口唇ヘルペスの予防方法と妊娠時のリスク、通園・通学の考え方

  • 作成:2015/12/15

口唇ヘルペスは、一度感染すると生涯にわたってウイルスが潜み続けます。ウイルスが暴れないようにするためには、体力をつけて体調を整えることなどが重要となります。通園、通学、通勤の考え方も含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。

アスクドクターズ監修医師 アスクドクターズ監修医師

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口唇ヘルペスの予防方法

口唇ヘルペスの予防接種はなく、感染後一生涯に渡り神経細胞に潜伏する単純ヘルペスウイルスを完全に排除することは医学的には不可能といわれています。したがって、いかに発症する環境を防ぐかが問題です。

口唇ヘルペスは体力や抵抗力が落ちているときに発症しやすくなっています。予防の観点から、日ごろから気をつけておきたい点は、常に体力をつけておくことです。体力の基本は、食事からの栄養、適度な運動、そして十分な休息です。食事はバランスのとれた食事メニューを考えます。適度な運動そして散歩や有酸素運動なども生活習慣見直しと体質改善に直結します。

また疲労やストレスが溜まっていると免疫力が低下しますので、極力ストレスとなる原因を避ける、疲れているときはしっかりと休養や睡眠をとることを心がけてください。紫外線を浴びすぎると口唇ヘルペスを発症させやすくなっていますので、UVクリームや帽子などで対策も有効となります。

家族発症した際の予防法

家族のメンバーが口唇ヘルペスを発症している期間は、患者の患部への接触を避けることが基本です。まず、患者の接触したタオルや食器の洗浄を徹底してください。患者自身は、他人に感染させないため、家族に顔を擦りつけたり、キスする行為は禁止してください。

通園、通学は医師らに相談を

通園や通学については、口唇ヘルペスは感染症ですので、子どもが発症した場合は小児科の医師や施設の先生に相談してください。子どもは知らない間に指しゃぶりをしており、ウイルスを手に付着させたまま数時間過ごす場合も多く、感染可能性が全くないわけではありません。単純ヘルペスウイルス1型に初感染した際は、症状がひどい場合が多いです。乳幼児がよく発症する「ヘルペス性歯肉口内炎」では高熱や痛みを伴う水ぶくれにより口の中が痛み体力も低下していますので、無理に通園、通学させる必要はありませんので、症状が治まり体力が回復するまで自宅で休ませてください。

また青年や成人の場合は、再発型で症状がひどくない場合がほとんどのため、日常生活では学校や会社で他人に感染させないことに注意を払い、栄養と睡眠を十分とることを心がけましょう。治療薬を使用していれば特に心配のないケースが多いです。ただ、著しく体力が低下している場合には無理をせず休暇をとってください。

妊婦への影響を指摘する声も

出産の際に新生児へ感染すると非常に危険な状態となります。また海外の保険会社によると、大変まれですが、妊娠中に母体から胎児へ単純ヘルペスウイルスが感染する可能性がある点を指摘しています。妊娠中、特に妊娠後半で口唇ヘルペスに初感染した場合は、念のために婦人科に相談してください。日本では、現在、口唇ヘルペス発症中に授乳しても、新生児への影響はないとされています。患部に触った手は必ず石鹸で洗いうなどの対応をしてください。心配な方は婦人科に相談してください。


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口唇ヘルペスの予防方法などについてご紹介しました。「口唇ヘルペスに感染したかもしれない」と不安に感じている方や、この病気に関する疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?

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