体脂肪率の計算方法、男性、女性の理想値、BMIとの違い

  • 作成:2015/12/08

よく聞く体脂肪率ですが、男性では25%未満、女性では30%未満が基準となります。家庭では、体脂肪計を使ってはかることができますが、正確には内臓脂肪の面積を図ることとなります。また、家で脛側するにしても、ちょっとしたコツがあります。BMIでは正常値なのに実は肥満という「隠れ肥満」の考え方も含めて、医師監修記事で、わかりやすく解説します。

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女性の腰

体脂肪率の定義、20歳より10%体重増の危険

肥満は糖尿病、高血圧、脂質異常症、心筋梗塞などの生活習慣病を引き起こすと言われています。肥満かどうかはBMIと体脂肪率によって診断します。BMIは体重と身長から計算でき、体脂肪率は家庭用の体脂肪計や病院の腹部CT撮影によって計算します。

体脂肪率とは体重に占める体脂肪の割合のことです。家庭用の体脂肪計で測定するときには、結果が体内の水分に影響を受けるので、食後2時間以上空けて測定するようにします。また、同じ時刻に測定した方が比較するときに良いと考えられています。

人間は20歳までに骨や筋肉、内臓などが成熟して体が出来上がるので、体重は年齢と共に増えていきます。しかし20歳を過ぎても体重が増加している場合には、脂肪が増加している可能性があります。20歳の時の体重の10%以内に体重を抑えることは内臓脂肪(体脂肪率)を増やさないためにも大切です。

男性25%未満、女性30%未満が理想

男性は体脂肪率25%以上、女性は30%以上で肥満と診断されます。つまり理想的な体脂肪率は男性では25%未満、女性では30%未満になります。病院のCT検査で体脂肪率を計算する場合には、臍の高さで内臓脂肪の面積を測定します。100平方センチメートル以上の場合には、内臓脂肪型肥満と診断されます。このように体脂肪率は体脂肪計やCTなどを使用して計算します。

体脂肪率とBMIの違いを知ろう

体脂肪率は体脂肪計やCTで計算するので自分で正確な数字を出すことは難しいですが、もう1つの肥満の指標となっているBMIは身長と体重で自分ですぐに計算できます。

BMIとは「Body Mass Index」のことで、体重(kg)/身長(m)×身長(m)で計算します。BMIは世界共通となっています。日本肥満学会によると、18.5未満を「低体重」、18.5以上で25未満を「普通体重」、25以上を「肥満」と定義しています。アメリカでは30以上を「肥満」と定義することが多いです。

BMIは身長と体重から単純に算出しただけなので、筋肉質か体脂肪によるかは判断できません。BMIは普通体重でも、体脂肪率が高い隠れ肥満の人もいるので要注意です。BMIは正常でも、お腹が最近ぽっこり出てきたと言う人は体脂肪率、特に内臓脂肪が多い可能性があります。そのため病院での肥満の判断には、体脂肪率とBMIの両方を考慮します。

体脂肪率が高すぎる、低すぎるのリスク

肥満には「内臓脂肪型」と「皮下脂肪型」があります。体脂肪率が高い人に多い内臓脂肪型肥満は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、狭心症や心筋梗塞などの心血管疾患などを発症する確率が、体脂肪率が正常範囲の人に比べて2倍から5倍高いことが分かっています。また、メタボリック症候群として注目されているように内臓脂肪型肥満に高血圧、糖尿病、脂質異常症を合併すると死の4重奏と呼ばれ、死亡率が一気に上昇すると言われています。一方で、体脂肪率が低すぎると女性においては生理不順が起こることがあり、体脂肪率20%未満になると生殖機能の低下が起きる可能性が高いと言われています。

体脂肪率の掲載方法についてご紹介しました。もしかして肥満かもしれないと不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?

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