花粉症のケアは「発症前」がポイントである理由

  • 作成:2024/02/17

冬は特に風邪対策や感染症対策が注目されるシーズンですが、この時期だからこそ意識したいのが、「花粉症対策」。「発症前」の時期にこそケアが重要だとされる理由について解説します。

この記事の目安時間は3分です

花粉症のケアは「発症前」がポイントである理由

「発症前からの対策」が大事な理由

なぜ、花粉症の「発症前」からケアが重要なのか。それは、アレルギーの仕組みを見ていくと理解できます。花粉症の症状発現には3つのポイントがあるからです。

1.すぐに起こる症状:即時相反応

アレルゲン(花粉)が入ると体内の抗体が反応して化学物質を放出。化学物質がくしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状を引き起こします。

2.遅れて起こる症状:遅発相反応

アレルゲンが免疫反応のスイッチを押すと、そこから影響された様々な炎症細胞が活性し、ここでも化学物質が放出されます。そこでまた症状が起きてしまうのです。遅発相反応が起きるのはアレルゲンに曝露してから6~10時間後とされ、外出から戻っておさまったと思っていた症状が次第にまたひどくなった、昨日は外出したせいで苦しんだと思っていたら今朝はまだ外出もしていないのに症状が出ていると―――いうのは、この「後から起こる反応」のせいかもしれません。

3.一回発症したら終わり?:プライミング効果

ここで怖いのが、プライミング効果です。プライミング効果とは、一度症状を起こすと少量のアレルゲンにも反応しやすくなり、10~100分の1の量のアレルゲンでも症状が出てしまうという効果のこと。例えば今日症状が出たとすると、明日は雨で花粉が少ししか飛ばなくても、症状が出やすくなってしまうということです。

花粉症のケアは「発症前」がポイントである理由

今からできる対策

3つのポイントを踏まえると、大事なことは「花粉に曝露しないこと(回避・除去)」と「症状を起こさないようにすること(早めの治療)」ということになります。このうち特に治療については様々な選択肢があり、「自分に合ったものにいかに早く出会えるか」も一つのポイント。次回は、花粉症の治療選びについてお伝えします。

監修:秋葉原駅クリニック日本アレルギー学会専門医、医学博士佐々木欧医師
出典:鼻アレルギー診療ガイドライン-通年性鼻炎と花粉症-2020年版(改訂第9版).第5章治療.pp.16-17,(株)ライフサイエンス,2020

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