うちの凸凹―外科医と発達障害の3人姉弟――「書くのが嫌」「消すのが嫌」で試行錯誤~新学期に準備したいおすすめノート

  • 作成:2024/02/19

こんにちは。外科医ちっちです。 うちの3人の子どもは、全員が自閉スペクトラム症の診断を受けており、いくつかの困りごとを抱えています。一緒に生活する上で、「こんな発想でこんなことをしてしまうのか」と驚かされることもあれば、「こうとしか考えられないのか」と辛い思いをすることもあります。この連載では、軽度の発達障害のわが子の日常や、子育ての様子を徒然なるままに綴ります。世の中にはこんな「変わっている子」「変わっている人」もいることを、いろいろな方に広く知ってもらい、皆さんの生活でも役立つと嬉しいです。

外科医ちっち 監修
 
外科医ちっち 先生

この記事の目安時間は3分です

ノートがまぶしい、マス目の仕切りが気になる…ノートの困りごと色々

もうすぐ新学期、新学年ですね。

以前も、新しい生活に向けておすすめ文房具を紹介しました。

皆さんは、発達障害の方向けに開発された「mahora(まほら)ノート」(大栗紙工)をご存じでしょうか。我が家と相性のいいmahoraノートから、小中学生向けの新作ノート「まほらゆったりつかう学習帳」シリーズが発売されたので、実際に使ってみた感じを正直に紹介します。

簡単に紹介します。mahoraノートは『紙に書くことに困難を抱える発達障害の方の声に耳を傾けることで、生まれた「目にやさしいノート」』です。

独特の感覚の過敏があり、目から入る刺激で疲れる人、不器用さや、短期記憶の弱さで書くことにパワーがいる人が一定数います。

いくつかの特徴としては、

  • ノートの白さが、まぶしいと感じる
  • 文字を写して書いているうちに、次にどこに書くのかがわからなくなる
  • まっすぐ書いているつもりなのに、線が曲がっている
  • マス目の仕切りが気になってしまう

こういった、多少は誰にでもあるノートを書く時の、ちょっと困ったことを解決しようとしてくれています。

3人が実際に使ってみた

我が家の3きょうだいが実際にmahoraノートを使用しました。

〈 方眼ノート〉
■長女、いっち(中学2年生)の場合

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極端な動きの不器用さのある長女ですが、マスに収めて書くことができています。

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■長男にっち(小学6年生)の場合

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同じ方眼ノートを漢字ノートとして使っていました。

〈かんじ32字〉
■次男さんち(小学2年生)の場合

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次男さんちは漢字を習い始める前に小学校に行かなくなりました。人生で漢字をほとんど書いたことがなかったので、初めて書いた漢字。(YouTubeの字幕で読みはできるようになった)

〈10マス〉
読み仮名の行に慣れていないので、10マスのノートを一番使っています。算数としても、国語としても使えるので、重宝しています。

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たかが道具、されど道具…「1枚紙タイプ」も重宝

長女いっちと、長男にっちは、3年前から家で使うノートはmahoraノートか「mahoraシート」(1枚用紙)です。

ノートの導入が本当に大変で、まず「書くのが嫌」「消すのが嫌」「消して薄く残っているのが嫌」みたいな状況だったので、色々模索する途中でmahoraシリーズを見つけ試しました。それでも、ノートだと調子が悪い日に書いた汚い字も前のページにあって目に入ります。それを嫌がるので、まずはシート(1枚用紙)で導入し、徐々にノートに移行しました。

色が優しい、紙が分厚くて荒く消しても破れない、よれない、紙がさらさら(つるつる)していて芯がすべりやすいので書きやすい。あとは開きやすい。どのページを開いてもスッと開く。書くことにパワーのいる子、そうでない子みんなにやさしいノートです。

中学生はノートが自由なので、長女いっちはすべてmahoraノートを。
小学生は学校でノートを一括購入していますが、2冊目以降は家庭の自由です。
なので、2冊目からは今まではmahoraノートを使っていました。これからは、まほら学習帳を使用予定です。

新年度は、本人の「書きやすいノートを使いたい」という思いへの合理的配慮として、mahoraノートを先生に提案していきたいです。

まとめ

良い道具に出会うと、子ども自身の中で書くことに抵抗が少なくなってありがたいです。

たかが道具、されど道具。

我が家は、色々な苦手なことを少しでも楽にするため、文房具には本当にこだわっています。その上で、実際に子どもが常時抵抗なく、むしろ好んで使うレベルまで馴染むことは少ないです。難しいのは、困りごとを解決してくれるアイテムであっても、相性が合わないことがあることで、事前の予測は困難です。

だからこそ、基本戦略は「少しでも気になったら、まず試す」しかありません。その上で、9割以上は普段使いにはならず、正直無駄になります。買ったけれど、途中で使わなくなったノートは3人合わせたら数十冊あると思います。

そんな中、mahoraノートの製造元の大栗紙工さんでは、希望者に各種サンプルを『無料』で送る(1人1回まで)試みをしています。本人にとって一番相性の良いノートを最初から買えるように。こういう試みが各種の文房具で広まるとありがたいです。

面白いのは、個人的にはラベンダー(薄紫)が読みやすく書きやすいのですが、子ども達はミント(薄緑)、レモン(薄黄色)を好みます。色の好みというより、作業の楽さなので、脳の構造で決まることで、親子である程度共通するのでは? と思っていましたが、実際には親子で似る訳ではないのが興味深いです。そういう意味でも、サンプルで試せるのは良いですね。

私と妻もメモ帳として活用しています。サイズもたくさんあるので、皆さんもお気に入りの色とサイズ、タイプ(罫線・方眼)を探してみてはいかがでしょうか。

うちの凸凹―外科医と発達障害の3人姉弟――「書くのが嫌」「消すのが嫌」で試行錯誤~新学期に準備したいおすすめノート

外科医師。妻(看護師はっは)と発達障害3児の育児中。記事中のイラストは、看護師はっはが担当。
・ブログ:「うちの凸凹―外科医の父と看護師の母と発達障害の3姉弟
・ブログ:「発達障害の生活は試行錯誤で楽しくなる
・note:https://note.com/titti2020/
・Twitter:@surgeontitti

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