾患、呼吸器疾患、出血性疾患などの状態が安定しない人には不向きと言われています。

飲みすぎが引き起こす多様な病気

よくいわれることではありますが、アルコールは飲みすぎると体に様々な悪影響を及ぼします。例えば、1日30gのアルコールを毎日摂取すると高血圧を、1日60gのアルコールでは糖尿病を引き起こす可能性があります。ビールやワイン、日本酒には、アルコール成分だけでなく、糖質も含まれるため毎日の飲酒は、酒から過剰なカロリーを摂取していることになります。また、ビールや日本酒はプリン体も多く含み、痛風を起こす可能性があります。

アルコールを大量に摂取すると、アルコール依存症、肝機能障害、認知症、栄養障害を引き起こすことが分かっています。また、喫煙者がアルコールを多飲すると食道がんを発症しやすくなると言われています。

日本人の半数は遺伝的にもアルコールを分解する力が弱いことが分かっているので、無理に飲んだり、飲ませたりするのはやめましょう。お酒が好きな人も適量を飲む、お酒を飲まない日を作る(休肝日を作る)などに配慮し、お酒とうまく付き合うようにしましょう。

酒で薬を飲むと意識障害の可能性も

薬は、コップ一杯の水か白湯(水をわかしただけのお湯)で内服するのが、副作用が少なく、効果的と考えられており最も推奨されています。お酒と一緒に内服すると効果が強く出てしまい、例えば風邪薬や睡眠薬であれば眠気の持続、意識障害を起こす可能性があります。お酒以外でもコーラやジュースなどの清涼飲料水も薬と一緒に飲むのは良くありません。コップ一杯の水か白湯は、薬が食道や胃に貼りついてしまうことも防げます。

消毒用アルコールは飲まないで

お酒はアルコールの1種ですが、アルコールには、「エタノール」「メタノール」「イソプロパノール」という種類があります。飲む酒はエタノールのみが含まれています。薬局で扱っている消毒用エタノールは、エタノールかイソプロパノールがほとんどです。メタノールはエタノールより安価ですが、飲むと失明する危険性があります。

エタノールは80%前後の濃度で、最も消毒効果が高いと言われています。エタノールとイソプロパノールの消毒効果はほぼ同様ですが、ある種のウィルスにはエタノールの方が効果があると言われています。イソプロパノールはエタノールよりも安価ですが、臭いがきつく間違って飲んでしまうと刺激が強く、頭痛やめまいなどを起こす危険性もあります。

薬とお酒、アルコールの関係についてご紹介しました。過度な飲酒による不安を感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?

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