月経(生理)不順と月経困難症で低用量ピルを開始。痛みを乗り越えられるように
- 作成:2024/09/25
10年以上婦人科に通い、低用量ピルによる治療を受けているCさん(30代後半)。月経(生理)不順と月経困難症に困っていましたが、現在はだいぶ落ち着いてきているそうです。Cさんは「ネット検索で自分と似た症状の情報があっても、やはり受診するまでわからない」と語ります。婦人科を受診し、どのような変化があったのかを伺いました。
この記事の目安時間は6分です
交際相手ができ「体のことを考えたほうがいいかな」と受診
月経困難症の治療を始める前は、どのような症状でしたか?
もともと月経(生理)不順で、3カ月や半年くらい間が空くことが多かったんです。忘れた頃に月経が来るのですが、毎回ものすごくおなかが痛くて立っていられないほどでした。吐き気や貧血などもあり、顔が真っ青になって手足がしびれ、座ってじっとしていてもつらかったです。
学生時代、友だちとの新年会に月経が重なったときは、トイレに行ったら月経痛で歩けなくなり、そのまま閉じこもるしかなかったという経験もしました。
月経痛のことで初めて婦人科を受診したのはいつでしたか?
21歳の頃、お付き合いするパートナーができて、そろそろ自分の体のことを考えたほうがいいかな? と思って受診しました。
婦人科では問診と内診、経腟エコーで診察していただきました。月経が不順なのはうまく排卵されていないためで、重すぎる月経痛は月経困難症に当たるという診断でした。そこで、排卵を起こす注射と、低用量ピルを組み合わせた治療をすることになりました。
一番強かったときの痛みが「10」なら、今は「4」まで落ち着いた
治療の効果はいかがでしたか?
低用量ピルを飲んでいると、規則的に月経が来るようになって驚きました。いわゆる消退出血(低用量ピルによる治療中に起こる出血)はそんなに痛くないので、だいぶ楽になりましたね。自然に月経がくるようになったらピルを休むのですが、その期間の月経痛はやはりつらいです。月経期間中、デスクワークをするときは、おなかにクッションを抱え、なるべくじっとしています。おなかを温めるなどのセルフケアも心がけていますが、それでも耐えられないくらい痛みが強いときは鎮痛剤(痛み止め)を使用しています。少し落ち着くまで、職場の休憩室で休ませてもらったこともありました。
それでも、治療を受ける前よりは楽になったと思います。受診前の一番つらかった時期の痛みが「10」だとすると、治療を始めてからの数年間は「6」ぐらい。その後、だんだん良くなってきて、直近の月経痛は「4」ぐらいになりました。月経の初日が一番つらいので、そこさえ乗り切れば何とかなるという感じですね。
低用量ピルの副作用はいかがでしたか?
飲み始めは、少しムカムカしたりとか、食欲が旺盛になったりすることがありました。食べても食べてもおなかいっぱいになった感覚がしなかったのですが、半年ほどで落ち着いていきました。
ただ、副作用の表れ方は、低用量ピルの種類にもよるようです。私の場合、最初に処方された低用量ピルを6年間飲み続け、その後、別の低用量ピルに変わりました。すると、体に合わなかったようで気分が悪くなりました。そこで、さらに別の低用量ピルに変えたら問題なく飲めるようになりました。
現在は服薬を休んで様子を見ているところです。また月経が来ない期間が長く空いたり月経痛が重くなったりしたら、医師と相談して治療法を検討することになっています。
「自分に合うクリニック」を探すことの大切さ
これから受診を検討している人に、メッセージをお願いします。
婦人科は病院によって全然雰囲気が違うので、自分が行きやすいところを探すことが重要だと思います。最初に受診したところの印象があまりよくなかったら、受診のハードルが上がってしまうかもしれません。そんなときは「行きづらいから」と婦人科に行くのをやめてしまうのではなく、別の病院に行ってみてはいかがでしょうか。
また、受診を迷っている段階だと、インターネットで月経痛について調べる人も多いと思います。でも、自分と似たような症状の情報があったとしても、症状の原因は人によって違うので、やはり婦人科で診察を受けなければわからないことはたくさんあります。自己判断で見過ごさないことも大切だと思います。
受診の際は、問診で、初経の時期や直近の月経期間などを聞かれます。意外に思い出せないこともあるので、メモを用意していくことをおすすめします。
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